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森谷俊之

LibRu代表取締役

個人・小規模事業者向けのマーケティング・ブランディングのコンサルタント/セールスコピーライター

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イエスバット(yesbut)法とは?意味や使い方について例文で解説

  • そもそもイエスバット(yesbut)法ってどんな意味?
  • どうやってイエスバット(yesbut)法を使えばいいの?
  • イエスバット(yesbut)法はもう古いの?

日常生活やビジネスシーンにおいて、相手の気分を害することなく自分の意見を伝えることは非常に重要ですよね。

イエスバット(yesbut)法は、まずはじめに相手の意見を肯定し、その後に否定の意見を述べることで、相手を不快な気持ちにさせることなく自分の意見を伝える話法です。

この記事では、イエスバット(yesbut)法の意味や使い方、使うときの注意点を解説しています。

イエスバット(yesbut)法の活用方法を正しく理解したら、日常生活やビジネスシーンなどでおおいに役立ちますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

目次

イエスバット(yes but)法とは?

イエスバット(yes but)法とは、相手との信頼関係を築きつつも、自分の意見を伝えるのにとても最適な話法です。

「相手の意見には反対だけど、反論したら失礼かな」となかなか自分の意見を言い出せないときにイエスバット(yes but)法を使うと効果的ですね。

イエスバット(yes but)法を正しく活用するためには、イエスバット(yes but)法の意味や効果を理解することが大切です。

そこでまずはじめに、イエスバット(yes but)法の意味や効果について見ていきましょう。

応酬話法(クッション話法)のひとつがイエスバット法

相手からの反対意見やお断りをうまく切り返すための話法のことを応酬話法(クッション話法)と言います。

応酬話法(クッション話法)は、基本的なセールストークとして使われているので、営業職の方は知っている方も多いでしょう。

応酬話法(クッション話法)を活用することで、顧客のニーズを引き出したり、信頼関係の構築ができるのでビジネスシーンにおいては非常に役立ちます。

この応酬話法(クッション話法)のひとつがイエスバット(yes but)法です。

イエスバット(yesbut)法は、相手の意見を「そうですね(Yes)」と肯定したあと、「しかし(but)」と否定の意見を述べる話法になります。

相手の意見にいったん同意をしてワンクッションはさんでから、自分の意見を伝えることによって、相手の意見を否定していたとしても柔らかい印象になるのですよ。

イエスバット法は良好な人間関係を築くのに効果的

イエスバット(yes but)法を使うことによって、良好な人間関係を築くことができます。

なぜなら、相手の言葉を一度肯定することで印象が良くなり、否定される不快感を軽減させられるからです。

誰でも自分の言ったことを否定されたら嫌な気持ちになりますよね。

逆に自分の意見を肯定してくれる人には好感を持ちます。

もし自分が相手と反対の意見だとしても、すぐに否定せずに一度相手の意見を受け入れることが大切なんですね。

【例文で解説】イエスバット(yes but)法の正しい使い方!

イエスバット(yes but)法を知っていても、実際にどのようなシーンでどんな風に使えばいいのか分からないという方もいますよね。

そこで、次はイエスバット(yes but)法の正しい使い方を、3つの例文を使って解説していきます。

イエスバット法の使い方を知りたい方はぜひご覧ください。

事例①営業トークにおけるイエスバット法

お客様「この商品、A社に比べて値段がちょっと高いなぁ」

営業「そうですよね。A社に比べると少し高く感じるかもしれませんが、こちらはサポート体制もバッチリで保証も3年ついていますので、とてもお得な商品になっています。」

このように、お客様の値段が高いという意見に一度賛同しましょう。

そのあとに、こちらの商品は高いけど、高いなりに得することもあるといったプラスの情報を伝えることが大切になります。

そうすることによって相手は納得しやすくなります。

営業トークにおいては、お客様から断られたり、懸念点を伝えられることも多いでしょう。

そんな時にイエスバット(yes but)法を使ってメリットや懸念点に対する解決策を提案していくと、スムーズに交渉を進めることができますよ。

事例②日常生活におけるイエスバット法

上司「今日飲み行かないか?」

部下「いいですね!でもあいにく今日は他の用事がありまして…また誘ってください」

こんな風に、まずは「いいですね」などの賛同をしましょう。

自分も同じ気持ちであると共感していることで、相手の印象が良くなるのですね。

その後に行けない理由を言ったとしても、行きたかったという気持ちが伝わっているので、相手も悪い気にはなりません。

このように相手からの誘いや提案を断るときなどにイエスバット(yes but)法を使うと効果的ですよ。

事例③恋愛におけるイエスバット法

彼女「ヘアスタイル変えたんだけどどうかな?」

彼氏「いいね、とても似合ってるよ!でも僕は前のヘアスタイルも好きだったなぁ。」

このように、彼女のヘアスタイルをまず褒めます。そうすると彼女は嬉しい気持ちになりいい印象を受けるでしょう。

その後に、前の髪型が好きだと自分の意見を言うことで、今のヘアスタイルを否定せずに意見を伝えることができるのですね。

大切なのはまず、相手の意見や気持ちに共感するということです。そうすることで、相手を傷つけずに自分の意見を伝えることができますよ。

イエスバット(yes but)法を使うときに気をつけるべき3つのポイント!

