高級感を伝えるキャッチコピーとは？要素や例を紹介

• ブランド価値の上がるキャッチコピーとは？
• 高級感のあるキャッチコピーの作り方を教えてほしい！
• 有名企業のキャッチコピーの実例を参考にしたい！

高級なものには、人を引き付ける魅力があります。

そのため企業や商品のブランディングには、キャッチコピーで高級感を演出するのが効果的です。

実際に多くの企業や高級ブランドでは、キャッチコピーで高級感を演出することで、ブランドのイメージアップを図り、商品の魅力を引き出しています。

また、商品の価値を高めるだけでなく企業の評価にもつながるため、マーケティングにおいても重要な役割を担っているのです。

この記事では、高級感を演出するキャッチコピーを作るうえで大切な要素や成功事例を分かりやすく解説しています。

高級感を伝えるキャッチコピーで商品価値を高め、会社の信頼性や長期的なマーケティングにも役立てていきましょう。

高級感を演出するキャッチコピーの役割とは？得られる3つのメリット

高級感のあるキャッチコピーは、読者に自己の優位性や満足感を与えます。

高級なものを身につけると、人は自分自身がより魅力的になったと感じることができ、自信にもつながりますよね。

そこで企業や商品のキャッチコピーに高級感を演出できれば、ブランド価値を高めて読者をより満足させられるでしょう。

ここでは、高級感を演出するキャッチコピーから得られるメリットを3つ紹介しています。

• メリット①商品や企業の価値を高められる
• メリット②コアなファン層の獲得に役立つ
• メリット③長期的な信頼関係を築ける

キャッチコピーについて基本から知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。

メリット①商品や企業の価値を高められる

高級感を演出すると、企業や商品に対する信頼性や品質の高さが読者に伝わり、その価値は向上します。

価値が上がれば、他のサービスとの差別化を図ることもできますよね。

価値が上がり、その商品やサービスの品質の良さが読者に伝われば、集客や売り上げにもつながるため、市場での地位も他社より優位なものになるでしょう。

マーケティング分野において企業や商品の価値を高めることは会社の評価向上にもつながるため、重要な要素の1つです。

メリット②コアなファン層の獲得に役立つ

キャッチコピーで高級感を演出することは、ブランドのファンを獲得するのにも効果的です。

先ほどもお伝えしたように、高級感を演出し良質なものと認識されれば、「ずっと使い続けたい」「この商品しか考えられない！」と、商品やブランドのファンになってくれる可能性が高まります。

ファン化した顧客は商品やサービスに対して愛着を持つ傾向があるため、「特別なもの」として認識し信頼を高めていくのです。

このような理由から、高級感を演出してブランド価値を高めることは、コアなファンを獲得するための重要な要素になります。

メリット③長期的な信頼関係を築ける

高級感によって企業や商品をブランディングをおこない、ブランドイメージを確立できれば、顧客の信頼性も高まりますよ。

高級感を演出し商品の価値を高めれば、品質やサービスへの信頼はゆるぎないものになり、ブランドを使い続けてくれます。

企業側も、顧客のニーズを把握しやすく、より細かく顧客目線で商品をアピールできるようになるでしょう。

また、よい口コミを広めてくれるなど、顧客が広告の役割を果たし、新たな顧客の獲得にもつながります。

このように顧客と信頼関係をうまく築けると、長期的にみてマーケティングにも効果が期待できるのです。

キャッチコピーで高級感を伝えるための5つの要素

高級感を伝えるキャッチコピーでは、ブランドや企業の歴史、質の高さを端的に表現することが重要です。

全ての情報を詰め込んでしまうと高級感を損なう可能性があるため、盛り込む情報は最小限に絞り込むとよいでしょう。

キャッチコピーでは必要な要素をシンプルに伝えることで、高級感を演出しやすくなりますよ。

ここでは高級感を伝えるための5つの要素について解説するので、キャッチコピーを作る際の参考にしてください。

• 要素①希少性・限定性
• 要素②唯一無二のストーリー
• 要素③匠の技や品質の高さ
• 要素④特別感
• 要素⑤伝統や歴史

コピーライティングの基本やコツを知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみてください。

要素①希少性・限定性

キャッチコピーで高級感を伝えるには、希少性や限定性をアピールするのがおすすめです。

希少性や限定性を表現すると、「なかなか手に入らない商品」として商品価値も高まります。

「限定〇個」「ここで買えるのは〇日まで！」といった、数量や期間を限定するとで、読者の購買意欲も高められ、集客や売り上げにもつながりますね。

特に限定品は、需要があれば高値で取引されることもあるため、売り上げアップやコアなファンへのアプローチにもつながります。

ただし、比較広告に該当するような希少性や限定性を表現するキャッチコピーは、比較広告ガイドラインに沿った言葉を選びや表現が必要です。(※1)

