運営者プロフィール

森谷俊之

LibRu代表取締役

個人・小規模事業者向けのマーケティング・ブランディングのコンサルタント/セールスコピーライター

経営者の3つの課題「お金がない、時間がない、人材がない」は、シンプルな仕組みで解決できます。集客から販売までを自動化して、ビジネスを成長させていくための仕組み構築を支援します。

記事カテゴリー

人気記事

ウィンザー効果とは?心理学的な意味や恋愛・ビジネスでの使い方を解説

  • ウィンザー効果の意味が知りたい!
  • ウィンザー効果はどうやって使ったらいいの?
  • ビジネスでウィンザー効果を使うときのポイントは?

商品の購入をする際、商品のPRではなく、実際に使用した人の口コミや評判を参考にする方も多いですよね。

これは、第三者からの情報の方が信頼性が高いと感じるウィンザー効果によるものです。

ウィンザー効果は私たちの身近でよく使われている心理効果ですが、詳しく知らないという方もいるでしょう。

そこで、この記事ではウィンザー効果の意味や仕組み、ウィンザー効果を活用する際のコツについて解説していきます

この記事を参考にウィンザー効果をさまざまな場面で活用してみましょう。

目次

ウィンザー効果とは?

ウィンザー効果を理解し、実際に活用するためには、ウィンザー効果とは一体どういうものなのかを知ることが重要です。

ここでは、ウィンザー効果の意味ウィンザー効果が起きる仕組み名前の由来について分かりやすくまとめました

ウィンザー効果はビジネスシーンから日常生活まで幅広く活用できるので、ぜひ覚えておきましょう。

ウィンザー効果の心理学的な意味

ウィンザー効果とは、当事者が直接訴えかけるよりも、第三者からの情報や口コミの方が信頼性が増す心理効果のことを指します。

例えば、第三者から「あの人は信頼できる人間だよ」と聞くと、信憑性があり、本当に信頼できる人間なんだなと感じますよね。

しかし、本人から「私は信頼できる人間です」と言われた場合はどうでしょう。

疑わしく感じて素直に受け取らない方が多いのではないでしょうか。

相手に対して怪しいとすら感じる場合もありますね。

本人からではなく、第三者から聞いた情報だからこそ、話の信憑性が高まるわけです。

ビジネスにおいては、第三者の口コミや評判がいいことで、購買に結びつくケースが多くありますよ。

ウィンザー効果は、日常生活だけでなく、マーケティングにおいても欠かせない効果なのです。

ウィンザー効果が起こる仕組み

なぜウィンザー効果が起こるのか、その仕組みについてご紹介します。  

一見すると、当事者が情報を発信した方が、詳細も分かっていて信頼性が高そうに感じますよね。

しかし、実際には第三者からの情報の方が信頼性が高くなります。

第三者には利害関係がないので、あえてメリットを伝えたり、よく見せる必要がないと聞いた人が感じるからです。

例えば、商品の販売者が「私の売っている商品は素晴らしいです」と売り込んできたとしましょう。

それが本当のことだとしても、商品の購入を検討している人は「自分の商品を売りたいから、少し話を盛っているのではないか?」と感じてしまいます。

なぜそのように感じるのかと言うと、商品を購入すると販売者に利益が生まれるからです。

しかし、商品を購入したことのある第三者に「あの商品は本当によかったよ!」と言われると、利害関係がないので本当のことを言っているに違いないと感じるのですね。

利害関係のない第三者からの情報であることが、ウィンザー効果のポイントです。

ウィンザー効果の由来

ウィンザー効果という名前は、作家アーリーン・ロマノネスが書いた小説の登場人物に由来しています。

「伯爵夫人はスパイ」というヨーロッパの上流貴族の社交界を舞台にした自伝的スパイ小説ですね。

この小説に登場するウィンザー伯爵夫人のセリフの中に『第三者の褒め言葉がどんなときも一番効果があるのよ、忘れないでね』というものがあります。

このことから、第三者からの情報の方が信憑性が高くなることをウィンザー効果と呼ぶようになったのですよ。

ウィンザー効果の使い方!事例をもとにわかりやすく解説

ここまででウィンザー効果の意味や仕組みが分かりましたね。

次は、ウィンザー効果がどんな場面で有効なのかを見ていきましょう。

ウィンザー効果の使い方をビジネス/恋愛/日常の3つの場面に分け、5つの事例を挙げて解説していきます。

事例①【ビジネス】口コミやお客様の声を掲載する

まずは口コミやお客様の声を掲載する方法です。

テレビCMや通販番組などで

  • 「これを使用してから睡眠の質が良くなりました」
  • 「この商品のおかげで◯kgのダイエットに成功しました」

などとユーザーが話しているところを見たことはありませんか。

これは、ウィンザー効果を使用している一例です。

なぜユーザーからのコメントを採用しているのかというと、商品を販売しているメーカー自身が商品のメリットを説明するよりも、購入者がメリットを話す方が信憑性が高まるからです。

