ビリーフチェンジの方法とは?効果がある方法と無い方法の違いとは
- ビリーフチェンジってどういう意味?
- ビリーフチェンジの方法は?
- ビリーフチェンジの効果はあるの?
「私にはできない」「私は嫌な人間だ」と自分を否定していませんか。
ビリーフチェンジとは自分自身が持っているマイナス思考をプラスに変えていくことです。
ビリーフチェンジによって考えを変え、自分を認めてあげましょう。
ビリーフチェンジを正しくおこなえば、自分の評価が上がったり、コミュニケーションがとりやすくなったりとプラスの変化を実感できるはずです。
「自分を変えたい!」という方だけでなく、「本当にビリーフチェンジできるの?」「効果はあるの?」と疑問に思う方も、ぜひ参考にしてくださいね。
潜在意識を書き換える「ビリーフチェンジ」の意味とは?
ビリーフチェンジでは潜在意識を書き換えていきます。
実用日本語表現辞典によると、潜在意識とは過去の経験をもとに無意識のうちに形成される自覚できない意識領域のことです。
たとえば「プロジェクトリーダーは男性がやるべき」「30歳までに結婚しないとダメ」といった価値観や思い込みは、潜在意識のひとつです。
では潜在意識を書き換える「ビリーフチェンジ」はどのようなものなのでしょうか。
ここでは ビリーフチェンジの意味や目的を詳しく説明していきます。
そもそも「ビリーフ」の意味とは?
ビリーフとは、信念のことです。
自身が「心の底から強く信じていること」で、知らず知らずのうちに人生に大きな影響を与えていますよ。
どんなビリーフを持つかによって、人生がうまくいくか、いかないかが決まってしまいます。
生きていく上で何かの対象に対し、強く信じていることはすべてビリーフになります。人はビリーフにそぐわないことを体験すると無意識に反発心を持ってしまいます。
そこにその人のビリーフが隠れていることが多く、その「心の反応」で自身のビリーフを見極めることができます。
NLP心理学のあげる3つのビリーフについて簡単に説明します。
- 達成の可能性についてのビリーフ
「私の持つ目標は達成できる」と考えると、不思議と人はやる気が出てきます。
そして目標を達成するための行動をとることにより、達成する可能性が高くなります。
- 自分の能力に関するビリーフ
「私にはその目標を達成する能力がある」という思い込みが、取り組む意欲につながります。
- 自分自身に関するビリーフ
「私は目標を達成するのにふさわしい(その価値がある)」と自分を良く評価することが大事です。
NLP 心理学では3つ目の自分自身に関するビリーフが最も強力なビリーフだと考えられています。
仕事や人生がうまくいっていないときには、「ビリーフを確認することが重要なこと」といわれています。
ビリーフチェンジの目的は潜在意識の書き換え
ビリーフチェンジの目的は、潜在意識を書き換えていくことです。
人は潜在意識(無意識)の中で「できない」と考えていると、自分が望まないマイナスな結果を生む可能性が高くなってしまいますよ。
たとえば「自分は人見知りだから」と社内でのコミュニケーションに消極的になっていたら、「何を考えているのかわかりにくい」「仕事を任せづらい」とマイナス評価をされがちです。
「できない」と決めつけずに「できる」と思うことで、自信をもって行動していけますよね。
正しいビリーフチェンジの方法で潜在意識を書き換えられれば、自分の思い通りの結果を手に入れることになります。
なぜ、ビリーフチェンジが効果なしといわれるのか?
ビリーフチェンジは正しい方法で行わないと効果がありません。
ビリーフチェンジの目的は潜在意識の書き換えとお伝えしましたが、幼少期から蓄積された思考を変えることは難しいことです。
なので「自分なんてどうせ」「○○だからできない」など不幸感の中に居続ける人だと、なかなかビリーフチェンジができません。
一方で幸せな気持ちを持つことに変化できる人は、ビリーフチェンジの正しい方法を学んで実践することで効果は表れます。
さらに「ビリーフチェンジをすれば周りの人の考えが変わる!」と勘違いしている方もいますが、 自分のビリーフ(信念)を変えることは自分自身が行うことです。
ビリーフチェンジで自分の考えがポジティブに変化するので、周りもプラスに受けとめてくれたり、コミュニケーションが取りやすくなったりといった影響がでると覚えておいてください。
なんでも他人のせいにしたり、他人任せにする人には効果はありません。
ビリーフチェンジの前にまず、人のせいにしたり、他人に依存してしまうことをやめましょう。
変化することを恐れずに「自分を変える」ことを最初に考えて、そう考えることができた自分をしっかりほめて自信をつけてください。
それがビリーフチェンジの始まりになりますよ。
ビリーフチェンジのメリットとは?
