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森谷俊之

LibRu代表取締役

個人・小規模事業者向けのマーケティング・ブランディングのコンサルタント/セールスコピーライター

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ザイオンス効果とは?ビジネス・恋愛での使い方や注意点を紹介

  • ザイオンス効果ってなに?
  • 恋愛やビジネスで使うとどんな効果があるの?
  • ザイオンス効果の使い方が知りたい!

日常生活はもちろん、営業やマーケティングにおいても相手と良好な関係を築くことは大事ですよね。

接触回数を増やすことで相手の好感度があがる「ザイオンス効果」を利用すれば、気になっている人や取引先の人との距離を縮められるので、関係構築に役立ちます。

ただ、使い方を間違えるとザイオンス効果は逆効果になるので注意も必要ですよ。

この記事ではザイオンス効果を正しく活用するために、ザイオンス効果の意味や使い方をまとめています

ザイオンス効果を活用する際の注意点も解説しているのでぜひ参考にしてみてください。

ザイオンス効果をうまく活用して好感度をあげていきましょう。

目次

ビジネス・恋愛で活用!ザイオンス効果(単純接触効果)とは?

特定の相手に何度も接触を繰り返すことで、好感や親近感を持ってもらうことをザイオンス効果と言います。

繰り返し顔を合わせたり何度も目にすることで警戒心がなくなり、良いイメージを与えられるのですね。

ザイオンス効果は恋愛面はもちろん、ビジネスシーンでも活用されています

たとえば、最初は関心を持っていなかったセールスマンでも、こまめに挨拶しに来てくれると次第に親しみを感じて、話しだけでも聞いてみようという気になりますよね。

顔を出す回数を増やすことで、相手にいい印象を持ってもらえるようになるのです。

ただし、繰り返しの接触で好感度が上がるからといってただ単に回数を増やせばいいわけではありません

というのも、ザイオンス効果は正しく活用しなければ、嫌悪感を抱かれて逆効果になる場合もあるからです。

ザイオンス効果の使い方や活用できるシーンを理解したうえで、ビジネスに活かしていくことが大切ですよ。

なぜザイオンス効果のピークは10回なのか?

ザイオンス効果が生じる要因として、現在広く支持されているのが「知覚的流暢性誤帰属説」です。

「知覚的流暢性誤帰属説」とは、ある刺激に繰り返し接触すると、その刺激に対する処理効率が知覚情報処理レベルで上がり、その刺激が本当は好きなのではないかと誤った解釈をしてしまうという理論です。

同じ刺激を何度も受けるとスムーズに知覚情報を処理できるようになり、脳にかかる負担やストレスが減るのですね。

すると、人の脳はストレスが減ったことを刺激自体への好ましさと勘違いしてしまうわけです。

加えて接触回数に比例して好意的な感情が生まれるのは10回がピークと言われています。

そのため、ザイオンス効果でも接触回数のピークは10回とされるケースが多くあります。

しかし「10回がピーク」はあくまでも目安であり、接触回数だけではなく接触するタイミングや相手をどんな感情にさせるかも重要ですよ。

ただ単に10回接触するだけではなく「相手がプラスの感情を抱きやすいタイミング」で「マイナスのイメージを与えずに接触できるか」がザイオンス効果を活用して好感度を上げるコツです。

