運営者プロフィール

森谷俊之

LibRu代表取締役

個人・小規模事業者向けのマーケティング・ブランディングのコンサルタント/セールスコピーライター

経営者の3つの課題「お金がない、時間がない、人材がない」は、シンプルな仕組みで解決できます。集客から販売までを自動化して、ビジネスを成長させていくための仕組み構築を支援します。

記事カテゴリー

人気記事

【例あり】洋菓子店の売上をあげるキャッチコピーの作り方

  • キャッチコピーで洋菓子の売り上げを上げたい!
  • 洋菓子店でのキャッチコピーの作り方を知りたい!
  • 自店にあう商品のキャッチコピーは?

「何となく見た目からつけている」「ケーキの名前だけでキャッチコピーまでは作ってない」と、洋菓子のキャッチコピーを重視していない方も多いのではないでしょうか。

ですが、売上をアップさせるにはより魅力的な洋菓子店のキャッチコピーが必要です。

と言うのも、キャッチコピーには集客効果があるからです。

この記事では、洋菓子店の集客に効果的なキャッチコピーの作り方を紹介しています。

キャッチコピーを作る手順や伝え方などを知ることで、商品の魅力をしっかりとお客様に伝えられます。

ぜひ洋菓子のキャッチコピーを考える際の参考にしてくださいね。

目次

洋菓子店がキャッチコピーをつけるべき理由とは?