メーカー自身がメリットを伝えても「売りたいがためによく言ってるだけ」と捉えられてしまうのですね。

商品や販売元への信頼度を高めて購入へと繋げたいときには、お客様の声や口コミを活かしたウィンザー効果の活用が有効ですよ。

事例②【ビジネス】ランキング1位をアピールする

二つ目は、ランキング1位をアピールする方法です。

楽天市場やAmazonなどのECサイト

  • 「お客様満足度ランキング第1位」
  • 「◯◯部門で金賞に輝きました」

などの文言を見かけますね。

ランキング1位と聞くと、品質もよく満足できる商品だと判断してしまいがちです。

これは、ランキング1位と提示することで、購入者や第三者機関が質を担保していることをアピールしているからです。

自分たちでいくら商品のアピールをしたとしても、買ってもらうためのアピールだと思われる可能性があります。

しかし、購入者や第三者機関の意見ならば利害関係がないので信じられるわけですね。

これも、ウィンザー効果をうまく活用している例と言えます。

事例③【ビジネス】ハッシュタグキャンペーンを実施する

ウィンザー効果を活用している事例として、ハッシュタグキャンペーンの実施もあげられます。

ハッシュタグキャンペーンとは、購入者にハッシュタグをつけてSNSで発信してもらうキャンペーンのことです。

「ハッシュタグをつけて投稿してくれた方の中から抽選でプレゼント!」などのことですね。

企業が直接PRするよりも、第三者である投稿者がSNSで発信することで高い信頼を獲得する効果があります

友人やフォロワーからの投稿だとさらに信頼度は上がるでしょう。

ハッシュタグキャンペーンは、SNSでハッシュタグをつけるだけなので、参加のハードルも低く、多くの参加者が見込めます。

さらにキャンペーンに参加していないユーザーの目にもとまるので、信頼性を上げることはもちろん、認知度をあげたり話題作りにも最適ですよ。

事例④【恋愛】共通の友人に好意を伝えてもらう

ウィンザー効果とは、本人からの情報よりも、第三者から聞いた情報の方が信頼しやすくなる心理のことを指しましたね。

恋愛においても、ウィンザー効果は有効です。

意中の人がいた場合、直接相手に気持ちを伝える前に共通の友人に好意を伝えてもらうことで、より好きだと言う気持ちが相手に伝わります。

例えば、友人から「◯◯さんがAさんのことかっこいい/可愛いって言ってたよ」と伝えてもらうと、意中の人はその情報を信じやすくなります。

第三者から聞くことで、冗談で言っているわけではないと感じるのです。

それまで友人だと思っていても、真剣な気持ちが伝わることで改めて意識するきっかけになるケースもありますよ。

ただし、信頼できる友人でなければ、意中の相手に変に話が伝わってしまったり、逆に邪魔されてしまう可能性もあります

なので、誰に好意を伝えてもらうのかはしっかりと考えるようにしましょう。

事例⑤【日常】第三者を通して褒める

人を褒めるのが上手な人は、ウィンザー効果をうまく活用しています。

例えば、Aさんから「〇〇さんは素敵だね」と直接褒められた場合、嬉しいと思う反面「裏があるのではないだろうか」と考えてしまうこともあるでしょう。

しかし、Bさんに「Aさんが、〇〇さんは素敵だと褒めてたよ」と言われた場合、本当にそう思ってくれているのだと感じ、素直に言葉を受け取ることができますよね。

このように第三者を通して特定の人物を褒めると、話の信憑性が高くなり、相手に効果的に気持ちを伝えることができるのですよ。

