シャルパンティエ効果とは?意味や活用例をわかりやすく解説
- シャルパンティエ効果ってなんだろう?
- シャルパンテ効果の身近な活用例とは?
- ビジネスでシャルパンティエ効果を活用する方法を知りたい!
シャルパンティエ効果とは、同じ重さでもイメージによって重い・軽いと錯覚することです。
実際に、シャルパンティエ効果は、CMや商品のキャッチコピーでも多く取り入れられていますよ。
この記事では身近な活用例を参考に、シャルパンティエ効果についてまとめました。
シャルパンテ効果はどういった効果なのか、使い方や、ビジネスにおける活用例とポイントも紹介しています。
シャルパンティエ効果を上手く活用して、お客さまや相手を引き込むテクニックを身につけましょう。
シャルパンティエ効果とは?
シャルパンティエ効果とは、同じ重さのものでも視覚的に見える大きさやイメージで、重い/軽いと心理的に錯覚を起こす効果のことです。
たとえば、次の2つのものをイメージしてください。
- 1kgの石
- 1kgの綿
重さは同じ1kgですが、無意識に「石のほうが重たそう」と考えてしまいますよね。
その理由は、人はその物の大きさ、重さ、単位などのイメージによって錯覚をしてしまうためです。
このように、身近なイメージを使って例えると心理的錯覚を起こす効果のことをシャルパンティエ効果といいます。
シャルパンティエ効果の基本の使い方
シャルパンティエ効果は、身近なところで多く活用されています。
私たちは同じものでも表現の違いで、無意識のうちに「これは効果がありそう」「これならお得だ」と錯覚を起こしやすいからです。
では、シャルパンティエ効果の2つの基本的な使い方をみてみましょう。
使い方①先入観を利用する
シャルパンテ効果の使い方1つ目は、誰もがイメージしやすい物や数値で表現し、その先入観を利用する方法です。
以下の2つを比較すると、どちらがビタミン豊富なイメージが湧くでしょうか。
- A:レモン100個分のビタミンC
- B:アセロラ100個分のビタミンC
Aのレモンの方が、イメージが湧きましたよね。
レモンやアセロラの成分量を把握している人は少ないですが、ほとんどの人が「レモン=ビタミンCが豊富」のイメージを持っています。
シャルパンテ効果では身近なもので例えることで、わかりやすくイメージさせることができるのです。
人がすでに持つ先入観を利用すると、より効果的にシャルパンテ効果を活用できますよ。
使い方②錯覚を利用する
シャルパンテ効果の使い方2つ目は、錯覚を利用する使い方です。
次の例では、どちらのほうがお得感があると感じるか比較してみてください。
- A:1か月1,000円の削減
- B:年間12,000円の削減
Bの「年間12,000円削減」の方がよりお得に、削減効果があるように感じますよね。
同じ結果でも分割して小さい単位にしたり、表現を変えるだけで、実際よりも安い印象を演出できます。
ちょっとしたことのようですが、相手が受けるイメージには大きな差が出ますよね。
ビジネスや広告では数字や表現の錯覚を利用して、商品やサービスの印象を変えるシャルパンテ効果の活用方法がよく用いられていますよ。
シャルパンティエ効果のビジネスにおける3つの活用例
シャルパンティエ効果は、ビジネスに多く取り入れられています。
特に、営業やマーケティングに使われていることが多いです。よく耳にするフレーズも多くあり、キャッチコピーで使用されている例もありますよ。
ビジネスにおけるシャルパンティエ効果の3つの活用例をみてみましょう。
活用例①身近なものを使って商品の説明をする
まず1つ目の活用例は、イメージしやすい身近なものを使って商品を説明する例です。
- A:ビタミンC 2,000mg配合
- B:レモン100個分のビタミンC配合
上記の例は同じ量ですが、Bの方がイメージとして想像しやすいですよね。
ビタミンC2,000mg配合が多いのか、効果的なのか判断するのは、一般的な知識だけでは難しいです。
このように、シャルパンテ効果の活用では誰もがすぐに想像して判断しやすい表現をするように意識します。
活用例②2段階の割引でお得感をだす
2つ目の活用例は、アパレル販売などでよく使われる料金を2段階に分けてお得に見せる例です。
- A:60%オフ
- B:50%オフ、レジにてさらに20%オフ
AとBは同じ割引率ですが、人によっては、Bの方が割引率が高いと勘違いすることもあります。
表現次第で、お得感や購買意欲が増すフレーズになりますよね。
