客単価を上げる戦略とは?7つの施策と接客のポイント
- 客単価を上げるときのポイントは?
- リピーターを獲得したい!
- 客単価を上げるには値上げしか方法はないの?
客単価を上げるために値上げを検討する方もいるでしょう。
しかし、値上げにはお客さまが離れてしまうリスクもあります。
客単価を上げるには、値上げの理由の伝え方や商品・サービスの売り方、接客などさまざまな工夫が必要です。
今回は、客単価を上げるための7つの施策を解説します。
この記事を読むことで、客単価を上げるための方法がわかり、売上低迷から抜けだすきっかけを見つけられるでしょう。
客単価はどれくらい?客単価を出す計算方法
客単価とは、1人のお客さまが1回の購入で支払う金額の平均のことです。
さまざまなビジネスにおいて、客単価は「店舗の売上高」を「来店客数や購入者数」で割って求めることができます。
客単価の計算で使う人数は注文・購入された回数ではなく、購入した人の数です。
来店したものの購入に至らなかった顧客は人数に含みません。
たとえば、1ヶ月10万円の売り上げに対して、1ヶ月での初回購入者数が100人であれば、客単価は1,000円ということです。
- 100,000円(売上)÷100人(客数)=1,000円(客単価)
客単価を計算するときは、どの期間の設定も大切です。
例では1ヶ月で計算をしましたが、タイムセールを行うアパレルや飲食店では、月ではなく時間ごとに客単価が変わるケースも多くあります。
どの期間や時間の客単価が低下し売上低迷につながっているのか、正確に分析しましょう。
【マーケティング施策】客単価を上げる7つの方法
客単価が上がれば、限られた客数でもしっかりと売り上げを作れるようになります。
自分ではどうすることもできない外的要因で、来店客が減った場合の対処法にもなるでしょう。
ここからは、客単価を上げるための具体的な7つの方法を解説します。
- 施策①商品やサービスの価格を上げる
- 施策②原価率が高いイチオシ商品を用意する(フロントエンド商品)
- 施策③ワンランクアップの提案をする(アップセル)
- 施策④関連商品を提案する(クロスセル)
- 施策⑤魅力的なオファーを増やす
- 施策⑥キャッチコピーを作る・変える
- 施策⑦購入後のフォローを徹底する
施策①商品やサービスの価格を上げる
客単価を上げるシンプルな方法は、値上げです。
客単価を上げるために値上げをするなら、お客さまが納得できる理由を提示しましょう。
お客さまの立場からすれば、理由のない値上げを「はいはい、わかりました」とそう簡単には受け入れられないからです。
以下のように値上げの理由や、代わりにお客さまが得られるメリットを提示すると、納得しやすくなります。
- 原材料、品質の見直し
- アフターサービスの提供
- パッケージのリニューアル
誠実な対応は、お客さま離れを防ぐためにとても有効な手段となりますよ。
値上げする際の具体的な伝え方をこちらの記事にまとめているので、参考にしてみてください。
施策②原価率が高いイチオシ商品を用意する(フロントエンド商品)
フロントエンド商品とは、お客さまを集めることを目的とした比較的、低価格の商品です。
本当に売りたい本命の商品(バックエンド商品)をいきなり売るのではなく、まず手を出しやすい商品を提供し、信頼関係を築いてから本命の商品を買ってもらうというマーケティングの手法になります。
客単価を上げたいときは、お客さまが「この値段なら買ってみよう」と思うような価格設定で商品を提供しましょう。
原価率は高くなりますが、お客さまにとっては魅力的であるため、集客効果が高くなるからです。
たとえば居酒屋のランチは「新鮮お刺身盛り合わせランチ500円」(フロントエンド商品)でお店を気に入ってもらい、客単価の高いディナーの利用(バックエンド商品)につなげています。
フロントエンド商品を設定し、お客さまがファンになるきっかけをつくることで、客単価を上げていきましょう。
バックエンド・フロントエンド商品について、こちらの記事でさらに詳しく紹介しています。
施策③ワンランクアップの提案をする(アップセル)
アップセルとは、お客さまが購入を検討している商品よりも、ワンランクアップした上位モデル・高価格帯の商品を紹介する手法です。
アップセルによって客単価を上げると、顧客数を増やすことなく売り上げを向上させられます。
たとえば、このようなコースを設定したとしましょう。
- Aコース:60分3,000円:100種類のお肉食べ放題
- Bコース:60分4,500円:120種類のお肉食べ放題&ソフトドリンク飲み放題