他社との比較となる場合が多く、適切な表現でなければ読者にとって不利益となる場合もあるので注意しましょう。

(※1)消費者庁　「比較広告」

希少性をキャッチコピーに取り入れたいと考えている人は、こちらの記事も参考にしてみてください。

要素②唯一無二のストーリー

高級感のあるキャッチコピーは、独自性のあるストーリーを語ることでブランド価値を高め、他社との差別化が図れます。

その商品や企業にとって唯一無二の世界観を表現できるので、ブランドイメージも確立され、読者の印象に残りやすいキャッチコピーになるでしょう。

例えば、商品の魅力を伝えるためには、良い点だけを述べるよりも「この商品を使って顧客のどんな悩みが解決したのか」といったストーリーを語ったほうが、商品の魅力がより伝わりますよね。

情報があふれている現代では、いかに他の商品よりも優れているのかを伝える必要があります。

キャッチコピーで得られる未来を語れば、より読者に深く商品を印象付けることができるのです。

また読者がそのストーリーを自分と重ね合わせることによって、商品に対する共感を高め感情に訴えることもできます。

ストーリーを語り読者の印象に残るキャッチコピーを作りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。

要素③匠の技や品質の高さ

匠の技や商品の品質の高さも、高級感を演出する要素の1つです。

優れた技術を持った職人が作る商品は、質感やデザインなどあらゆる面で高品質だと感じさせてくれます。

また、長年にわたる経験など、他には真似できない独自の技術力が商品に付加価値を与えてくれるでしょう。

このように高い技術力や経験は、品質の良さにもつながるため、高級感を演出するには大切なのです。

「数少ない職人が作った作品」と聞くと、「どんな商品なのか」と興味を引きますし、品質に対する信頼度も増しますよね。

ただし、このようなキャッチコピーはアピールしすぎると「誰でも買える」「どこでも買える」という印象を与えてしまい、逆に安っぽく感じられてしまう可能性があるので注意が必要です。

アピールするターゲットを絞ったり、掲載する広告を限定するなど、ブランド価値を長期的に高めるようなキャッチコピーを作ることが大切ですよ。

要素④特別感

読者に特別感が伝わる表現を用いることでも、高級感を演出できます。

自分のためだけの特別な商品や体験は、高品質な製品やサービスを提供していることを読者にアピールできるため、ブランド価値を高めてくれますよ。

例えば、カスタムオーダーサービスは、顧客に自分だけの製品という特別感を抱かせてくれます。

こういった「自分だけの」商品は特別感を感じますし、高級感も伝わりますよね。

また、特別感を演出すると、商品やサービスの独自性が高まるためターゲットを絞りやすくなります。

VIP会員限定のサービスを例に挙げてみましょう。購入金額が多かったり、来店頻度が高かったりするなど、一定の条件を満たす必要がありますよね。

条件をクリアした顧客のみをターゲットとして絞りこめば、伝えるべきことが明確になりより印象に残る表現を考えることもできますよね。

このように特別感を出せば高級感が伝わり、ターゲットも限定されるため、より読者に響くキャッチコピーを作れますよ。

要素⑤伝統や歴史

歴史や伝統をアピールするのも高級感を演出する要素の1つです。

長年繁盛しているような老舗は、多くの人から愛され、信頼性も高いと感じますよね。

例えば、日本各地に多くの旅館がありますが、「江戸時代から続く○○旅館」など歴史を感じさせるキャッチコピーは、言葉だけで魅力が伝わり「泊まってみたい」と思ってしまいますよね。

