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森谷俊之

LibRu代表取締役

個人・小規模事業者向けのマーケティング・ブランディングのコンサルタント/セールスコピーライター

経営者の3つの課題「お金がない、時間がない、人材がない」は、シンプルな仕組みで解決できます。集客から販売までを自動化して、ビジネスを成長させていくための仕組み構築を支援します。

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キャンペーンを成功に導く!効果的なキャッチコピーの作り方

  • キャンペーンにもキャッチコピーは必要なの?
  • 消費者の心を掴むキャンペーンキャッチコピーの作り方とは?
  • 成功しているキャンペーンのキャッチコピー例が知りたい!

商品やサービスの認知拡大を図ったり、売上を伸ばすためにキャンペーンを行う企業は多いですよね。

しかし、ただ単に商品やキャンペーンの概要を説明しただけの広告では商品を手とってもらったり、キャンペーンに参加してもらうことはできません。

消費者の興味や関心を惹く魅力的なキャッチコピーがあってこそ、消費者に広告を読んでもらえて、次の行動へ促すことができるのです。

この記事ではキャンペーンにおけるキャッチコピーの必要性やキャンペーンキャッチコピーの作り方を紹介します。

有名企業の成功実例もまとめました。

この記事を読めば、これから企画するキャンペーンの集客力アップが期待できますよ。

目次

なぜキャンペーンキャッチコピーが必要なのか?