単純計算ですが、Aコースを検討しているお客さまに対して、おすすめはBコースであることを伝え、選んでもらえれば客単価は上がりますよね。
ワンランクアップの提案をする際は、価格差の根拠を示すことが大切です。
プラス料金を払って、なおかつ選択を変える理由があいまいでは、お客さまは買ってくれません。
メニュー表を工夫したり、接客時に説明を加えたり、お客さまが差額を支払うことに納得できる工夫をしましょう。
施策④関連商品を提案する(クロスセル)
クロスセルとは、お客さまが購入しようとしている商品に関連した商品をおすすめし、合わせ買いを促す手法です。
顧客数が伸び悩んでいるときでも、クロスセルで客単価を上げられます。
飲み放題セットメニューを注文すると、デザートがオプション価格で割安になるプランなどはよくあるクロスセルの手法ですね。
ECサイトで活用されているケースも多く、「これを購入したお客さまはこちらも買われています」とメインの商品と関連のあるものをおすすめするのもクロスセルの手法です。
お客さま数は増えていませんが、プラスで何か商品を購入してもらうことで、1人あたりの購入金額を上げられます。
施策⑤魅力的なオファーを増やす
お客さまにとって価値のあるオファーが増えると、客単価は上がります。
高い価値を感じられれば、金額に関係なく商品を購入してくれるからです。
マーケティングで用いられるオファーとは、商品やサービスを購入した際に得られる特典を意味します。
さまざまな支払い方法への対応、初回限定割引、送料無料などはオファーです。
客単価を上げたいときはオファーを用意して、あなたのお客さまの購入意欲を高めていきましょう。
オファーについて、詳しくはこちらの記事でも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
施策⑥キャッチコピーを作る・変える
キャッチコピーで客単価が上がるケースもあります。
というのも、キャッチコピーはお客さまが商品を購入する際の決め手になるからです。
商品やサービスのキャッチコピーを作っていない場合や、何となくで決めてしまっているなら、今すぐ見直しましょう。
店内の陳列を工夫したり、POPを作ったりなど、キャッチコピーを伝える仕掛けも大切です。
商品やサービスとメリットやベネフィットをキャッチコピーで伝え、選んでもらうことで客単価を上げましょう。
キャッチコピーの作り方は、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
施策⑦購入後のフォローを徹底する
次回も購入してもらうための仕掛けをすることは、客単価を安定させることにつながります。
毎月買ってくれるリピーターやファンが増えれば、客単価は安定しますよね。
購入した商品やサービスに対して、アフターケアや丁寧なサポートを提供しましょう。
たとえば、メルマガやDMで買い替え時期のお知らせや、困りごとがないか問いかけをすることで購入を促せます。
きめ細かなフォローやアフターケアを充実させることは信頼感へとつながり、客単価が安定するでしょう。
【飲食店・アパレル】客単価を上げるための接客とは?
- お客さまのニーズを理解している
- 商品やサービスに対する知識がある
- お客さまの不安や悩みに共感する
- ベネフィットを提供できる
客単価を上げるには、お客さまに「この人がいるからまた来たい」「この人から買いたい」と思ってもらえる接客を心がけましょう。
お客さまはモノを購入するとき「誰から買うか」を大切にするからです。
ファンがつくのは商品やサービスにだけではありません。
あなたのファンを増やせば、お客さま自ら「この店長さん面白いの!」「店員さんのセンスが良いんだよね」と友人や家族に宣伝してくれ、お客さまが増えることも期待できるでしょう。
あなたや商品の価値を高める接客を心がけることで、客単価を上げられます。
まとめ
今回は、客単価を上げるための7つの施策と、接客のポイントを紹介しました。
最後に客単価を上げるためのポイントをまとめます。
- 本命商品(バックエンド商品)を販売するために、まず低価格の商品(フロントエンド商品)で集客する
- 上位モデル・高価格帯の商品を紹介や、合わせ買いを促す
- 初回限定割引、送料無料など商品やサービスを購入した際に得られる特典を用意する
- キャッチコピー作りを徹底する
- 購入後のフォローを徹底し、顧客離れを防ぐ
- ファンを作る接客が大切
客単価を上げることで、効率的な売り上げアップが見込めます。
今回まとめた施策を展開するビジネスにあわせてバランス良く取り入れ、売り上げをアップさせながら、多くのお客さまに愛されるお店を目指していきましょう。