【マーケティング】ザイオンス効果の活用事例5選

ザイオンス効果は人との接触だけに効果があるわけではありません。

メールやテレビCM広告などでもよく使われており、Web上でもザイオンス効果は活用されていますよ。

ここでは5つの事例をもとにザイオンス効果の使い方を紹介します。

事例①SNSの毎日投稿:コミュニケーション

SNSへ毎日投稿することもザイオンス効果の活用事例の一つです。

SNSの投稿を毎日行えばユーザーも当然ながら毎日投稿を目にしますよね。

すると、アカウントや投稿主であるあなたへの親近感や好感度が生まれて、良い印象を抱くわけです。

事前に好感度や親近感を抱いている状態であれば、実際に会うときにも不安を感じることがありません。

また、自社の商品やサービスを紹介する場合にも、SNSで接触回数を増やしておけば、商品やサービスのイメージアップが期待できます。

SNSを活用する場合には、ひとつのSNSに絞るのではなくいくつかのSNSを活用しましょう。

複数のSNSを利用して毎日投稿を行えば、より多くのユーザーとの接触が増えて円滑なコミュニケーションが図れますよ。

事例②営業:信頼関係の構築

営業において相手が好感や安心感を抱いていなければ信頼関係の構築はできません。

信頼関係の構築に有効なのがザイオンス効果です。

たとえば営業マンが取引先へ足を運んで顔を覚えてもらうこともザイオンス効果の活用事例ですね。

取引先に何度も顔を出すことで相手は親近感を覚え、やがて好感に変わるのです。

日頃からの挨拶や「近くを通りかかったので寄ってみました」などと頻繁に足を運んでくれる営業マンの方が親近感を抱きやすくなり、信頼されやすくなります

同じ商品を購入するにしても、自分の都合でしか顔を出さない営業マンよりも信頼できる営業マンから購入したいと思いますよね。

顔を出す際には相手とのコミュニケーションが大切ですが、「うざい」と思われないためにも相手にとってプラスになる理由があるといいですよ。

相手にとってのお得情報を届けたり、製品の営業ではなく雑談だけといった、販売目的だけではない接触を増やしましょう。

直接足を運ぶのが難しい場合でも、電話やメールなどでこまめな接触を心掛けるといいですね。

こちらの記事では「返報性の法則」について紹介しています。

ザイオンス効果と併せて営業で活用できるので、参考にしてみてください。

事例③テレビCM:認知・知名度の拡大

テレビCMでは昔からザイオンス効果が使われています。

CMで繰り返し流すことで視聴者に商品を覚えてもらい購入につなげる方法ですね。

CMでよく見かける商品をお店で見た際に、思わず手に取ってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。

CMで何度も目にする内に、自然と商品に対しての好印象が残り、つい手に取ってみたくなるのですね。

たまにしか見ないCMだとよほどインパクトがないと印象には残りません。

しかし、短い期間で何度も接触することでザイオンス効果が現れ、購買へとつながるわけです。

ザイオンス効果を活用して商品の宣伝を行えば、売上アップが期待できるのですよ。

事例④Web広告:集客力アップ

Web広告でザイオンス効果を活用すれば集客力をあげられます。

何度も広告を配信することで、最初は興味のなかったユーザーが興味や好感を抱いてくれるようになるのですね。

Webサイトを1度訪れたことのあるユーザーをターゲットにして広告配信をする「リターゲティング広告」などがいい例です。

一度興味をもってWebサイトを訪れているので、接触回数が増えることで好感が増え再びWebサイトを訪れてくれる確率が高くなります。

Web広告でザイオンス効果を狙う際には「フリークエンシー」を意識しましょう。

「フリークエンシー」とはWeb広告への接触頻度を知るための指標のひとつで、同じユーザーへ広告を表示する回数のことです。

表示回数によってユーザーの広告に対するイメージが変わってくるので、初めての広告なら回数を増やして、商品やサービスにいい印象を持ってもらえるようにすると効果的ですよ。