洋菓子店でキャッチコピーを付ける理由は、主に以下の4つがあげられます。

  • 商品の特徴がすぐにわかる
  • 見た人の記憶に残る
  • 商品の付加価値が付く
  • 購入をうながすことができる

「お客様は最初の3秒で自分に関係ある商品かどうかを判断する」と言われてるほど、最初に与える情報は大切です。

上手なキャッチコピーは、商品の特徴が見た人にすぐに伝わり記憶に残りやすくなります。

パッと一瞬で商品の魅力を伝えるキャッチコピーを作りましょう。

またキャッチコピーは商品自体の印象を変えたり、「今買わないといけない!」と心理的に誘導できるケースもあります。

「心をくすぐられるキャッチコピー」というものですね。

魅力的なキャッチコピーをつけて、購買行動につなげていきましょう。

キャッチコピーの考え方と書き方のコツはこちらの記事で紹介していますのでぜひご覧ください。

【例あり】洋菓子店の集客に効果的なキャッチコピーの作り方

ここでは、洋菓子店のキャッチコピーの作り方を紹介します。

キャッチコピーの例もあげているので、自店のターゲットをイメージしながら進めていきましょう。

キャッチコピーの作り方の手順は4つあるので、それぞれ詳しく紹介していきます。

手順①ターゲットを設定する

キャッチコピー作りで最初にやることは、ターゲットの設定です。

ターゲットを設定することで、キャッチコピーが本当に伝えたい相手に届きやすくなるからです。

「これは自分のことを言っている!」と共感されやすいキャッチコピーを作るためにも、誰に向けて作るのかは大切な要素ですよ。

さらに、ターゲット設定をするとキャッチコピーで使えそうなワードも見つけられます。

では、洋菓子店ではどんなターゲットやキーワードが考えられるか見てみましょう。

ターゲット例:20代〜30代の働く女性

20~30代の働く女性は、自分自身へのご褒美やプチ贅沢として洋菓子を購入する傾向があります。

「頑張ったご褒美」「疲れたときに甘いものを食べて癒されたい」など、働く女性だからこそのニーズを深堀りしましょう。

さらに、通勤時や週末など20代〜30代の女性が購入するタイミングやシーンを明確にするとキャッチコピーの要素が見えてきます。

たとえば「ご褒美」「週末」のキーワードから、「非日常感」や「高級感」などのキャッチコピーの要素が考えられますね。

ターゲット例:20代〜40代のファミリー層

20代〜40代のファミリー層には「子どもの誕生日」「普段のおやつ用」などが、洋菓子を購入する際のキーワードだと考えられます。

子ども向けの見た目のかわいらしいケーキや、安心して食べられる素材にこだわった洋菓子の需要が見込めますね。

なので、キャッチコピーでは「安心感」「信頼感」「子どもが喜ぶ」といった親のニーズを盛り込むことをおすすめします。

他にも商品やPOPなども明るめの目立つ色合いにすることで、楽しい時間をイメージさせることができ効果的です。

ターゲット例:50代以上の健康志向のシニア層

50代以上の健康志向、本物志向のシニア層には、健康に気を付けたり少ない量でも美味しいものを食べたいというニーズがあります。

そのため、糖質制限があるお客様でも食べられる洋菓子や、素材の味を活かした本物の味という点をキャッチコピーに盛り込むことが大切です。

商品の良さを伝える際は、わかりやすい言葉を使ったキャッチコピーで商品をアピールしましょう。

手順②「おいしい」以外のアピールポイントを決める

ターゲットとキャッチコピーの要素が見えてきたら、次に「おいしい」以外のアピールポイントを見つけていきます。

他店とは違う自分の洋菓子店や洋菓子の強みをさぐっていきましょう。

自店について深堀りして考えることで自店の魅力が明確になり、お客様に選ばれる店にできるからです。

先ほどのターゲット設定に合わせた3つのアピールポイントを見ていきましょう。

アピールポイント:希少性や限定性

希少性や限定性はお客様に「買いたい!」と思わせるアピールポイントになります。

人には「他の人が持っていないものを持ちたい」といった欲や、「流行っているものを持ちたい」といった欲があるからです。

特に20代〜30代の働く女性は流行や期間限定品に敏感な傾向があるため、商品に希少性や限定性を持たせると効果的です。

  • 数量限定販売
  • 日本初
  • 当店限定販売

上記のように、今しか購入できないことや新しい商品であることを伝えるキャッチコピーで購入を後押ししましょう。

希少性の原理ついては、こちらの記事で詳しく紹介してるので、ぜひ参考にしてください。

アピールポイント:パティシエの想いや経歴

パティシエの想いや経歴もアピールポイントになります。

経歴や実績は、お客様に伝わるようにアピールしましょう。

たとえば「ケーキや洋菓子の本場はフランス」といった多くの人が持つ価値観がありますね。

なので極端な例ですが「日本の〇〇県で修行した」と書かれるより「フランスで修行した」とキャッチコピーに書かれた方が信頼性や商品価値がアップするのです。

先ほど紹介した20代〜40代のファミリー層には経歴の他に、想いに共感できるかどうかがカギになってきます。

パティシエの想いに共感できる部分があると、「応援したい」と地域にも愛される店になれますよ。

なので20代〜40代のファミリー層には、以下のようなアピールポイントが考えられます。

  • アレルギーを持つ子に同じようにケーキを食べてほしいと作りました
  • ショコラティエの世界大会〇〇優勝
  • 〇〇時間仕込んだ〇〇を使用

自身の培ってきた経験や、洋菓子に対する想いを伝えることでお客様に応援してもらえるお店にできます。

キャッチコピーでイメージしやすい表現を使う理由はシャルパンテ効果にあり、シャルパンテ効果についてはこちらの記事で詳しく紹介しているので参考にしてください。

アピールポイント:素材へのこだわり

こだわりの素材をつかっていることも、アピールポイントになります。

質の良い食べ物を求める人は多いからです。

買い物で原産国名をチェックしたり、「国産なら安心」と判断する方もいますよね。

なので原材料にこだわっている店はお客様からの信頼度が高くなりますし、素材へのこだわりはキャッチコピーに使える強みにもなります。

お店として信頼してもらえれば、甘いものを買うときはこのお店に行こうとファンになってくれる可能性もありますよ。

特に健康志向の強いシニアには、下記のような素材を明示したキャッチコピーがおすすめです。

  • 北海道の生乳を使用
  • 契約農家から仕入れた厳選素材を使用

こだわりや素材をキャッチコピーで表現することで、他店より選ばれるお店になります。

手順③ターゲットの心に響く伝え方を考える

ターゲットやアピールポイントを設定した後は、ターゲットの心に響く言い方を考えましょう。

ターゲットの年齢層や性別によって、伝わりやすく、好まれやすい言葉の使い方が異なるからです。

たとえばシニア層がターゲットの場合、新しい言葉よりもオーソドックスな文言を好む傾向があるため、簡潔でわかりやすい文をキャッチコピーに使いましょう。

女性全般をターゲットにする場合は、キラキラやふわふわなどの二回繰り返す擬音語が好まれ、若い世代には「わたし」を主語にした言い方が効果的です。

ファミリー向けには共感を感じるキャッチコピーを好む傾向があるため、やさしさや素朴さを感じるキャッチコピーがおすすめです。

ターゲットが好む言葉を知り、商品の魅力を伝えていきましょう。

伝え方の例:洋菓子を食べることで得られる未来(ベネフィット)を伝える

洋菓子を食べることで得られる体験や変化などのベネフィットをキャッチコピーで伝えましょう。

たとえば、アンケートでお客様から「息子のためにいつもバースデーケーキはここで買っています。ケーキも洋菓子も甘すぎないところが家族も気に入っています」と書いてあるとします。

