リピーターの作り方とは?リピーター戦略と3つのコツ
- どうすればリピーターが増えるの?
- リピーター集客に効果的な施策は?
- 良い商品を提供しているのに、リピーターが増えないのはなぜ?
最近、多くのお店で会員登録というシステムがあり、登録するとクーポンがもらえたり、プレゼントがあったりしますよね。
専用アプリをダウンロードしたり、LINEのお友達登録をする場合もあるでしょう。
そして会員に登録すると、定期的にクーポンやキャンペーンのご案内が送られてきたりします。
これはすべて、各店舗のリピーター獲得に向けた取り組みです。
このように多くのお店がリピーター獲得に取り組んでおり、リピーター獲得はビジネスを成長させるために重要な視点だとわかります。
この記事では、リピーターを獲得することの重要性やリピーター獲得のメリット、リピーターを作る方法を紹介しています。
今後ビジネスを成長させたい方は、ぜひ参考にしてください。
そもそも顧客がリピーターにならない理由とは?
お客さまがリピーターにならない理由は、「商品やサービスを気に入らなかったから」だけではありません。
お客さまは、時が経つとお店での良い体験を忘れてしまったり、後から購入したことを後悔してしまったりします。
たとえば「街でたまたま素敵なショップを見つけて、思わず商品を購入した」という経験をお持ちの方は多いですよね。
ですが素敵なショップでも、またそのお店に来店するかというと、実際はそうではないことが大半でしょう。
またそれが高価な買い物だったとしたら、「もともと買うつもりはなかったのに…」と後悔してしまうこともありますよね。
お客さまにリピーターになってもらうには、このようなリピーターにならない理由に対して、1つ1つ対策を考えて行く必要があります。
商品やサービスに価格以上の価値があると感じてもらえているか、思い出してもらうきっかけを作れているかなど、あなたのお客さまを分析しリピートしない理由を潰しましょう。
リピーター獲得の3大メリット
リピーターとは、商品やサービスを継続的に購入するお客さまのことです。
集客において、新規の顧客獲得はもちろん重要ですが、ビジネスを成長させるためには、リピーターの獲得が欠かせません。
では、リピーター獲得にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここからはリピーター獲得の3つのメリットを紹介します。
メリット①売上アップにつながる
マーケティングの世界では「売上の80%を、全顧客の20%の優良顧客が生み出している」とも言われるほど、優良顧客であるリピーターは重要な存在です。
なぜならリピーターはファンとして、ブランドや商品、サービスを気に入ってくれているからです。
ファン化した顧客は定期的な購入や一度にまとめて購入するなど、購入単価が高い傾向にあります。
たとえばリピーター獲得に向けた取り組みのひとつとして、サブスクリプション商品(以下サブスク)を展開するお店が増えていますよ。
「月額4,000円で1日1杯コーヒーが無料」というカフェのサブスクの会員になったお客さまは、リピーターとして月に何度もお店に来店します。
来店時にはコーヒーと一緒に、パンやお菓子などのフードメニューを合わせて購入する可能性が高いでしょう。
つまりサブスクの会員になったお客さまは来店回数が増え、購入点数から客単価も上がるのです。
このように、リピーターが増えると売上や客単価が上がるのです。
客単価を上げる方法についてはこちらの記事で紹介していますので、あわせてご覧ください。
メリット②集客コストを抑えられる
集客の施策は新規の顧客開拓に目が向きがちですよね。
ですが新規の顧客獲得には、リピーター獲得の約5倍ものコストがかかると言われています。
新規顧客の集客には商品を知ってもらうための広告費が必要だからです。
一方で既存の顧客は一度は商品やサービスに興味を持ち、その良さを体験済みのお客さまです。
商品やサービスの価値がわかっているので、工夫次第で来店や購入につなげられるでしょう。
たとえばアプリやLINEで会員登録している既存顧客への広告であれば、コストを抑えた広告を出せますね。
リピーターが口コミで商品やサービスの良さを広めてくれれば、新規の顧客獲得にもつながります。
要は毎回、新規顧客をターゲットにした集客をするよりも、リピーター向けの施策を立てるほうが高い費用対効果が期待できるのです。
リピーターの獲得はコストパフォーマンスが高く、効率的に利益を生み出せるのがメリットです。
メリット③LTV(顧客生涯価値)が向上する
LTVとは「顧客が初めて商品やサービスを購入した日から、最後に購入する日まで、どれだけの利益をもたらすのか」を表した指標です。
