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森谷俊之

LibRu代表取締役

個人・小規模事業者向けのマーケティング・ブランディングのコンサルタント/セールスコピーライター

経営者の3つの課題「お金がない、時間がない、人材がない」は、シンプルな仕組みで解決できます。集客から販売までを自動化して、ビジネスを成長させていくための仕組み構築を支援します。

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【実例あり】洋菓子店の開業(起業)で失敗する原因と成功のポイント

  • 洋菓子店の経営に失敗した人の話が聞きたい!
  • 洋菓子店の独立開業で成功するにはどうしたらいい?
  • 洋菓子店開業の準備について教えて!

独立・開業した洋菓子店を見てみるとわずか数年でお店を閉めるケースも多くあり、起業する難しさが分かります。

反対に繁盛店となり長く営業を続けるお店もたくさんあることから、洋菓子店の開業・起業では経営についての知識がいかに大切なことかも分かりますよね。

この記事では、洋菓子店の開業に失敗する4つの原因や開業前の疑問点をまとめました。

洋菓子店経営に失敗した人の実例も紹介しています。

自分のお店を持ってパティシエとして成功したいと考えている人も参考にしてくださいね。

目次

【失敗談】洋菓子店の開業(起業)の実例を紹介

ここでは、洋菓子店を開業した失敗例を紹介します

自慢のケーキを「多くの人に食べてもらいたい」「これなら売れる」と独立して開業するパティシエはたくさんいますが、必ず成功するとは限りません。

なぜ失敗してしまうのか、実例から失敗の原因を見つけていきましょう。

失敗談①洋菓子店を独立開業し失敗した20代女性

洋菓子店を独立開業した20代女性の失敗談を紹介します。

ここで紹介する洋菓子職人としての技術を活かし自分の店舗を構えた20代の女性は、短期間でお店を閉店してしまいます。

なぜ上手くいかなかったのか、閉店に至った経緯や失敗の理由、失敗から学んだことを見ていきましょう。

  • 20代女性の例:洋菓子店の開業・起業に失敗した経緯
  • 20代女性の例:洋菓子店経営に失敗した理由は?
  • 20代女性の例:洋菓子店開業・起業の失敗を次に活かすとしたら

20代女性の例:洋菓子店の開業・起業に失敗した経緯

専門学校で知識や技術を学び、その後洋菓子店に就職しました。

ですが洋菓子店に就職したところ労働環境が厳しく、人間関係も難しく、退職し自分のお店を建てることにしました。

最初はお客さんが来てくれて売上もありましたよ。ですが、コロナ禍で年々物価も上がり自分でお店を守ることができず、だんだん赤字が出たりして経営できなくなりました。

そのままお店を閉店し、今は違う洋菓子店の場所で働きながらまたお店を建てるために資金作りを頑張っているところです。

※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。

20代女性の例:洋菓子店経営に失敗した理由は?