イエスバット(yes but)法は相手を否定せずに自分の意見を伝えるのに有効ですが、正しく使わないと逆効果になる可能性もあります

イエスバット(yes but)法を使うときに気をつけるべきポイントは以下の3つです。

  1. 使用する接続詞に気をつける
  2. バットを強調しすぎると押し付け感が強くなる
  3. 論破ではなく相手に寄り添うことが大切

次はこの3つの注意点について詳しく見ていきましょう。

注意点①使用する接続詞に気をつける

イエスバット(yes but)法を使うときは、使用する接続詞に気をつけましょう。

「だけど」「しかし」のように否定の接続詞を使った表現は、結果的に相手を否定していることになります。なので、相手が不快な気持ちになる可能性もあります。

そのため、バットの部分の接続詞を「ただ」「ところで」などの柔らかい言葉に変えることで印象がグッとよくなりますよ。

イエスバット(yes but)法を使うときには、否定の印象が強くならない接続詞を使うように心がけましょう。

注意点②バットを強調しすぎると押し付け感が強くなる

バット以降を強調しすぎてしまうと、意見の押し付け感が強く出てしまいます。

たとえば、以下の例文を見てみましょう。

相手「この料理どうかな?」
自分「おいしいよ。でもかなりしょっぱいな。もう少し塩を減らした方が良いね。」

このように「でも」以降を強調しすぎると意見の押し付け感が強くなり、イエスで肯定してもらった印象が薄れてしまいます。

すると、相手は本当においしいの?と不快に感じるでしょう。

そういったときは、

相手「この料理どうかな?」
自分「おいしいよ。ただもう少し薄味が好きだな。」

のように、バット以降をあまり強調しすぎないようにしましょう。

相手の意見への肯定が印象に残るように、自分の意見や相手への反論を強く押し出しすぎないことがポイントですよ。

注意点③論破ではなく相手に寄り添うことが大切

イエスバット(yes but)法を使うときには、相手に寄り添うことがとても大切です。

ただ反論として自分の意見を伝えるだけでは、相手に不快感を与えてしまいます。

相手の意見を尊重し、良好な人間関係を築くことはイエスバット(yes but)法の効果を発揮するためには欠かせません。

ですので、相手の気持ちに寄り添い、ニーズや希望をくみ取ったうえでイエスバット(yes but)法を使用してくださいね。

イエスバット(yes but)法はもう古い?イエスバット法以外の応酬話法3つ

イエスバット(yes but)法は古いと言われることがあります。

というのも、イエスバット(yes but)法は、一度は肯定するものの、結局は否定が入ってしまうので相手が不快な気持ちになる可能性があるからです。

そのため、相手の意見を否定せずに意見を伝えられるイエスバット(yes but)法に代わる応酬話法が注目されてきているのですね。

ここではイエスバット(yes but)法に代わる3つの応酬話法を紹介します。

応酬話法①イエスアンド(yes and)法

イエスアンド(yes and)法とは、否定の接続詞を使うことなく自分の意見を伝える話法になります。

具体例をもとにイエスバット(yes but)法とイエスアンド(yes and)法を比べてみましょう。

お客様「A社の商品は高いなぁ」

イエスバット(yes but)法
「確かにA社の商品は高いですよね。しかし、ランニングコストが安くなります。」

イエスアンド(yes and)法
「確かにA社の商品は高いです。実は高いのには理由があって、ランニングコストを安く抑えることができます。」

このように、イエスバット(yes but)法とは違い、否定的な接続詞を使用しないことによって、相手を不快にせずに自分の意見を伝えることができます。

応酬話法②イエスイフ(yes if)法

イエスイフ(yes if)法とは、相手の意見を一度肯定した上で、「もし〜ならば」「たとえば〜なら」といった接続詞を使い仮定の話をすることで、条件の提案をする話法になります。

イエスイフ(yes if)法の例を見てみましょう。

お客様「A社の商品は高いなぁ」

営業「おっしゃる通りです。少し高いですよね。もし、もう少し安くなれば検討していただけますか?」

このように、相手の意見を一度肯定してから「もし」といった接続詞を使い、条件を提案します。

イエスイフ(yes if)法を使うと、相手の本心をやんわりと聞き出すことができるのですね。

ただし、筋違いの条件だと効果があまりないので注意しましょう。

応酬話法③イエスハウ(yes how)法

相手の意見を一度肯定した上で「どうしたら~」「どのような~」といった接続詞を使い、相手の希望や納得する条件を聞き出していく話法がイエスハウ(yes how)法です。

イエスハウ(yes how)法の例を見てみましょう。

お客様「A社の商品は高すぎるなぁ」

営業「そうですよね。少し高いですよね。では、どのような価格帯を希望されていますか?」

このように、相手の意見を一度肯定してから、「どのような」などの接続詞を使って、相手の希望などを聞き出します。

イエスハウ(yes how)法は、相手の妥協点を探るときなどにとても有効になりますよ。

まとめ

今回、イエスバット(yes but)法の意味や使い方を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

最後に簡単にイエスバット(yes but)法についてまとめます。

  • イエスバット(yes but)法とは、相手との信頼関係を築きつつも、自分の意見を伝えるのにとても最適な方法
  • イエスバット(yes but)法を使うときは、使用する接続詞に気をつける イエスバット(yes but)法以外の応酬話法(クッション話法)を使い分けることが大切
  • イエスバット(yes but)法をうまく活用することで、相手の意見を肯定しつつ自分の主張をして、スムーズにトークを進めていける

イエスバット(yes but)法以外の応酬話法(クッション話法)も使い分けながら、ビジネスや日常生活に役立ててくださいね。

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