女性誌から学ぶ!ときめく雑誌のキャッチコピーの作り方
- 雑誌のキャッチコピーって必要あるの?
- 魅力的なキャッチコピーを作るコツが知りたい
- 売れている雑誌にはどんなキャッチコピーがついているの?
売れている雑誌には、読者が共感し「読みたい!」と思うキャッチコピーが使われています。
キャッチコピーをつけることで雑誌を読んでほしいターゲットに効果的にアピールでき、雑誌の購読につながるからです。
ただ、雑誌のキャッチコピーをどうやって作ったらいいのか悩みますよね。
そこでこの記事では、魅力的な雑誌キャッチコピーを作るための要素や実際の作り方をまとめました。
有名ファッション誌や旅行・情報雑誌で実際に使われているキャッチコピーも紹介しています。
読者の気持ちがときめくキャッチコピーを作って購読者数アップにつなげましょう。
雑誌のキャッチコピーとは?
雑誌のキャッチコピーとは雑誌の魅力を読者に伝える短い文章のことです。
この雑誌を読みたいと思ってもらうことが雑誌キャッチコピーの目的ですね。
読者が知りたい情報やファッションなどのトレンドをもとに読者の興味関心を高めたり、雑誌自体の世界観を伝える役割を担っています。
まずは雑誌におけるキャッチコピーの役割について詳しく紹介していきます。
キャッチコピーについてこちらの記事で紹介しているので参考にしてみてください。
役割①興味関心を高めるコピー
読者の興味や関心を高めるために必要なのが雑誌のキャッチコピーです。
読者に有益な情報がたくさん載っていて魅力的な雑誌だとしても、雑誌を一目見たときに興味関心を抱いてもらえなければ、それ以上中身を見てもらえません。
「この雑誌には自分の悩みや知りたいことが書いてある」「もっと続きが読みたい」と思わせるための仕掛けが必要なのです。
その重要な役割を担うのが雑誌のキャッチコピーです。
本屋にはたくさんの雑誌が並んでいますが、キャッチコピーが目に留まって雑誌を手に取ったことがある方も多いのではないでしょうか。
キャッチコピーを見て興味を持ってもらえれば、数ある雑誌の中から選ばれる可能性が高くなるのです。
購買意欲につながるキャッチコピーやコピーの要素については、こちらの記事で紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
役割②コンセプトを伝えるコピー
二つ目の役割は、雑誌そのもののコンセプトを伝えることです。
雑誌のテーマのようなもので、読者だけではなく社内や世間などさまざまな関係者に向けたコピーですね。
例えば、雑誌「美人百花」は『コンサバより若くて華やか、ギャルより可愛くてリッチ!美人百花』がコンセプトとなっており、雑誌の表紙でもよく使われているキャッチコピーです。
雑誌のイメージが短い文章で表されており、見た人がどんな雑誌なのかが一目で分かります。
「●●と言えばこの雑誌」のようにイメージの共有が出来れば、ターゲット層にも効果的にアプローチできますね。
雑誌の世界観を表す大切な役割を果たしているのがコンセプトを伝えるコピーです。
企業のブランドメッセージや共感を呼ぶブランドキャッチコピーの作り方が知りたい方はこちらの記事で紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
魅力的な雑誌キャッチコピーが作れる5つの要素
魅力的な雑誌キャッチコピーを作る際には、読者に伝わることが前提となります。
これから紹介する5つの要素を取り入れると読者に共感してもらえるキャッチコピーが作れますよ。
それでは見ていきましょう。
要素①一貫性がある
読者の心を掴む魅力的なキャッチコピーには一貫性があります。
雑誌の企画や内容によってさまざまなキャッチコピーがありますよね。
ひとつひとつのキャッチコピーは違っていても、ブレないコンセプトが軸にあれば、統一感が出て共感を得られるキャッチコピーになります。
この軸がズレると表現も変わり、読者に伝えたいことが伝わりにくくなります。
人でも企業でも一貫性のないものは信用に欠けますよね。
雑誌も同様で、一貫性のないキャッチコピーでは説得力がなく、見た人の心を動かせません。
見た人に興味関心を抱いてもらうためには、一貫性のあるコンセプトを意識してキャッチコピーを作ることが大切です。
要素②使い慣れた言葉で伝える
造語などのインパクトのある表現は読者の興味関心を引くのに役立ちますが、読者に伝わらなければ意味がありません。
作る側の言葉ではなく、キャッチコピーを見る人が普段使っている言葉にするのがポイントです。