このように歴史や伝統のアピールは、長きにわたり満足度の高いサービスを提供している証拠として、高級感をアピールできるでしょう。

【成功事例】高級感が伝わる一流企業・ブランドのキャッチコピー9選

ここまで高級感を演出するためのいくつかの要素について解説してきました。

次は実際に使われている、高級感が伝わる一流企業やブランドのキャッチコピーを紹介します。

どれも成功事例なので、キャッチコピーを作る際の参考にしてください。

• 『Unlike any other（比類なきクルマ）』メルセデス・ベンツ
• 『You’re not ready.』Rolex(ロレックス)
• 『DREAMS BEGIN HERE』Hermès(エルメス)
• 『A Diamond Is Forever（ダイヤモンドは永遠の輝き）』デビアス フォーエバーマーク
• 『浄化創生。美の次元を超える鍵。』資生堂　クレ・ド・ポー ボーテ
• 『紳士淑女をおもてなしする私たちもまた紳士淑女です』ザ・リッツカールトン
• 『天才的ショコラのベールをとる』ラ・メゾン・デュ・ショコラ
• 『プロを超えたプロ』Apple
• 『Knife &Life 人生に極上の切れ味と美しさを』山脇刃物製作所

またこちらの記事でも、企業のブランドメッセージを伝えるキャッチコピーの作り方について実例を交えて解説していますので、ぜひ読んでみてください。

『Unlike any other（比類なきクルマ）』メルセデス・ベンツ

メルセデスベンツは言わずと知れた一流自動車メーカーの1つですよね。

このキャッチコピーは「他にはないほど素晴らしいクルマ」という意味で、メルセデスベンツの技術の高さやデザインを表しており、特別感が分かりやすく伝わるキャッチコピーです。

日本ではブランド戦略のおかげもあり高級車のイメージが強いですが、ただ高級なだけでなく最近では運転支援システムが標準装備されており、安全性が高いことで知られています。

このようなブランドの強みをシンプルな言葉で表現し、価値を高めて高級感を演出しているキャッチコピーといえますね。

『You’re not ready.』Rolex(ロレックス)

高級時計の分野では実用的かつ高品質で知られるロレックスの中でも、最上位モデルである「デイデイト」のキャッチコピーです。

「You’re not ready.」この言葉の意味は「まだ準備できていない」、つまり「誰でも買えるわけではない」という意味を表しています。

「保有すること自体がステータス」という、ブランド価値を高めているキャッチコピーですね。

また「not」という否定の言葉を入れたキャッチコピーはインパクトがあり、読者の印象にも残りやすくなります。

ブランドの価値をより強調する意味も込められていると考えられますね。

『DREAMS BEGIN HERE』Hermès(エルメス)

エルメスは伝統を大切にしながらも、常に革新的なアイディアを取り入れてきたブランドです。

このキャッチコピーは日本橋三越本店のリニューアルオープンの広告で使われました。

「DREAMS BEGIN HERE」には、エルメスが提供する最高品質の製品やサービスによって、「顧客の夢や希望が実現するための第一歩になる」というメッセージが込められています。

そんなエルメスのイメージを象徴する言葉を使うことによって、単にリニューアルオープンを知らせるのではなく、高級感を保ちながら、生まれ変わった店舗をアピールする工夫がされていますね。