キャッチコピーとは「catch=顧客の心を掴む」と「copy=広告」の言葉の通り、広告において消費者や顧客の興味関心を惹きつける言葉のことです。

商品だけではなく、店舗やホームページ・イベントなどのさまざまな広告で使われていますね。

その中でキャンペーンにおけるキャッチコピーのことをキャンペーンキャッチコピーと言います

キャンペーンキャッチコピーが心に刺さる魅力的なものかどうかが、消費者の行動に大きく影響を与えるため、とても重要なのですよ。

ここではまず、キャンペーンキャッチコピーの重要性について詳しく紹介します。

重要性①バックエンド商品につなげるため

魅力的なキャンペーンキャッチコピーには、フロントエンド商品から本当に購入してもらいたいバッグエンド商品へと消費者を導く重要な役割があります。

初めて目にする商品を購入してもらうには、何かしらのきっかけが必要ですよね。

例えば、新発売のシャンプーを購入する際、使用感が分からないと初めから通常サイズのボトルを買うことに不安を感じる人は多いでしょう。

シャンプーを購入してもらうためには、消費者に自分の求めている商品かどうかを判断してもらう必要があります。

そこで有効なのがお試しサイズの小さいボトルや1回分ずつの小分け商品などのフロントエンド商品です。

キャンペーンキャッチコピーを使って消費者の興味を惹き、実際にフロントエンド商品を手に取ってもらわなければ本命のシャンプーを購入してもらえないわけですね。

フロントエンド商品の魅力を消費者にアピールし、手に取ってもらうきっかけを与えるという重要な役割を担うのがキャンペーンキャッチコピーなのです。

フロントエンド商品とバッグエンド商品の考え方については、こちらの記事で詳しく説明していますので参考にしてください。

重要性②ブランド価値向上のため

魅力的なキャンペーンキャッチコピーは、企業やブランドの価値を高めるためにも重要です。

特に企業のイメージを刷新したり、競合他社との差別化を図り競争を勝ち抜くためのキャンペーンでは、キャッチコピーによるブランディングが必要不可欠です。

ブランディングとは、企業や商品をより価値や信頼度を高める活動のことを言います。

ブランドの価値は目には見えません。

目に見えない価値を可視化しているのがキャッチコピーなのです。

言葉からイメージするものは、育った環境や今いる状況など人それぞれで違いますよね。

そのイメージをまとめる役割をキャッチコピーは担っているのです。

企業全体で共通認識を持てるキャンペーンキャッチコピーを打ち出せば、ブランドのイメージが統一され、価値や信頼度を高められます。

ブランディングの成功事例・失敗事例を知りたい方はこちらの記事を参考にしてくださいね。

ついつい参加したくなる!キャンペーンキャッチコピーの作り方

キャンペーンキャッチコピーは商品の売上や企業の価値に影響を与えます。

それだけ魅力的なキャンペーンキャッチコピーを考えることは重要なのですね。

ここからは、消費者や顧客の興味を惹くキャンペーンキャッチコピーの作り方を4つのステップで紹介します。

それでは詳しく見ていきましょう。

またこちらの記事でもキャッチコピーの考え方や書き方のコツを紹介していますので、併せて参考にしてください。 

ステップ①キャッチコピーの目的とテーマを決める

キャンペーンキャッチコピーを作る際は、始めに伝えたいことを整理しキャッチコピーの目的とテーマを決めましょう。

なぜなら目的やテーマのないキャッチコピーは、メッセージ性が低く、見た人の興味関心を惹くことができないからです。

例えば、新発売の電動シェーバーを売り出すためのキャンペーンキャッチコピーを作るとしましょう。

「新製品を多くの人に知ってもらう」「消費者の購買意欲を高める」「他メーカーの電動シェーバーから乗り換えてもらう」など、目的によってキャッチコピーで伝えたいことは変わります

消費者の購買意欲を高める目的ならば、「お得感」や「今だけ」をテーマにしたキャッチコピーでアピールすると効果的ですよね。

目的やテーマが明確になれば、キャッチコピーの方向性が定まるのです。

また、キャンペーンのコンセプトをもとにキャッチコピーのテーマを決めれば、統一性も生まれてより消費者の印象に残るキャッチコピーとなりますよ。

ステップ②ターゲットの購買行動を分析する

次にターゲットの購買行動を分析し、その購買行動に合わせてキャッチコピーを考えましょう。

購買行動とは消費者が商品を購入するまでの一連の流れのことです。

認知/興味関心/欲求など消費者が購買行動のどの段階にいるのかによって、心に刺さる言葉も変わるからです。

先ほどと同じ電動シェーバーの場合で考えてみましょう。

ターゲットが電動シェーバーの購入を検討している場合、他メーカーとの比較をし始めていることが多いですよね。

なので他メーカーとは違う機能面を打ち出したキャッチコピーが有効です。

ターゲットが起こす購買行動を予測し分析することで、商品を最大限アピールできるキャッチコピーを付けられるのですよ。

消費者の購買行動が読めない場合には、ターゲットに直接聞いたりお客様の声を参考にしていきましょう。

ステップ③刺さる言葉を選ぶ

ターゲットを絞り商品のアピールポイントや消費者の購買行動を分析したら、次はターゲットの心に刺さる言葉選びです。

言葉選びはキャンペーンキャッチコピーの成果を左右します

ターゲットの年齢や性別、商品自体の世間への浸透率などを考えて言葉を選びましょう。

キャッチコピーの目的やもってほしいイメージごとの言葉選びのポイントを紹介するので、キャンペーンキャッチコピーを考える際の参考にしてみてください。

買いたくなるキャッチコピー・ターゲットの視点に立った言葉を使う
例)「関東初上陸」「正規品取り扱い」
フックになるキャッチコピー・意外性や違和感を与える言葉を使う
例)「~だけど実は~」「●●No.1」
高級感のあるキャッチコピー・特別感のある言葉を使う
例)「プレミアム」「贅沢な●●」
インパクトのあるキャッチコピー・言葉を強調する
例)「年一度の●●」「●●できません」
面白いキャッチコピー・ゴロがいい言葉を使う
例)「うまい!安い!早い!」「ドキドキ」
かっこいいキャッチコピー・夢のある言葉を使う
例)「●●の未来はここから始まる」「Just Do It」