読者の使い慣れた言葉を使って受け取りやすくするといいでしょう。
例えば「リンクコーデ」「大人ベーシック」などは、雑誌から生まれた造語で今では世間に浸透していますよね。
読者が普段使っている言葉をベースにした造語なので、覚えやすく印象に残る言葉になっています。
馴染みがある言葉で作られたキャッチコピーは、あとから思い出しやすいので購買にもつながりますよ。
要素③セリフで表現する
読者のセリフがそのまま出たようなキャッチコピーは共感を生み、目を引きます。
例えば、「スニーカーなのにカジュアルじゃない!」「アイテム変えたら色んなコーデができちゃった」のような表現ですね。
セリフで表現することで、気持ちがリアルに伝わり、読んだ人が自分ごとのように感じて引き込まれるのです。
また、セリフが発せられるシーンもイメージしやすいですよね。
読者目線のセリフでキャッチコピーを作れば、雑誌を身近なものとして感じてもらえて、続きを読みたいと思ってもらえますよ。
セリフのようにインパクトのある言葉を使ったキャッチコピーを、こちらの記事でも紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
要素④関連語でアレンジする
言葉をアレンジすると面白さや不思議さが出て読者の関心を高められるキャッチコピーが作れます。
例えば、「ふわふわ」を「あざと可愛い」「大人女子」のように変換してみるとイメージが違ってきますよね。
「デートコーデ」だとちょっと堅苦しさがある表現ですが、「カノジョコーデ」「モテコーデ」だと馴染みやすさがでて親近感が湧きますね。
このようにキャッチコピーに入れる言葉の関連用語で、より読者に刺さりやすい言葉を選ぶと好まれるコピーになりますよ。
思わず目を引く面白いキャッチコピーはこちらの記事で紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。
要素⑤応援・全肯定する
人には承認欲求があり、「誰かに褒められたい」「自分の存在を認めてほしい」と思う人がほとんどです。
なので、読者の持つ自分軸を肯定的に捉えたキャッチコピーは受け入れてもらいやすく、好感を持たれますよ。
自分の価値観を受け入れてもらったり、応援してもらえると認めてもらえたような気分になるからです。
価値観はみんな違うので、自分だけかな?と思っていることが見た雑誌に書いてあると味方をみつけたような感覚になるのでしょう。
キャッチコピーを通して読者の応援や肯定を続けていけば、この雑誌は自分にぴったりの雑誌だと思ってもらえるので、ファンの獲得にもつながりますよ。
【女性誌・男性誌】有名ファッション雑誌のキャッチコピー4選
たまたま見かけた表紙の言葉が気になってファッション誌を手に取ることもあるのではないでしょうか。
ファッション誌のキャッチコピーからは新しい言葉が生まれたり、トレンドを作ったりもしていますね。
ここからは有名ファッション雑誌で実際に使われているキャッチコピーを紹介します。
雑誌のキャッチコピー作りの参考にしてくださいね。
- 『私たちに、新しい時間割』VERY
- 『28歳、おしゃれも人生も 一生ヒロイン宣言!』sweet(2015年2月号)
- 『Magazine for City Boys.』POPEYE
- 『働く30歳からは、 仕事もおしゃれも “今日”が一番楽しい!』Oggi
『私たちに、新しい時間割』VERY
VERYのコンセプトは近年の時代の変化により変更されました。
以前は『基盤のある女性は、強く、優しく、美しい』でしたが、変更後は『私たちに、新しい時間割』になっています。
家にいる時間が増えたことにより生活も変わり、主語が「基盤のある女性」から「私たち」に変わったのですね。
変化する生活様式やライフスタイルに合わせて、時間割を自分たちで新たに変えていくという前向きなメッセージになっています。
『28歳、おしゃれも人生も 一生ヒロイン宣言!』sweet(2015年2月号)
小さい頃からお姫様に憧れる女性は多いですよね。
おしゃれも人生も一緒にヒロインになろうと伝えているキャッチコピーがsweet2月号のキャッチコピーです。
28歳のリアリティを残しながら、華やかな装いで最高に輝いている自分を見せていこうというメッセージが伝わります。
『Magazine for City Boys.』POPEYE
『Magazine for City Boys.』は、POPEYE創刊時から40年以上も愛されているキャッチコピーです。