私が失敗した原因は、コロナ禍という面です。

コロナ禍の影響でお客さんが節約思考になり、ケーキを買う機会が少なくなった印象がありました。

ですが、ケーキを買うお客さんもいるので在庫は作らないといけません。

販売するケーキを毎日作っていましたが、日に日にお客さんが来なくなりロスが増えて赤字経営になってしまいました。

赤字になってからも改善しようと頑張りましたが、物価も上がり仕入れるので結構な金額を使用してしまい、営業ができなくなりました。

※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。

20代女性の例:洋菓子店開業・起業の失敗を次に活かすとしたら

もう少しコロナが落ち着いて、高い物価のなか、どうしたらケーキのコストを抑えて売れるのかを考えたいです。

どのようにして売るべきなのかをいちから考え直して、レシピも改善しながら売るべきだと思いました。

物価の高いまま商品を仕入れて使用すると、ケーキ自体も高くなってお客さんも買わなくなってしまいます。

なので、ある程度安い値段で売れるようにレシピを変更して商品を試作していきたいです。

いちからレシピを考え直して、消費が落ち込むなかでも、買ってもらえるケーキを作りたいですね。

※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。

【結論】洋菓子・ケーキが作れるだけでは経営を続けるのは厳しい

結論からいうと、洋菓子・ケーキが作れるだけでは経営を続けるのは厳しいのが実情です。

「職人だから経営のことは知らなくても良い」と考えているなら間違いですよ。

自分のお店を開業したら職人でもあり経営者にもなります。

経営ノウハウがなければ店舗運営を続けていくことはできません。

なので、経営者としての立ち位置を意識しましょう。

お菓子作りの技術と経営ノウハウを身に着けて、起業を成功へと導いてくださいね。

洋菓子店の開業(起業)で失敗する4つの原因

お菓子作りに自信がある人ほど味だけで勝負してしまう傾向があります。

お客さまの求めている商品の提供も大事ですが、それだけでは起業を成功させるのは難しいですよ。

ここでは、洋菓子店開業・起業で失敗する4つの原因について紹介します

原因①「商品が良ければ売れる」といった思い込み

洋菓子店の起業に失敗するのは「商品が良ければ売れる」といった思い込みが一つの原因です。

売れる理由は味がすべてではありません

なぜならお客さまはお店に共感し、高い価値を感じるから商品を買ってくれるからです。

どんなに美味しい商品を並べても、お客さまの共感を得られなければ売上につながりませんよ。

良い商品を作ることはもちろん大切です。

加えて自分のお店にしかできないことをアピールし続け、お客さまからの共感や信頼を獲得していきましょう。

お客さまにお店や商品の価値を高く評価してもらえれば、売上も伸びていきますよ。

お客さまへ価値を伝えるには、キャッチコピー作りが大切です。こちらの記事で、洋菓子店のキャッチコピーについて解説しているので、ぜひ参考にしてください。

原因②リスクへの備えがない

リスクへの備えがないことも起業を失敗する原因です。

店舗運営をしていると、材料費の高騰やライバル店の出店などで計画通りにいかない場面がでてきますよね。

他にもお客さまの消費に対する意識の変化もあり、洋菓子店の開業・起業で直面するであろうリスクは多くあります。

リスクに備えがないと対処法がわからず、どんな手を打っても上手くいかず結果的に事業に失敗してしまいますよ。

なので、洋菓子店を開業する前にはしっかりとしたリスクへの備えが必要です。

たとえば「複数の仕入れ先を確保しておく」「ライバル店と差別化できる方法を考えておく」など、リスクに対応できるように準備しておきましょう。

リスクの分析に悩む人にはこちらの記事でPEST分析のやり方をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