この場合、洋菓子を買うことで得られるベネフィットは「家族全員が喜んで食べてくれること」です。

そのベネフィットを利用して「家族がよろこぶ味」「大切な人の笑顔が見られる」などとPOPに書き、口コミも一緒に書いておくと、洋菓子を選ぶ側はケーキを食べた後をイメージしやすくなり購買意欲が高まります。

お客様の体験談や生の声を活かしてベネフィットを伝えることで、商品を購入しやすくしていきましょう。

先ほどあげた働く20代〜30代女性をターゲットにして考える場合、洋菓子のベネフィットとしては以下が考えられます。

  • 家に帰った時にリラックスする時間が持てる
  • 仕事を頑張った自分にご褒美をあげられる
  • SNSで投稿していいね!をたくさんもらえる

洋菓子を食べることで得られるベネフィットが伝わり、「家でリラックスするにはこの洋菓子が必要」と手を伸ばしやすくなりますね。

洋菓子を食べることでどんな経験ができるのか、得られるものが一瞬でイメージできるキャッチコピーにしましょう。

伝え方の例:一緒に食べる相手や贈る相手の気持ちを想像させる

洋菓子の需要として、自分用だけではなく家族用や贈答用などのパターンも考えられます。

渡す相手や一緒に食べる相手が幸せな気持ちになってくれることを、イメージさせる伝え方をしましょう。

20代~40代のファミリー層がターゲットの場合以下のような、伝え方が考えられます。

  • みんなが笑顔になる
  • お礼菓子で喜ばれる
  • 一緒に楽しむスイーツ

洋菓子を購入して幸せなスイーツを味わう時間や贈り先のお客様をその場でイメージさせることで、購入の後押しをします。

伝え方の例:食に対しての不安を取り除く

食に対しての不安をなくす伝え方も効果的です。

甘いものは好きだけど糖質が気になる方やどんな素材を使っているか不安という方に対して、原材料の分かる表示などで不安を払拭しましょう。

国産素材というキーワード以外にも、具体的な地名が入ることでより安心感が生まれ商品のイメージアップにつながります。

特に健康に気を遣う、シニア層をターゲットにした場合、このようなキーワードが響きやすいと考えられます。

  • 低糖質
  • からだ想いの
  • 夕張メロンを使った

わかりやすく明確に材料や特徴が伝わることで、手に取りやすく購入のハードルが下がりますね。

お客様の悩みや不安に寄り添った商品であることを伝えて購買を促していきましょう。

伝え方の例:商品の食感を伝える

口溶けの良さや滑らかさ、ふわふわ食感などの食感を伝えるのもおすすめです。

たとえばロングセラーのアイス、ガリガリ君は擬音語や擬態語のオノマトペがネーミングに入った商品ですね。

なので「おいしい」のワードを使うよりも、以下のように食べた感覚を商品名やキャッチコピーにすると見た人がイメージしやすく、五感に訴えられます。

  • しっとりチーズケーキ
  • とろとろ食感

さらに、カルビーのかっぱえびせんで有名なキャッチコピー「やめられないとまらない」のように言葉にリズムをもたせると、印象に残りやすくなります。

商品の食感や言葉のリズムは、心に刺さりやすい伝え方のひとつです。

手順④「ターゲット」×「アピールポイント」×「伝え方」を掛け合わせる

最後は、これまでの手順から見えてきたポイントを掛け合わせて、お客様に商品の魅力を届けられるキャッチコピーにしていきましょう。

長文になってしまうと見た人にパッと伝わらないので、シンプルで誰にでも分かりやすいキャッチコピーにすることが大切ですよ。

紹介してきた例を掛け合わせてキャッチコピーを作ってみましょう。

  • ターゲット:20~30代の働く女性
  • アピールポイント:数量限定販売
  • 伝え方:仕事を頑張った自分にご褒美をあげられる
  • ポイント:「わたし」を中心にした言葉を意識
  • キャッチコピー『数量限定販売 わたしのプレミアムタイム 極上スイーツ』
  • ターゲット:20代~40代のファミリー層
  • アピールポイント:アレルギーを持つ子に同じようにケーキを食べてほしいと作りました
  • 伝え方:みんなが笑顔になる
  • ポイント:安心感を表現することを意識