キャッチコピーの目的やターゲットに合った言葉を選べば、より訴求力のあるキャッチコピーが作れますよ。

ステップ④ABテストで強いキャッチコピーを分析する

ここまでのステップでいくつかのキャッチコピー案が出てきたら、ABテストを行いどちらの広告がより消費者の興味関心を惹くキャッチコピーなのかを調べましょう。

同じ写真やデザインを使用した広告に違うキャッチコピーをつけて、どちらの方が効果があるかを分析するのです。

ABテストの結果を見れば、消費者の反応がいい魅力的なキャッチコピーがどちらなのかが分かりますよね。

キャンペーンキャッチコピーはあくまでも消費者が「参加したい」「やりたい」と思わなければ意味がありません。

ABテストを行って、消費者により響くキャッチコピーを分析しましょう。

ABテストについては、こちらの記事で考え方ややり方を詳しく解説しています。

ABテストを実施される際の参考にしてくださいね。

キャンペーンキャッチコピーを作るならハッシュタグにも注目

キャンペーンキャッチコピーを作成するにあたって、TwitterやInstagramなどのSNSで使用されているハッシュタグの活用は外せません。

というのも、ハッシュタグを付けて投稿してもらえると宣伝効果が大きいからです。

人気投稿ともなるとキャンペーン開始から数か月経っても、多くのユーザーの目に留まる可能性もあるのですよ。

また企業の情報発信ではなく、実際のユーザーが発信する情報は、投稿を見たほかのSNSユーザーに押し売り感なく見てもらえるメリットもあります。

短いワードでハッシュタグへの付けやすさを意識したキャッチコピーを作るとキャンペーンの認知拡大に効果的ですよ。

SNSで集客するコツについてはこちらの記事で、Instagramで集客するコツはこちらの記事で紹介していますのでぜひご覧ください。

【成功事例】有名企業のキャンペーンキャッチコピー7選

魅力的なキャンペーンキャッチコピーを作ることで、消費者の行動につながることが分かりましたね。

次は実際に成功を収めた有名企業のキャンペーンキャッチコピーを7つご紹介します。

みなさんも一度は耳にしたことがあるキャッチコピーではないでしょうか。

それぞれのキャッチコピーから、キャンペーンキャッチコピーを考える際のヒントがたくさん見つかりますよ。

『納得!夏得!』イオンモバイルキャンペーン

イオンモバイルが行った夏休み期間にユーザーの獲得を狙ったキャンペーンで使われたキャンペーンキャッチコピーが『納得!夏得!』です。

当時Twitterを使用したリツイートキャンペーンも行われていました。

このキャンペーンキャッチコピーはゴロの良さがポイントになっており、季節限定のキャンペーンということが一目で分かる言葉になっています。

また「納得」という感情を表現する言葉が使われており、見た人が自分の感情と重ねやすかったことでキャンペンーンへの誘導に成功した例ですね。

『きのこたけのこ あなたはどっち派?』明治

明治の『きのこたけのこ あなたはどっち派?』はCM放映もされ話題となりました。

消費者に尋ねる形式のとても印象に残りやすいキャッチコピーになっています。

子どもの頃「きのこの山とたけのこの里どっちが好き?」と友だちと会話したことがある人も多いですよね。

すでに多くの方に認知されているお菓子だからこそのキャッチコピーです。

疑問を与えられると答えを考えてみたくなるという心理も利用しており、久しぶりに食べてみようと思わせるフレーズになっていますね。

『あの人に贈ろう。今年のリボンボトルはギフトデザイン!』日本コカ・コーラ

『あの人に贈ろう。今年のリボンボトルはギフトデザイン!』は、コカ・コーラがクリスマスシーズンに行っていたキャンペーンです。

ペットボトルのラベルがリボンになるという斬新な発想で、記憶にある方も多いのではないでしょうか。

販売する季節とコカ・コーラの企業のイメージに合い、とても分かりやすいキャッチコピーです。

また「あの人」という言葉を使用することで、自分に置き換えてプレゼントを渡したい相手を想像することができますよね。

そして何よりこのキャンペーンが成功を収めた要因は、SNSで多くの方に広まったことにあります。