ビリーフチェンジができるようになるメリットは、簡単にいうと「前向きな変化があること」です。
たとえば不安や恐れ、罪悪感が軽減したり、トラウマの解消にも繋がります。
さらになりたい自分になれるのもビリーフチェンジのメリットのひとつですよ。
ここでは、ビリーフチェンジのメリットについて詳しく見ていきましょう。
メリット①不安や恐れ、罪悪感が軽減する
ひとつめのビリーフチェンジのメリットは、不安や恐れ、罪悪感が軽減することです。
「何もできない」と決めつけていると、何をするにも不安で「失敗するかもしれない」「人に迷惑をかけるかもしれない」という気持ちが生まれますよね。
新しいことに挑戦できずに、自分の成長もとまってしまうリスクもあります。
しかし「自分にもできる」と考えが変われば自信を持って行動でき、不安や恐れ、罪悪感も軽くなっていきますよ。
メリット②トラウマの解消に繋がる
幼いころからのつらい経験や、記憶のズレから起こるトラウマもマイナスビリーフです。
親に叱られた経験から「自分には愛される価値はないんだ」と思い込んでいたら、卑屈になってしまいますよね。「自分は愛される価値がある」とプラスのビリーフに思い直すことで、過去のトラウマも薄れていきます。
ビリーフチェンジはトラウマの解消にも繋がるといったメリットもありますよ。
メリット③新しい自分を手に入れて、なりたい自分になれる
自分に起こるすべての出来事の受けとめ方を変えていくだけで、大きく人生が変化していきます。
ネガティブな考え方をあらためることで、新しい自分が手に入りますよ。
先輩から注意されたとき「あの先輩は口うるさいからな」で終わってしまっていませんか。
「先輩=口うるさい」も思い込みのひとつですよね。「何で注意されたのか」「どうしたら良いのか」に考えを向けなければ、あなたの評価は「何度注意しても変わらない人」になってしまう可能性があります。
このように思い込みで自分自身は変化をします。
理想を目指して行動していくことでなりたい自分になりましょう。
ビリーフチェンジの方法5つのステップ
ビリーフチェンジの方法は、以下の5つのステップに分かれています。
専門的な用品は必要なく、紙とペンがあれば誰でもできますよ。
ここではビリーフチェンジの方法についてステップごとに見ていきましょう。
ステップ①目標達成を制限するマイナスのビリーフを書きだす
まずはマイナスのビリーフが何かを考えてください。
マイナスビリーフとは目標達成を制限するものです。
たとえば商談の成立が達成すべき目標だとしたら、「話すのが苦手」「相手の担当より役職が下で話を聞いてもらえない」「意見できない」といったマイナスのビリーフが考えられますね。
達成したい目標に対して「~だからできない」といったように、できない理由を見つけるとマイナスのビリーフがわかりやすくなりますよ。
マイナスのビリーフがわかったら、思考を整理するためにも紙に書きだしましょう。書きだすと、「なぜそう思ってしまうのか」考えやすくなります。
ステップ②マイナスのビリーフに疑問を持つ
次にマイナスのビリーフの理由を知りましょう。
マイナスのビリーフの理由を知ることで、そのビリーフが「自分にとって必要なものか」判断がつきやすくなります。
自分が持つマイナスのビリーフに対し疑いを持ち、疑問を投げかけてください。どんな疑問を持つのか詳しく説明していきますね。
疑問:客観的になる
あなたの持つマイナスのビリーフに対して「本当にそうなの?」「絶対にそうなの?」と人に聞かれたら、どう答えますか。
先ほど「商談が成立しないのは相手の担当より役職が下で話を聞いてもらえないから」とマイナスのビリーフを考えました。ですが相手が実際にはあなたの役職をまったく重視しておらず、担当には決裁権限がないから決められないケースもありますよね。
このようにあなたのマイナスのビリーフは客観的な事実ではなく、もしかしたら自分の思い込みかもしれません。
第三者の視点から自分のビリーフが真実なのかを考えていきましょう。
疑問:きっかけを知る
マイナスビリーフを持ってしまった理由を知ることも大切です。
「いつからそう思い始めたの?」「きっかけは何?」と自分に問いかけることで気づくことがあります。
役職の話の例でいうと、「課長が同伴する商談だと上手くいくから」役職を重視していると考えたとしましょう。では本当に役職だけが商談が上手くいった理由でしょうか。