マーケティングでウィンザー効果を活用する際の3つのコツ

マーケティングでウィンザー効果を使う場合、ただ単に利害関係のない第三者の意見を伝えればいいわけではありません。

ウィンザー効果をより効果的に活用するためには、次の3つを意識することが大切です

実際にどのようにウィンザー効果を使いこなせばいいのか、活用するときの3つのコツを詳しく見ていきましょう。

コツ①ネガティブな意見も掲載する

第三者の声を発信する際には、必ずネガティブな意見も掲載するようにしましょう

なぜなら、第三者の声がいいものばかりだと「これは本当に一般の購入者からの声を集めたものなのか」と疑わしく思われるからです。

購入者から疑われてしまうと、商品を購入してもらえないどころか新たな信頼を得るのも難しくなってしまうでしょう。

ネガティブな意見はできるだけ掲載したくないと考える方がほとんどです。

しかし、ネガティブな意見も紹介することで、「第三者からの正直な声を紹介してくれているんだ」と感じやすくなり、信頼につながります

ウィンザー効果を狙って口コミやお客様の声を掲載する時には、いい意見ばかりにならないようにするのがコツですよ。

コツ②ターゲットを意識して掲載内容を考える

ターゲットを意識して、掲載内容を考えることも重要です。

第三者の意見は信頼性が高くなるとは言え、ターゲットに合わない内容ならば意味がありません。 

例えば、30代〜40代の女性をターゲットにした商品を売り出すとします。

その際、商品のレビューをしているのが10代の女性ばかりだったら購入者はどのように思うでしょうか。

もちろん、説得力を感じにくくなり、自分には合わなそうだからと購入をやめてしまう可能性が高いですよね。

ウィンザー効果を使用する際には、誰をターゲットにするかを考え、そのターゲットと似た人物からの評価を的確に伝えることが大切です。

購入者に「自分に合う商品だ」とわかるような掲載内容にするのがポイントですよ。

コツ③明確な数値を提示する

商品を購入する際「クチコミランキング第1位」と書かれていると、確かに魅力的に感じますよね。

しかし、10品目あるうちの第1位なのか、100品目ある中での第1位なのかでは、受け取り方に差が出てきます。

そのため明確な数値を提示することも、ウィンザー効果を引き出すための大切な要素となっています。

明確な数値を提示することで、消費者も具体的なイメージがしやすくなり、ウィンザー効果を最大限に引き出してくれるのですね。

ランキングはもちろん、リピーターの割合や顧客満足度など明確な数値を提示して、顧客へのアピールを行いましょう。

まとめ

今回はウィンザー効果についてご紹介しました

最後にこの記事について簡潔にまとめます。

  • ウィンザー効果とは、相手に直接訴えかけるよりも、第三者からの情報やクチコミの方が信頼性が高まる心理効果
  • 人を褒めたり、好意を伝える時にもウィンザー効果は使える
  • ビジネスシーンでは口コミやお客様の声を掲載したり、ランキング1位をアピールすることでウィンザー効果が期待できる
  • ターゲットを意識して、ネガティブな意見も載せるのがウィンザー効果をマーケティングで使う時のコツ
  • 明確な数値を提示することで、ウィンザー効果を最大限に引き出すことができる

ウィンザー効果の使い方のコツを掴めば、恋愛や日常だけでなく、ビジネスシーンでも大いに活用できます。

この記事を参考に、ぜひウィンザー効果を使いこなしてみてください。

目次