「#あの人に贈ろう」は実際に多くの人がSNSで投稿していました。

SNSを通した認知度向上のおかげで、その後のキャンペーンでも「あの人に贈ろう」は継続使用されるほど、多くの人の印象に残るキャッチコピーとなっています。

『Think Different』アップル

スティーブ・ジョブズが創業したアップル社はiPhoneを筆頭にiPadやMacなど数多くの人気製品を生み出してきました。

『Think Different』はそのアップル社が掲げるプロモーションのキャッチコピーです。

キャンペーンキャッチコピーでブランディングに成功した中でも、有名な事例として知られていますね。

企業を直接的に宣伝するのではなく、世の中におけるアップルという企業のイメージや方向性をアピールする言葉となっています。

シンプルでインパクトの強いフレーズで多くの人の心に印象付けたアップルらしいキャッチコピーですね。

『そうだ京都、行こう。ハイキング嵐山~高雄2022』JR東海

『そうだ京都、行こう。』は、JR東海が京都への旅行を促すキャンペーンとして使用しているキャッチコピーです。

すでに多くの方に浸透しているキャッチコピーですよね。

会話調で読み手を惹きこみやすく親近感も湧く言葉となっています。

またキャッチコピーが定着したため季節に合わせたキャンペーンへも継続的に使用されており、その都度認知度が上がっているのが特徴です。

キャッチコピーと企業のイメージが浸透し、宣伝効果の高いキャッチコピーとなっていますよ。

『感謝をこめて、予想外のワクワクをみなさまへ』ソフトバンク

ソフトバンクのスマホユーザーに向けて、毎週金曜日にクーポンの配布を行うSUPER FRIDAYのキャッチコピーで使われたのが『感謝をこめて、予想外のワクワクをみなさまへ』です。

「みなさまへ」とターゲットに呼びかけることで、読んだ人が自分にも向けられている内容だと感じてキャンペーン内容にも目を通してくれるのですね。

「感謝を込めて、みなさまへ」だけではありきたりなところを「予想外」という言葉が入ることで見た人を惹きつけるキャッチコピーになっています。

さらにワクワクという擬態語を使うことで、面白さもプラスされていますね。

ユーザーが自分ごととして捉えてくれて、キャンペーンに参加するためのきっかけとなる最適なキャッチコピーです。

『さぁ、ガストでチャレンジ!』ガスト

『さぁ、ガストでチャレンジ!』は20組に1組がお会計が無料になる「ごちガスト」という、集客を狙ったガストのキャンペーンキャッチコピーです。

「さぁ」というフレーズは何かを始める時に使う言葉ですよね。

この一言の中に、新しいことが始まるワクワク感が集約されています。

「ガストでチャレンジ」という短い言葉の中にくじにチャレンジするというエンターテインメント性が表現されていることも、キャンペーンの集客に成功した理由でしょう。

誰にでも分かる言葉のチョイスや読んだ人を楽しませて参加を促す、宣伝効果の高いキャッチコピーですね。

まとめ

最後にキャンペーンキャッチコピーの必要性と作り方について大事なポイントをまとめます。

  • キャンペーンキャッチコピーとは、宣伝効果を高めるために顧客や消費者の興味関心を惹きつける言葉
  • キャンペーンキャッチコピーは、フロントエンド商品からバッグエンド商品へと誘導するために必要不可欠
  • ブランドを可視化するためにもキャンペーンキャッチコピーは重要
  • 魅力的なキャンペーンキャッチコピーを作るには、「目的とテーマ」を明確にし「ターゲットの購買行動」を理解した上で「心に刺さる言葉」を選ぶ事が大切

キャンペーンキャッチコピーは安易に考えてしまうと、集客や商品販売の機会を逃してしまう可能性があります。

キャンペーンキャッチコピーの必要性を十分理解した上で、消費者の立場に立ってキャッチコピーを考えましょう。

この記事を参考に魅力的なキャッチコピーを作成し、キャンペーンを成功へと導いてくださいね。

キャッチコピーの考え方や書き方についてはこちらの記事でも解説していますので、参考にしてみてください。

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