課長のコミュニケーションスキルややる気であったり、商談内容に対する理解の深さであったり、他にも理由はあるはずです。
勘違いやズレ、誤解などが積み重なってそういう考えになったと分かることもあります。
マイナスのビリーフを書き換えるために、いろんな可能性を洗い出してきっかけを探ってください。
疑問:反論する
最後の疑問は自分が今持っているマイナスのビリーフの反対例を考えていきましょう。
たとえば上司に叱られたとき、「自分はこんなこともできないダメなやつだ」と思うところを「自分が成長するために言ってくれている」と感謝するようにします。
前者の場合は落ち込んでしまうだけですが、後者では「次からは失敗しないように頑張る」と前向きな姿勢が生まれますよね。
役職の例であれば、「役職がついてなくても成績が良いやつはたくさんいる」と反論できますよ。
反対例を考えることにより、マイナス思考をプラスに変えていくことができます。
ステップ③マイナスのビリーフを持ち続ける意味を考える
マイナスのビリーフが明確になったら、マイナスのビリーフを持ち続ける意味を考えていきます。
いつまでも「自分には役職がないから」「コミュニケーションスキルがないから」といった考えを持ち続けても意味がないですよね。
マイナスのビリーフを持ち続けることは、思い通りの人生を送ることの妨げになります。
自分に自信が持てず常にマイナス思考でいるため、一歩踏み出す勇気がでなかったり、挑戦していこうという気持ちも落ち込んでしまいますよ。
思い込みもマイナスでは意味がないことに気がつきましょう。
ステップ④マイナスのビリーフをプラスに変える
持っていても意味のないマイナスのビリーフに気がついたら、マイナスのビリーフをプラスに変えていきましょう。
先ほどの「反論する」の項目で伝えたように、マイナスのビリーフの反対の考えがプラスのビリーフです。
注意をされて卑屈になるのではなく、「勉強できた」「では、どうするべきか?」とマイナスのビリーフの制限を緩めてプラスへ変えていってください。
今まで持っていたネガティブ思考をポジティブ思考に変えることが重要です。
何度もお伝えしていますが、思い込みで自分自身は変わりますよ。
ステップ⑤プラスに変えたビリーフを意識する
ビリーフチェンジの最後は意識をすることです。
プラスに変えたビリーフはしっかり意識しましょう。長い間で身についていたマイナス思考のクセをなくすためです。
日常的に目につくところに書き出しておいたり、スマートフォンにメモをしておくのをおすすめします。いつでも意識できて、習慣化しやすくなります。
もとの思考に戻ってしまわないように、プラスビリーフ(新しいクセ)を習慣にしてください。
マイナスのビリーフをプラスに変える4つのコツ
マイナスのビリーフは自分が強く信じている考えなので、プラスへ変えるのは簡単ではありません。
「どうしてもマイナスのビリーフから抜け出せない」と悩む人も多いのではないでしょうか。
ここではマイナスのビリーフをプラスに変える4つのコツを紹介するので、参考にしてみてください。
コツ①背中を押してくれる
プラスに変化したビリーフが、あなたの背中を押してくれるとイメージすることが大切です。
「マイナスのビリーフが変化しても何も変わらない」と考えていたら、ビリーフチェンジをする意味がわからなくなってしまいますよね。
プラスのビリーフに変化した結果、どのようなポジティブな影響が自分や周りにあるのかを意識してみてください。
ビリーフチェンジをすると、結果を恐れて行動をあきらめていたあなたの背中を押してくれます。
ポジティブに変わった自分をイメージして積極的に行動できるようになります。
コツ②肯定できる理由がある
肯定的な理由は深層心理とつながっています。肯定的な理由を明確にして、それを満たすことで心の奥底から変化を起こします。
すると、マイナスビリーフを持つ意味がなくなりビリーフチェンジがしやすくなります。
肯定的な理由を意識して十分に感じましょう。
自分を否定せず肯定すること、「なぜそうなりたいのか」根拠もしっかりあることが重要です。
コツ③無理をしない
一度にすべてを変えようとするのではなく、些細なことから気持ちの持ち方を変えていくことが大事です。
特に自分の中で「違和感がない」ことがポイントです。無理をすると反対にストレスになってしまい逆効果です。
自分のペースで焦らずにマイナスのビリーフを変化させていきましょう。
コツ④持続できる考え方である