原因③お客さまのニーズが把握できていない

洋菓子店の開業・起業で失敗する原因に、お客さまのニーズが把握できていないこともあげられますよ。

自分が買い物で洋菓子店を訪れたことを想定してください。

目当ての商品やサービスがなくて何も買わずに出てきたり、1回だけ買って2度といかないという経験がありませんか。

お客さまのニーズが把握できていない店舗ではよくあることです。

事業については知人や家族、業者などからアドバイスをもらえるケースはたくさんありますが、「お客さまが何を求めているのか」が大切です。

お店や商品にお客さまのニーズがしっかりと反映されていれば、お店の商品やサービスを気に入り、常連になることが多くありますよ。

お店で自分が売りたい商品だけを考えるのでは、お客さまのニーズには応えられません。

お客さまが買いたい商品や必要とするサービスの提供をしていきましょう。

原因④接客のスキルが低い

接客スキルが低いことが原因で、洋菓子店の起業に失敗することもあります。

洋菓子店の開業・起業にあたってケーキ作りに力を入れる一方で、接客については気にしない方もいますよね。

しかし、お店の接客は集客につながる大切なポイントですよ。

なぜなら、口コミを見て来店するお客さまが多いからです。口コミを調べてみると、接客態度も重視されていることがわかりますよ。

たとえば「ケーキは美味しいけど愛想がない」「接客態度がイマイチなので評価をひとつ下げました」など、口コミで評価を下げられるケースもあります。

誰だって美味しくて、愛想の良いお店の方に行きたくなりますよね。接客が原因で集客できないのはもったいないです。

接客法を勉強したり、接客が上手な人を雇う手段もありますよ。

洋菓子店を開業・起業する前に接客のルールや方針を決めたり、接客スキルを磨いておきましょう。

洋菓子店の開業で成功するための5つのポイント

ここでは洋菓子店の開業を成功させるポイントを5つ紹介します。

たとえば洋菓子店の開業で成功するためには、お店の外観や立地条件も重要ですよ。

他にも販売商品の適切な価格設定や経営についての勉強も必要になります。5つのポイントについて詳しくみていきましょう。

ポイント①洋菓子店だと一目でわかる外装にする

外装には宣伝効果があります。なので、外から見て洋菓子店だと一目でわかる外装にするのが成功のポイントです。

通行人や車窓から見た人から「ここに洋菓子店がある」と分かってもらえるような外装にしましょう。

特に契約したのが居抜き物件の場合、外装を変えずにいると、通行人などが洋菓子店だと気づかなくて宣伝効果を下げてしまうケースもあります。

たとえばお店の看板がでていても、「雰囲気変わってないし、またネイルサロンが入ったのかな?」と考えるお客さまもいますよ。

せっかく外装だけで宣伝になるのにもったいないですよね。

洋菓子店開業を成功させるなら、お店の外装も意識をしてください。

他にもロゴやデザインでブランドの価値を高めることもできますよ。デザインによるブランディングのやり方はこちらの記事を参考にしてください。

ポイント②オープン前に商圏調査をする

開業前には商圏調査を必ず行いましょう。

商圏調査は、自社店舗で集客できる距離の範囲を決めて範囲内の地域の特徴や人口、そこにどんな人が暮らしているのかを調べることです。

そして、同業者の情報なども集めて経営戦略を立てる際に利用します。

商圏調査をすることでライバルの存在に気づいたり、自店舗にしかできないサービスを見つけられたりしますよ。

商圏調査のコツを詳しくみていきましょう。

【コツ】コンビニもライバルとして分析する

商圏調査で分析するべきライバルは同業者だけとは限りません。

商圏調査でライバルを分析するときは、業種だけで絞らないように注意してください。

洋菓子店のライバルとしては、スイーツに力を入れているコンビニも考えられますよね。

たとえば「スイーツは大好きだけどケーキ屋へは入りづらい」という男性も多く、おいしいスイーツが揃っているコンビニの存在には気をつけるべきです。

コンビニ以外にも、和菓子店なのに洋風のお菓子を扱ったり、パン屋なのにスイーツも得意といったようにライバルになるお店はたくさんありますよ。

視野を広く持って、同業者以外の業種にも目を向けていきましょう。

現状の把握や分析にはSWOT分析が向いています。こちらでSWOT分析のやり方について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