ただし、すでに認知されている広告の場合には、繰り返しの広告配信はしつこさやマイナスの印象につながるリスクがあります。

認知度の高い広告は配信回数を減らすなど、広告内容に合わせて適切な配信回数を設定しましょう。

ザイオンス効果をうまく活用できれば、Web広告の成果を最大限に高められますよ。

事例⑤プッシュ通知・メルマガ:信頼関係の継続

スマホのプッシュ通知機能やメールマガジンもザイオンス効果が活用されている事例です。

通知やメールを送ることでユーザーとの接触回数を増やし、信頼関係の継続に役立てているのですよ。

プッシュ通知が届くと画面上にメッセージが表示されるので、「何だろう?」と目にとまり、思わずクリックしてしまいますよね。

プッシュ通知による接触回数の増加がアプリへの誘導につながっているわけです。

メルマガも同様に、ユーザーに思い出してもらうきっかけになりますね。

メールマガジンは内容を確認せずに削除するケースもあるので、ユーザーが求める情報を見極めて発信するのがおすすめです。

定期的な通知やメールで接触回数を増やし、ユーザーからの親近感や好感度を上げれば、コンバージョン率アップが期待できますよ。

ザイオンス効果を活用する際に注意すべき2つのこと

ザイオンス効果を活用すれば相手からの好感度があがり、マーケティングのさまざまなシーンで活用できることが分かりましたね。

しかし、ただ単に接触回数を増やせばいいわけではありません。

ザイオンス効果を狙って何度も接触を繰り返していたら、実は相手から不快に思われている場合もあるのですよ。

ザイオンス効果は使い方を間違えると好感を持ってもらうどころか、マイナスの印象を持たれて逆効果になります。

ここでは2つの注意点をまとめたので見ていきましょう。

注意点①嫌いの感情があると逆効果になる

相手に嫌われている場合には、接触回数をいくら増やしても好感度を高めることはできません。

それどころか、接触回数が増えることで相手は嫌な気持ちになり、嫌悪感や恐怖心を抱く可能性が高くなります

たとえば、興味のない商品の説明を何度もされることで「鬱陶しい」という感情になり、商品そのものに嫌悪感を抱いてしまうのです。

ザイオンス効果が発揮されるためには、嫌いという感情がないことが前提となります。

もしも相手に嫌いという感情があるならば、ザイオンス効果を狙う前にまずは何が理由で嫌いなのか、原因を探って対策しましょう。

嫌いの感情を持っているとザイオンス効果は働かないので、初期の段階で相手の反応をしっかりと見極めることが重要ですよ。

注意点②第一印象を変化させる効果ではない

ザイオンス効果は接触回数が増えることで好感を抱きやすくなる心理効果ですが、もともとの第一印象を変化させる効果ではありません。

ザイオンス効果を使ったからと言って、嫌いという感情を持っている人を好きに変えることはできないのですね。

ザイオンス効果を狙うには、第一印象が大切になってきます。

相手に好きや嫌いの感情がなくフラットな状態、もしくはポジティブ寄りの印象であることが必要なのですよ。

ネガティブ寄りの印象がある相手から食事に誘われても嬉しい気持ちにはならず、誘われる回数が増えるほど不快な気持ちになってしまいます。

しかし、ポジティブ寄りの印象の相手から誘われると嫌な気持ちにはならずに、好きになる可能性もでてきますよね。

ザイオンス効果は相手の気持ちがフラットな状態でなければうまく行きません。

そしてネガティブ寄りの印象を持たれているのに、接触回数を増やしてもネガティブがより深くなるだけでポジティブに変わりません

第一印象がキーポイントとなるので、相手にポジティブな印象が残るように心掛けることが大切ですよ。

まとめ


最後にこの記事で紹介したザイオンス効果の使い方と注意点をまとめます。

  • ザイオンス効果は特定の相手に何度も接触を繰り返すことで親近感や好感度が上がっていく心理効果
  • ザイオンス効果が期待できるのは10回が限度
  • 小まめに取引先に足を運んだり連絡をするなど接触回数を増やすことでザイオンス効果を狙う
  • 嫌われている相手にはザイオンス効果が逆効果となり嫌悪感を与えてしまう
  • ザイオンス効果ではマイナスの第一印象をプラスに変えることはできない

ザイオンス効果をうまく利用すれば好感度があがったり、マーケティングでも確実に効果は得られます。

ザイオンス効果が有効なのか、相手の様子をうかがいながら接触をすることが大切ですよ。

この記事を参考に、恋愛やビジネス面でザイオンス効果を試してみてくださいね。

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