都市部で生活している若者たちをターゲットに、都会ならではのハイグレードな衣服や食べ物、雰囲気のあるショップなどを紹介するというコンセプトが端的に表現されていますね。
ターゲットを絞り、分かりやすいコンセプトをキャッチコピーとして打ち出すことで、シティボーイ雑誌として広く世間にも認知されるようになったのですよ。
『働く30歳からは、 仕事もおしゃれも “今日”が一番楽しい!』Oggi
Oggiのキャッチコピーは、創刊時は『グローバルキャリアのライフスタイル・ファッション誌』でしたが、現在は読者のらしさを大切に肯定・応援するキャッチコピーとなっています。
理想の自分を求める働く女性のバイブルとして、30年以上も支持されているのですね。
今の読者自身を肯定し、そのスタイルを大切にしていることが伝わって読者の支持を得ていることが分かります。
【旅行・情報】有名雑誌のキャッチコピー3選
ファッション雑誌のキャッチコピーを4つ紹介してきましたが、どれも雑誌のコンセプトが伝わるキャッチコピーばかりでしたね。
ここからは旅行・情報雑誌のキャッチコピーを紹介していきます。
読んだ人の興味関心を高めたり、読者が受け取りやすい言葉を使った秀逸なキャッチコピーとなっていますよ。
『ちょっといい旅、小さな宝さがし♪』じゃらん
旅行をするならいい旅にしたいですよね。
旅行を「小さな宝さがし」に例えることで、いろいろな発見が待っていることがイメージできるキャッチコピーになっています。
何か楽しいことが待っているようなワクワクする気持ちにさせられて、旅行に行く前から楽しい気持ちになるキャッチコピーです。
「ちょっといい旅」になるなら読んでみようという気持ちになるのがいいですよね。
『No.1 決定戦』MonoMax
男性の「物」に関する情報を掲載しているMonoMaxのキャッチコピーが『No.1 決定戦』です。
とてもストレートな表現で目を引くキャッチコピーですね。
いいものが載っていることが伝わり、雑誌のコンセプト『価格以上の価値ある商品』ともマッチしています。
発売される号によって、何のカテゴリーNo.1決定戦なのかが違うことが読者として興味をそそられるポイントになっていますよ。
『彼専用 ゼクシィ』ゼクシィ
『彼専用ゼクシィ』は、ゼクシィ本誌についている結婚を考えている男性向けの綴じ込み付録のキャッチコピーとして使われました。
誰に向けた雑誌なのかが一目で分かり、「彼」という読者の受け取りやすい言葉に変換されているのが特徴ですね。
特別付録には「彼親」「花嫁」「新婚カップル」など他にも種類があり、いろいろな目線から楽しめるように工夫されていますよ。
雑誌のキャッチコピーはデザインも読者視点で作る
読者の興味を惹き、雑誌のコンセプトを伝えるために、魅力的なキャッチコピーは必要不可欠です。
ですが、大切なのはキャッチコピーの中身だけではありません。
読者がキャッチコピーを見たときに、何を伝えたいのかが言葉以外でも伝わることが大切です。
キャッチコピーに合った色使いや文字の大きさ、フォント、写真など読者が目にした情報すべての調和が取れていることが重要なのですね。
キャッチコピーの内容とデザインが揃って初めて、読者が違和感なく受け取れる雑誌キャチコピーになるのです。
雑誌のキャッチコピーを作る際は、内容はもちろん、デザインも読者の目線から考えることを意識しましょう。
まとめ
雑誌におけるキャッチコピーには、読者の興味関心を高めたり、雑誌のコンセプトを伝える重要な役割があることが分かりましたね。
最後にこの記事で紹介した読者が続きを読みたくなる雑誌のキャッチコピーの作り方をまとめます。
- 雑誌のキャッチコピーにはブレない軸をもとにした一貫性が大事
- 読者が使い慣れた言葉を使うことで、読者に伝わるキャッチコピーが作れる
- 読者のセリフで表現したキャッチコピーは共感を得やすく心に刺さる
- 関連する言葉をアレンジするとより読者に伝わるキャッチコピーになる
- 読者の考えや価値観を肯定したり応援するキャッチコピーは好まれやすい
- キャッチコピーの内容だけではなく、デザインも含めて読者目線で作ることが重要
魅力的なキャッチコピーを作れば、見た人に雑誌を読みたいと思ってもらえます。
雑誌のキャッチコピーの役割や要素を理解して、読者の気持ちに寄り添ったキャッチコピーを作ることが大切です。
この記事を参考に読者が興味を持ってくれるキャッチコピーを作ってみてくださいね。
こちらの記事では、キャッチコピーの考え方と作り方のコツを事例と一緒に紹介しているので、はじめてキャッチコピーを作る方はぜひご覧ください。