【コツ】USPを見つける

USPとは、Unique Selling Proposition の頭文字で、商品やサービスが持つ自社独自の強みのことです。

商圏調査をしていくなかで、ライバル店より優位に立つための強みであるUSPを見つけましょう。

USPを見つけてコンセプトを設定しておけば、自分の店だけが提供できるというものがあり、お客さまに価値を感じてもらえますよ。

洋菓子店はコンビニスイーツのように気軽に安価で買うことは難しいですよね。

しかし「ここのお店でしか買えない」「高くても買う価値がある」とお客さまが共感してくれたなら、お店に足を運んでくれる可能性が高まります。

自分の洋菓子店にしかない強みをしっかり見つけていきましょう。

ポイント③正確な原価から販売価格を決める

商品の価格設定も洋菓子店開業を成功するための大事なポイントです。正確な原価から販売価格を決めていきましょう。

確実に利益が出るように価格を設定することが大切です。

原価といっても、材料費だけを考えていたのでは正しい数字にはなりません。最初に決めた価格を見直していくことも必要ですよ。

原価と価格について詳しく紹介しますね。

【コツ】人件費も原価に含める

販売価格を決めるときは人件費も原価に含めて計算する必要があります。

なぜなら、資材費や材料費だけで原価計算をすると、正確な値段設定ができないからです。

人件費を含めておかないと、いくら売上げても人件費分は出てきません。トータルすると赤字になってしまいます。

経費より売上の方が低くなる設定では最初から経営は成り立ちませんよね。必ず人件費を含めて原価計算しましょう。

事業を成功させるためには正確な値段設定が大切ですよ。

【コツ】状況に応じて適切に値上げする

適正価格を設定し順調に営業を続けていても、状況に応じて値上げをすることも洋菓子店を成功させるコツです。

仕入価格が上がり悩む事業主はたくさんいますが、材料費の高騰は自分ではどうすることもできません。

なのに値上げするとお客さまが離れるのでは」という不安から値上げせずにいると、いつかは利益がマイナスになります。

なぜ値上げが必要なのかをしっかり説明すれば、お客さまは理解して受け入れてくれますよ。

さらに商圏調査のところでもお伝えしましたが、自分の洋菓子店にしか提供できない価値を評価してくれているお客さまは価格で、あなたのお店を選んではいません

価格以上の価値を提供できれば、値上げをしても納得して購入してくれますよ。

USPを見つけ「値上げ=お客さまが離れていく」と恐れずに、適切に値上げをしましょう。

ポイント④経営やマーケティングを学ぶ

洋菓子店開業を成功させるには、経営ノウハウを身につけることが大切になります。

経営やマーケティングをしっかりと学んでおきましょう。

特に事業計画の作成や集客のプランなどは押さえておきたいポイントですよ。

経営ノウハウを身に着けるコツについて詳しくみていきましょう。

【コツ】利益計画を作りこむ

開業に向けて「お客さまは〇人ぐらいは来るだろう」「〇個は買ってくれるだろう」という憶測で利益計画を作ってはいけません。

必ず現実的な数字に基づいた利益計画を作りましょう。

利益計画とは、月々の利益がいくらになるのか計画を立てておくことであり、事業を開業する前に作る必要があります。

特に来客数や客単価は立地条件や顧客層により違いが出るので、読み違えないように正しい判断をしてくださいね。

利益計画をしっかりと作りこむことで、店舗運営に最低限必要な売上高や、経費をどこまでに押さえればよいかなどを把握できます。

【コツ】資金繰り表でリアルなお金の動きを把握する

お金の流れを把握しておくことは店舗運営には重要です。資金繰り表を作ってリアルなお金の動きを管理しましょう。

資金繰り表は現金の動き(収支)を管理する表で、資金不足の予測も可能です。

洋菓子店の場合、仕入れた材料から商品を作り、ひとつひとつ売っていくので採算が取れるまでに時間がかかりますよね。

お金の流れが掴めていないと、「次の仕入れがあるのに利益が出ていないので仕入れ代が足りない」と困ることもでてきますよ。

資金繰り表があると、お金が入ってくる時期や出ていく時期がいつになるのかを知ることができ、資金がなくなることを防げます。

順調な店舗運営には資金繰り表は欠かせません。

資金繰り表を毎月必ず作成して、きちんとお金の動きを把握してくださいね。

【コツ】SNSを活用したマーケティングを学ぶ

洋菓子店マーケティングではSNSを積極的に使って店舗情報を発信していきましょう。

SNSは基本的に無料で始めることができコストを抑えられるので、個人の起業、マーケティングに向いるからです。

開業前は、お店を周知させるための広告宣伝が必要ですが、チラシなどを作るには多くの費用がかかります。

洋菓子店に全く興味のない人にチラシを届けても来店の期待は持てませんよね。

一方でSNSを利用すると、洋菓子に興味のある人にお店を知ってもらうことができ、来店してもらえる可能性も高くなります。

また、SNSには拡散力があるという強みがあります。お店を訪れたお客さまが商品やサービスに満足しSNSにもアップしてくれたら拡散される可能性もありますよ。

そしてもうひとつ、SNSを通じてお客さまの生の声が聞けるので店舗の良いところや改善点などを知ることができるのもメリットですよ。

SNSを活用したマーケティングを学んで店舗運営に取り入れてくださいね。

SNSマーケティングが学べる本をこちらの記事で紹介しています。

ポイント⑤初期投資を最小限に抑える

洋菓子店を開業しても、軌道に乗るまではなかなか売上は目標通りにはいきません。

初期投資を最小限に抑えることが大事です。

お店の家賃や運転資金、開店資金の返済(融資を受けた場合)などは、利益が少なくても支払いが発生します。

最初から「あれも欲しい」「これも欲しい」と必要のない機材にまで手を出してしまうと、余分なお金を使うことになりますよ。

軌道に乗るまでに経営が立ち行かずに失敗するケースは多くあります。

必要最低限の機材だけを使い開業し、経営状態を見ながら徐々に必要な機材を増やしていきましょう。

開業の準備!洋菓子店・ケーキ屋の起業でよくある質問5選

洋菓子店・ケーキ屋の開業前によくある5つの質問を紹介します

開業のために必要なものや開業後の収入など、知りたいことはたくさんありますよね。

これから開業準備に取り掛かる人や、起業に不安がある人もぜひ参考にしてください。

洋菓子店・ケーキ屋の平均年収は?