  • キャッチコピー『卵不使用 みんなえがおになる時間』
  • ターゲット:50代以上の健康志向のシニア層
  • アピールポイント:契約農家から仕入れた厳選素材を使用
  • 伝え方:からだ想いの
  • ポイント:分かりやすいオーソドックスな文言
  • キャッチコピー『糖質〇g以下 職人のなめらかチーズケーキ』

このようにポイントを掛け合わせただけで、キャッチコピーが作りやすくなります。

ターゲットのどの部分を強調するかでも変わってくるので、色々と組み合わせてキャッチコピーを作ってくださいね。

【事例紹介】集客に成功している洋菓子店(ケーキ屋・焼き菓子・スイーツ)のキャッチコピー

キャッチコピーはターゲットを設定し、お客様にどんな時間を過ごしてほしいかをイメージすることが大切です。

洋菓子は写真のSNSであるインスタグラムとの相性も良いので、ハッシュタグに活用できるキャッチコピーを考えるのも戦略のひとつですね。

では洋菓子店のキャッチコピーの実例をもとに、キャッチコピー作成意図や結果を詳しくみていきましょう。

実例①スイーツ好きな若い女性に向けたキャッチコピー

メルヘン

キャッチコピーのターゲットは?

スイーツ好きな若年層の女性

なぜキャッチコピーが必要だったのか?

洋菓子=女性というイメージが強かったから

キャッチコピーの成果は?

「インスタにアップしたい!」と若い世代の子たちが多く来店しました。

メルヘンなゆめかわスイーツはインスタとの相性が良かったようです。

※上記の内容は独自アンケート調査をもとに制作されています。

実例②ハッシュタグも意識した女性向けの可愛いキャッチコピー

あまいしあわせ

キャッチコピーのターゲットは?

インスタ投稿を頻繁にしている女性

なぜキャッチコピーが必要だったのか?

やわらかな雰囲気で食べた時のしあわせな気持ちを表現しようと思った。

ハッシュタグにしても可愛らしいコピーにすれば、インスタグラムへの投稿がしやすくなり、検索もされやすくなると考えたから。

キャッチコピーの成果は?

女性が多く来てくれました。インスタの投稿を見てという方も少数ですがいました。

※上記の内容は独自アンケート調査をもとに制作されています。

キャッチコピー以外には何が必要?洋菓子店を成功させるためのポイント

  • 洋菓子店のコンセプトが伝わる店内や外観になっているか
  • 自身の洋菓子店ならではの強みを持つ
  • 丁寧な接客を心がける

このように、キャッチコピー以外にも洋菓子店を成功させるために大切なポイントがあります。

キャッチコピーを考えていると商品単位でみるため、つい店全体の印象とズレが生じてしまうことがあります。

お店の雰囲気がやさしいイメージなのに、接客が素っ気なかったり丁寧でないとお店のイメージダウンにつながります。

店全体で見て自店の洋菓子店のコンセプトがちゃんと伝わっている店づくりになっているか、自店ならではの強みは何なのかをあらためて意識しましょう。

お店の雰囲気に一貫性があるかが大切ですね。

洋菓子店の開業(起業)で失敗する原因と成功のポイントについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

ぜひ参考にしてくださいね。

まとめ

これまでキャッチコピーに必要なことをご紹介してきましたが、一度まとめてみましょう。

  • キャッチコピーを考える時は、ターゲット×アピールポイント×伝え方を掛け合わせて考える
  • 希少性や限定性/想いや経歴/素材のこだわりもアピールポイントになる
  • キャッチコピーのほかにも、店全体の雰囲気や接客も大切
  • ターゲットを明確にすることで、伝え方やアピールポイントがしぼられる
  • シンプルな言葉で伝わりやすいキャッチコピーにすることが大切

商品の魅力を最大限に活かすキャッチコピーを考え、店全体の雰囲気を作っていきましょう。

ぜひ商品の魅力を伝えられるキャッチコピーを作って売れる商品にしていってくださいね。

キャッチコピーについてこちらの記事でも詳しく紹介しているので、ぜひチェックしてください。

目次