小さな成功体験を積み重ねることで、それが習慣化し徐々に自信がわいてきます。
できることやできる範囲が増えてプラスビリーフがさらに強くなります。
すぐに結果を求めようと思ってはいけません。長期的に見てマイナスの影響が出ないように、持続していける考え方を持ちましょう。
ビリーフチェンジの効果が期待できる例
ここまでは、ビリーフチェンジのメリットや方法を説明してきました。
「どんな効果が期待できるのか」まだイメージできない人もいますよね。
そこで、ビリーフチェンジの効果が期待できる例を具体的にあげていきます。ぜひ考え方の変化を参考にしてみてください。
効果例①仕事の失敗で落ち込んだとき
仕事で失敗をしたとき、以前なら「なんてダメな人間なんだ」と落ち込んでいた人が、「失敗したことによって勉強になったな」と思えるようになります。
「失敗を次にどう繋げるか?」といった考えもできるので、自分の成長にも繋がりますし、早く気持ちの切り替えをおこなうことで目標の達成スピードも上がっていくはずです。
ビリーフチェンジの結果、落ち込みを引きずることなく失敗を良い経験と考えることができています。
効果例②職場の人間関係で悩んだとき
職場の人間関係に悩む原因として、知らず知らずのうちに相手にネガティブな感情を抱いていることがあります。
嫉妬心を待っている場合、無意識のうちに相手の行動にケチをつけてしまいます。
相手の優れているところを素直に認め「学ばせてもらおう」というポジティブな気持ちに変えていくことで嫉妬心がなくなり、尊敬する気持ちが生まれます。
ビリーフチェンジで生じる好転反応とは?
好転反応とは、自分を変えようと違う考えを取り入れたとき、一時的に前より状態が悪くなる場合があることをいいます。
ビリーフチェンジは今までの考えを反転させることなので、変更途中には、マイナスな出来事や変化が起きます。好転反応が起こることで、ビリーフチェンジの効果を疑い、ビリーフチェンジをやめてしまう人もいますね。
ですが、今までの思考を真逆に変えてしまうのですから、すぐにすべてがうまくいくわけではありません。
人によっては、つらい思いをするかもしれませんがそこを乗り越えて、あきらめずにビリーフチェンジを続けてください。
ビリーフチェンジのやり方をより深く知るには?
「ビリーフチェンジを独学でやるには限界があるのでは?」と悩む人もいますよね。
ここではビリーフチェンジのやり方をより深く知るために2つの手段を紹介します。
自分だけでビリーフチェンジしたいと考えている人も、まずはビリーフチェンジについて理解しておくのが大切ですよ。それぞれの手段を詳しくみていきましょう。
手段①ビリーフチェンジでおすすめの本を読む
まずひとつめの手段は、おすすめの本を読むことです。
自分だけでできますし、費用もさほどかかりません。
ここではビリーフチェンジを知るための一冊を紹介します。
- 『あなたの「悩み」がみるみる消える24の法則』棚田勝彦:著 大和出版
悩みの根本原因や解決方法、幼少期の体験と今の悩みの関連などが、わかりやすく書かれているので、最初に読むのにおすすめです。
手段②ビリーフチェンジセラピーを受講する
もうひとつの手段がセラピーの受講です。
本を読んで勉強しても「実践するのが難しい」と、感じたなら「ビリーフチェンジセラピー」の受講を考えましょう。
独学なら方法を間違えることもありますが、専門家の指導に従うのであれば問題なくできますよね。
ビリーフチェンジのやり方を深く学び、早く変わりたいと考える方におすすめです。
ただし受講料が必要なので注意しましょう。
まとめ
ビリーフチェンジとは信念を変えることです。ビリーフチェンジによって人生は大きく変わりますよ。
ビリーフチェンジには効果がないともいわれますが、方法が間違っているからです。
お伝えしてきたビリーフチェンジのポイントを最後に簡単にまとめます。
- ビリーフチェンジでは自分の持っているビリーフを詳しく知ることが大切
- 正しい方法でビリーフチェンジを行えば効果がある
- マイナスのビリーフをプラスへ変化させるときは、なりたい自分を意識する
- ビリーフをプラス変化させてると 好転反応がでるケースがあるが、諦めずに乗り越える
生きづらいと感じたり、人生が思い通りにいかないと感じている方に、ビリーフチェンジをおすすめします。
この記事を参考にして、潜在意識を書き換えて自分の価値を高めていってください。