「タイムセール、期間限定、特売」なども特別感があり、つい手を伸ばしたくなるワードも効果的です。
シャルパンテ効果の活用では直感的に、視覚的にお客さんの引き寄せるフレーズを取り入れてみてください。
活用例③月額の表現で料金を安くみせる
最後3つ目の活用例は同じ結果でも、表現方法を変えてより安くみせる例です。
サービス料などは、年間>月額>日額の順に相手へ与えるイメージは、大きく異なります。
たとえば節電効果をアピールしたい場合、「1日あたり100円の節電」より「年間36,500円の節電」と、大きい数字でインパクトやお得感を表す例もありますよ。
商品をどう表現すれば、お客さまにより魅力的に見えるか工夫してみてくださいね。
シャルパンティエ効果を使うときの4つのポイント
心理的錯覚を利用したシャルパンティエ効果をビジネスで使う際の、4つポイントを紹介します。
同じ商品をアピールする場合でも、伝え方次第で、その影響は大きく変わります。
ぜひ次の4つのポイントをおさえて、より効果的に活用できるようにしましょう。
ポイント①具体的にイメージしやすいものにする
1つ目のポイントは、誰もが具体的に、容易にイメージしやすいものにすることです。
例えば、次の2つをイメージしてみてください。
- 5トンの圧力にも耐えられる
- ゾウが乗っても大丈夫
後者のほうが、イメージが具体的に湧きますよね。
シャルパンティエ効果を狙って何かで例えても、相手が知らないもの、イメージができなければ効果はありません。
なので日本人であれば「ブルックリン橋の3倍の長さ」とするよりも、「レインボーブリッジ3倍の長さ」と身近な例えをあげたほうが、より効果的にシャルパンテ効果を活用できます。
シャルパンテ効果では誰もがイメージできる何かで例えることで、より効果的に多くの人に伝わる表現をしましょう。
ポイント②数字の単位を印象の強いものにする
2つ目のポイントは同じ量でも数字の単位を変え、印象の強いものにすることです。
以下の2つを比較してみましょう。
- ビタミンC1g
- ビタミンC1,000mg
同じ量ですが単位を変えることで、「1,000mgのほうがビタミンCが豊富に入っていそう!」とインパクトが大きく変わっていますよね。
ただし一般的に使われにくい単位で表記してしまうと、イメージが湧きにくくなってしまいます。
なので、㎗やインチなど伝わりにくい単位を使用しないように気をつけましょう。
同じ成果や効果をもたらす商品であっても、どう伝えるか、セールスするかがとても大切になってきます。
ポイント③商品にあった表現を使う
3つ目のポイントは、商品の特性に合った例えや表現を使うことです。
たとえば「レタス5個分の栄養価」と書かれていると、「体に良さそう」「レタス5個分もの栄養価が簡単にとれるのはお得!」となります。
しかし「5gレンガの栄養価」と表現されていると、イメージが湧きません。
アピールポイントである栄養価が効果的に伝えられていませんね。
シャルパンティエ効果の活用で言い換えたり、何かで例える際には、商品の一番のアピールポイントを考えてください。
そして、どういったお客さまに、どうイメージさせたいのかを明確にして、ぴったりの表現でアピールしましょう。
ポイント④変化を明確にする
最後に4つ目のポイントは、イメージしやすい表現で変化を明確にすることです。
「以前より、売上が上がりました」など変化を伝えたいときには、ビフォーアフターの成果をわかりやすく示すことが重要ですよ。
たとえば「従来の3倍の来店客数に増えました」と、具体的にどのように変化したのかを表現すると、よりイメージができて伝わりやすくなりますよ。
さらに数値化することで、視覚的にも訴える効果があり、より説得力のある表現になります。
シャルパンテ効果では、具体性や数字を使って明確に表現しましょう。
まとめ
最後に紹介してきたシャルパンティエ効果について、意味や活用例をまとめました。
- シャルパンテ効果とは同じ物や結果でも何かに例えることで、錯覚を起こす現象
- シャルパンテ効果を活用する際は誰もが、具体的にイメージしやすいものにする
- 数値化、単位の変換によりインパクトのある表現にすると効果的
- シャルパンテ効果では商品の特性などに合った例えや表現を使う
- シャルパンテ効果で変化を示す際は、数値化して明確に表現する
同じ商品でも、例え方やフレーズを工夫することで、より良いものと感じてもらえます。
ぜひシャルパンティエ効果を活用して、ビジネスのマーケティングや営業に活かしてくださいね。