LTVは高ければ高いほど、商品やサービスに対してお客さまの愛用歴が長く、購入額が高いという状態を表していますよ。
例えば「学生割引」「U29応援割引」などの若い人限定のキャンペーンは、継続年数を上げるための、LTVの向上を目指した取り組みです。
リピーターが繰り返し商品やサービスを購入し続けることで、LTVは向上していきますよ。
LTVについてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
4つのリピーター戦略!効果的なリピーターの作り方を解説
商品やサービスのクオリティを上げるだけでは、リピーターを増やすための戦略として不十分です。
リピーターを増やすには、先ほどお伝えしたお客さまがリピーターにならない理由を理解しておくことが大切です。
ここからはそれを踏まえた効果的なリピーターの作り方を4つ紹介していきます。
方法①顧客満足度を高める
お客さまにこのようなよい印象を与えられると「良い買い物をした!また行きたい!」とリピートしてくれるようになるでしょう。
リピーターを増やすための第一歩は、顧客満足度を高めることです。
そのためにはまず「良い商品を、適正な価格で提供すること」「それがいかに良いお買い物であったかを、アピールすること」が大切です。
たとえば、「3000円のメロン」より「最高金賞を受賞したメロン!直売価格3000円!」を買ったときの方が、「良い買い物をした」という印象が残りますよね。
さらに購入時に、「このメロンは3日後が1番甘くて食べごろですよ」と伝えれば、「良い情報を教えてもらった」という記憶が残るでしょう。
このように顧客満足度を高めるためには良い商品の提供を前提として、商品の良さや、このお店で買うからこそのメリットをアピールすることが大切です。
顧客満足度が高まれば、おのずとリピーターは増えていきますよ。
方法②来店を促すきっかけや仕組みを作る
お客さまが「またこのお店も行ってみよう!」と思える仕組みを作りましょう。
お店の商品やサービスを気に入ったのにもかかわらず、お客さまがリピーターになりづらい理由の1つに「そのお店を気に入ったけれど、目的の達成とともに忘れてしまう」ということが挙げられるからです。
なので、次に商品やサービスが必要になったときに思い出してもらえるきっかけを作りましょう。
たとえば次回来店で使用できるクーポンをお渡しして財布にしまってもらえれば、財布を整理したときに何気なくクーポンが目に入り、お店での良い体験を思い出してもらえますよね。
次回また来店すれば、お得に買えるというメリットも伝わります。
さらに商品やサービスを購入・体験してもらった際に、「次のご来店は2か月後がおすすめですが、ご予約はいかがいたしますか?」と次の約束を促すと効率よくリピーター獲得ができますよ。
このようにリピーターを獲得するためには、お店での良い体験をお客さまに思い出してもらうきっかけづくりと、次回来店を促すような仕組みづくりが大切です。
仕組みさえ作ってしまえば、自然とリピーターは増えていきますよ。
仕組み作りの際は、無料オファーからヒントを得ましょう。オファーについて、詳しくはこちらの記事をチェックしてください。
方法③こまめな情報発信やコミュニケーションで接触を増やす
商品やサービスがお客さまの目に触れる機会を増やすことは、お客さまの好感度を上げることにつながります。
これは心理学用語でザイオンス効果といい、「人は特定の人や物に何度も繰り返し接触することで、好感度が高まっていく」という心理効果が働くためです。
ですからお客さまに発信ができる手段を確保して、お客さまの好感度を上げるためのツールを増やしていきましょう。
例えばSNSやメルマガ、アプリのインストールやメルマガなど、関係を保ちつつ情報を届ける手段は多くあります。
お客さまとコミュニケーションが取れるツールが増えれば、ただ好感度を上げるだけでなく、キャンペーンやセールなどお客さまにとって良い情報を告知することもできますよね。
ただ、お客さまへの連絡が多すぎるとうっとうしく感じられ、SNSのフォローをやめてしまったり、受信拒否設定をされてしまう可能性もあります。
お客さまから連絡手段を絶たれないためにも、連絡の頻度や内容には、注意してくださいね。
ザイオンス効果についてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
方法④特別感を演出する
リピーターを獲得するためには、お客さまに「特別感」を感じてもらう演出が効果的です。
なぜならお客さまにとっては数あるお店の中の1つであり、他のお店でより良い商品やサービスが受けられるのであれば簡単に流れてしまう可能性があるからです。
特にアプリ会員限定セールや、ゴールド会員限定価格など、リピーターになることで得られる特別感は効果的です。