『A Diamond Is Forever（ダイヤモンドは永遠の輝き）』デビアス フォーエバーマーク

デビアス フォーエバーマークは、130年以上の歴史あるダイヤモンドブランドです。

このキャッチコピーはダイヤモンドができる歳月や硬度を、永遠の愛と重ね合わせているため、安心感や愛情も伝わってきますね。

30億年という原石ができる歳月の長さを「永遠」という言葉でその価値を示し、より高級感を演出しています。

さらにダイヤモンドの鉱石としての硬さからは固い絆もイメージできますね。

ダイヤモンドの生成過程と永遠の愛をうまくストーリーに落とし込んだキャッチコピーとなっています。

『浄化創生。美の次元を超える鍵。』資生堂　クレ・ド・ポー ボーテ

内に秘めた美しさを引き出し、自分史上最高の美を実現するという意味のキャッチコピーですね。

これは大手化粧品メーカー資生堂が展開する高級化粧品ラインである、クレ・ド・ポー ボーテのシナクティフシリーズのキャッチコピーです。

「浄化創生」とは身も心も浄化し、新たな生命力を生み出すという意味を持ちます。

さらに「美の次元を超える鍵」という言葉には、外見の美しさだけでなく内面の美しさも引き出せる商品であるというメッセージが表現されていますね。

先進的な技術を持つ資生堂ならではの、商品の質の高さで高級感を演出するキャッチコピーでもあります。

『紳士淑女をおもてなしする私たちもまた紳士淑女です』ザ・リッツカールトン

世界各地に展開する格式の高いホテルとしても有名な、リッツカールトンのモットーです。

ホテルで働く従業員一人ひとりが紳士淑女のふるまいでお客様と誠実に向き合い、お互いが尊敬しあうような場を作ることを伝えています。

従業員の質の高さが、高品質なホテルサービスにつながり、お客様に最高のおもてなしを提供する姿勢を表現したキャッチコピーですね。

ホスピタリティの高さを「紳士淑女」という言葉で表し、高級感も演出しています。

『天才的ショコラのベールをとる』ラ・メゾン・デュ・ショコラ

ラ・メゾン・デュ・ショコラは、1977年の創業から手仕事での製造にこだわる高級ショコラメゾンの1つです。

このキャッチコピーでは、「天才的」という言葉で職人に対する敬意と、創り出すショコラの品質や芸術性の高さを表しています。

また、「ベールをとる」という表現は、ショコラの魅力を十分に引き出し、提供するという意味が込められています。

長年、ショコラに対して熱心に、そして真摯に向き合ってきたからこそ、最高のショコラを提供できるという、品質の高さと高級感を演出していますね。

『プロを超えたプロ』Apple

Apple社が提供する、iPhone 14 Proのキャッチコピーです。

Apple社の製品は先進的な技術に加えて、デザインや操作性にも優れておりファンも多いですよね。

このキャッチコピーでは、今までの製品を超えた、さらなる革新的な技術が搭載された最高の製品であることが表現されています。

デザインだけでなく、あらゆる面での品質の高さを表現し、高級感を演出していますね。

そして、「超える」という言葉で製品の進化を表し、常に成長し続けるというブランド価値も高めているといえます。

『Knife &Life 人生に極上の切れ味と美しさを』山脇刃物製作所

刃物の六大産地のひとつである堺にある山脇刃物製作所のキャッチコピーです。

このキャッチコピーは、刃物が生活にはなくてはならないものであることを表現しています。

そして、「極上」という言葉で、山脇刃物製作所の提供する製品が最高級品であることも示していますね。

刃物を人生に必要不可欠なものとして位置づけ、何年たっても切れ味や美しさが変わらないという、山脇刃物製作所の本物へのこだわりが伝わります。

職人技の価値を打ち出すことにより、高級感を演出しているキャッチコピーですね。

キャッチコピーで高級感を演出するなら見せ方も大事！

キャッチコピーで高級感を演出するなら、広告のデザインなどの見せ方も大切です。

どんなに良いキャッチコピーでも、見せ方が悪ければキャッチコピーの効果を発揮できません。

例えば、明るい色ばかりの配色でゴシック体などカジュアルなフォントを使った広告は、大衆的なイメージがありますよね。

このような、視覚的に情報が多くごちゃごちゃしている広告は高級感を演出するのには向きません。

高級感を演出するには、シンプルなデザインやエレガントなフォントを用いることが効果的です。

また、使用する素材を上質なものにしたり、金色や銀色などの一般的に高級に見えるようなメタリックカラーを使用するのもおすすめですよ。

高級感を表現するならキャッチコピーはもちろんのこと、見せ方にもこだわることで商品のイメージアップにつながりますよ。

同じようにホームページのキャッチコピーも見せ方が大切になるので、興味のある方はこちらの記事もチェックしてください。

まとめ

ここまで高級感を伝えるキャッチコピーの役割から、必要な要素まで詳しく解説してきました。

キャッチコピーに高級感を演出するメリットは、商品価値を高め顧客をファン化させることや長期的なマーケティングにつながることです。

高級感を伝えるための要素をまとめます。

• 希少性や限定性を利用する
• ブランドの独自性をストーリーで語る
• 高い技術力や品質の高さを伝える
• 特別感を伝える
• 伝統や歴史を伝えて信頼性を高める

キャッチコピーは一目で商品の魅力を伝えられるため、企業のイメージアップには欠かせません。

商品やターゲットに合わせてこのような高級感を演出する要素を取り入れることで、魅力あふれるキャッチコピーが作れますよ。

キャッチコピーに高級感をプラスして、さらなる商品価値を高めていきましょう。

キャッチコピーの作り方は、こちらの記事にまとめているので、ぜひご覧くださいね。