洋菓子店・ケーキ屋の平均年収は400万円にも届かないケースが多くあります。

なかには200万円にも達しない人も多く、開業から赤字続きでやめてしまう人もいますよ。

洋菓子店・ケーキ屋の開業や独立となると個人事業主となりますね。

個人事業主という大きな括りになりますが、国税庁の令和2年の調査では、個人事業主の平均年収は250万円となっています。(※1)

さらに、全体の32.9%の方が100万円〜200万円の年収におさまっている結果です。

パティシエというと華やかなイメージがありますが、実際に高収入を得るには相当な努力と経営戦略が必要になりますよね。

(※1)国税庁 令和2年分 民間給与実態統計調査

洋菓子店・ケーキ屋は一人で開業できる?

洋菓子店・ケーキ屋は一人で開業することができます。

ですが、商品の洋菓子・ケーキの作製/接客・販売/経理、全てをひとりで行うのは想像以上に労力がかかります。

商品を作っている途中で接客のために手を止めたり、作業を中断できずにお客さまをお待たせするケースもでてきますよ。

営業時間前に全商品を作っておく方法もありますが、それでは体を休める時間も無くなりますよね。

洋菓子店の開業は一人でもできますが心身の健康を害したり、接客のスキルを落としてしまうのであれば、人を雇うことも検討しましょう。

洋菓子店・ケーキ屋の開業資金の目安は?

一般的に洋菓子店・ケーキ屋の開業資金は1000万円〜1500万円が目安です。

開業する地域やお店の規模、店舗形態で違いが出ますが以下のような内訳です。

  • 物件取得費/賃貸契約の費用
  • 内装工事費
  • 厨房機器・備品代
  • 商売が軌道に乗るまでの運営資金
  • ラッピングや箱などの資材費用

たとえば内装工事費用の相場は、相場1坪あたり30万円~50万円といわれていますよ。

運転資金は、最低でも6カ月分の用意をおすすめします。

用を抑えたいなら、居抜き物件を見つけたり、厨房機器を中古品やリースにする方法もありますよ。

洋菓子店・ケーキ屋の開業に必要な資格は?

洋菓子店・ケーキ屋の開業に必要な資格は一つです。

  • 食品衛生責任者

食品衛生責任者の資格は、各都道府県で実施されている「食品衛生責任者養成講習会(1日約6時間)」の受講で取得できます。

製菓衛生師の資格がある人は講習が免除され申請すれば取得できますよ。

資格ではありませんが、洋菓子店・ケーキ屋の開業では、保健所に営業許可書の申請が必要です。

  • 菓子製造業許可申請
  • 飲食店営業許可申請

その他に消防署の防火設備(誘導灯、消火設備、防火設備)の設置と検査がありますよ。

開業するための資格や許可はしっかりと確認しておきましょう。

洋菓子店・ケーキ屋の廃業率はどれくらい?

中小企業白書を見てみると近年の個人事業主の廃業率は、開業1年で37.7%/3年後には62.4%/10年後には88.4%、となっています。(※2)

これはあくまでも個人事業主という大きな枠組みの中での統計ですが、洋菓子店・ケーキ屋の開業は個人事業主であるケースが多くあります。

なので、洋菓子店・ケーキ屋の廃業率も大体同じと考えることができます。

10年後に残っているのが1割の店舗だけとなると、経営の難しさを実感しますよね。

(※2)中小企業白書

まとめ

洋菓子店の起業に成功するポイントを紹介しました。

洋菓子店を開業しても失敗する原因は、職人である店主の思い込みやリスクへの備えのなさ、顧客のニーズが把握できていないことなどです。

最後に洋菓子店の開業で成功するためのポイントを簡単にまとめます。

  • 洋菓子店だと一目でわかる外装にする
  • オープン前に商圏調査をし、ライバルの分析とUSPを見つける
  • 人件費を含めた正確な原価から価格を決め、状況しだいでは値上げをする
  • 利益計画や資金繰り表できちんとした経営をし、SNSを活用したマーケティングを学ぶ
  • 初期投資を最小限に抑える

しっかりと事前準備をして、洋菓子店・ケーキ屋の開業を成功させましょう。

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