限定性でお客さまの満足度を高めるような「特別感」を演出しましょう。特別扱いはお客さまに優越感を与え、リピーターが増えることにつながっていきますよ。
商品やお店につけるキャッチコピーでも高級感を演出できます。
高級感のあるキャッチコピーをつける際は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
顧客心理を理解することが大事!リピーター獲得のコツ3つ
ここからは、リピーター作りの施策をすすめる上での、3つのコツを紹介していきます。
ここまでリピーターの作り方を紹介してきましたが、さらにこの3つのコツを取り入れれば、リピーター作りの効果を最大化することができますよ。
それでは詳しくみていきましょう。
コツ①ターゲットに合わせた施策を取り入れる
リピーターになってもらいたいターゲットを決めて、そのターゲットに響く施策を取り入れましょう。
施策は万人受けする1つより、ターゲットごとにいくつかの施策を取り入れた方が、効果を発揮します。
ターゲットが新規顧客の場合は、次回の来店につながるきっかけ作りが大切です。
具体的には、次回来店時に使えるクーポンを渡したり、ポイントカード作成をすれば、お店への再来を促すことができますよね。
ですがターゲットが以前お店を利用したことがあるけど、何かしらの理由があり再来していないという場合、必要な施策が変わってきます。
たとえば「お店のことを忘れてしまっている」という場合は、DMやSNSでの情報発信によって、お店の良い印象を思い出してもらう必要がありますよね。
またもし「価格に不満がある」という場合は、会員限定クーポンの送付などが効果的でしょう。
このように、リピーター作りの施策にはターゲットに合わせた戦略が必要です。
そしてリピーター作りの戦略を考える際は、まず顧客の心理を考え、「なぜリピーターにならなかったのか」「どうしたらリピーターになるのか」を分析していくことが大切ですよ。
コツ②お客さまの声をしっかりとヒアリングする
リピーターを獲得するためにはまず、「お客さまがなぜリピーターにならなかったのか」「どうすればリピーターになるのか」を分析することが大切ですよね。
分析をするためにはアンケートや座談会、SNSでの交流や口コミなどを活用して、お客さまの声をしっかりヒアリングすることが必要です。
聞きたくない話かもしれませんが、クレームも大切なお客さまの声であり、リピーター獲得のチャンスです。
たとえば以前ユニクロは「悪口言って100万円」という広告を打ち出し、日本全国からユニクロに対する悪口を集めました。
そして「白い肌着は首回りや腕周りが透けてしまう」という悪口から、ベージュ色の肌着を発売し、ヒット商品につなげたのです。
このようにお客さまの声を取り入れ、自社の商品やサービスを改善していくことは、顧客満足度の向上につながります。
顧客満足度を上げていくことは、リピーター獲得には欠かせない施策になりますよ。
コツ③ブランディングで認知度を上げる
ブランディングを行い、リピーターをファンに成長させることもコツのひとつです。
特定のブランドのファンで、そのブランドの商品やサービスばかりを選んでしまうという方は多いですよね。
このようなファンは、他の商品を比較検討することもなく愛着を持ったブランドを選び、自ら進んでそのブランドの他商品をチェックして、購入してくれます。
つまり、しっかりとお店をブランディングして、リピーターからファンになってもらえれば、安定した売上と客単価のアップにつながるのです。
世の中にうまくブランドのイメージを広めることができれば、「●●といえば△△」というようなイメージが確立し、商品やサービスの価値を高めることもできますよ。
ブランディングの正しい意味や、お店の認知度が上がる集客方法はこちらの記事で詳しく紹介していますので、是非参考にしてくださいね。
まとめ
ここまでリピーターを作る方法やコツをまとめてきました。
最後にこの記事の要点をまとめます。
- リピーターの獲得は、新規顧客の獲得よりもコストパフォーマンスがよく、利益に繋がりやすい
- お店の商品やサービスに満足しているからといって、お客さまが簡単にリピーターになるわけではない
- リピーター獲得に向けた施策は顧客満足度の向上や、再来のきっかけになる仕組みづくりが大切
- ターゲットを分析した施策が、リピーター獲得作戦の効果を最大化する
リピーターの獲得は利益アップや、安定した売上の確保につながります。
リピーターが増えないと悩んでいるのなら、どうすれば再来につながるのか、なぜ再来されていないのか、あなたのお客さまを分析してください。
お店のリピーターが増えれば、ビジネスを成功に近づけることができますよ。