【体験談あり】心理カウンセラーの開業(起業)で失敗する4大要因
- 心理カウンセラーの開業は難しい?
- 心理カウンセラーの開業は何から始めればいい?
- 心理カウンセラーで独立して成功したい!
心理カウンセラーは、人の悩みを解決し、よりよい方向へと導く手助けができる仕事です。
起業や学校に所属して働くという方法もありますが、独立すると自由に仕事ができるうえ、収入の限度もなくなるため、開業を考えている方も多いのではないでしょうか。
ですが、ただやりたいという気持ちだけで心理カウンセラーとして開業しても、失敗する人が多いのも現実です。
そこで本記事では、心理カウンセラーの開業で失敗してしまった実際の事例から、失敗する原因や成功するためにするべきことまで詳しく解説しています。
カウンセリングの技術だけでなく、事前にマーケティングや集客についてしっかり考えておくと、年々増えていく心理カウンセラーの中から「あなたにお願いしたい」と選んでもらえるようになりますよ。
それでは心理カウンセラーを起業、失敗した体験談からみていきましょう。
【体験談】心理カウンセラーの開業の現実!起業に失敗した実例を紹介
はじめに、心理カウンセラーの開業に失敗した事例を紹介します。
心理カウンセラーの開業では、どのような現実があるのでしょうか。
まずは実際に失敗した事例を見てから、成功につなげる方法を学びましょう。
こちらの記事では同じカウンセラーの職から、キャリアカウンセラーの起業について紹介しています。カウンセラーとして共通する部分もあるので、ぜひチェックしてくださいね。
失敗談①需要予測を立てずに失敗した40代心理カウンセラー
紹介するのは、需要の予測を立てなかったため開業に失敗した40代の心理カウンセラーの事例です。
この方は開業した地域の状況の把握やコネクションの確立が不十分だったため、思ったほどの需要を得られませんでした。
詳しく起業失敗の経緯をみていきましょう。
40代男性の実例:開業・起業に失敗した経緯
妻が地元に帰りたいという希望を強く持っていたことや、自分の親の介護のこともあり、親元に引っ越して、中古の戸建てを購入した。
自分はカウンセリングを専門職にしていたため、近くになかなか良い仕事が見つからなかった。
良い仕事が見つかるまでは、自宅で開業しようということになり、一室をリフォームして、心理相談室をすることにした。
子育てに困っている人はそれなりにいたが、どちらかと言うと子どもを預かってほしいとか、子どもをしつけてほしいという感じで、相談室としてはうまくいかなかった。
その後、近くに児童施設ができたので、そちらに就職した。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
40代男性の実例:開業・起業に失敗した理由
元来、日本人は相談に対してお金を払うという習慣がほとんどないため、有料相談という形式は特に地方では受け入れられなかった。
また、自分が引っ越した地域は比較的、子どもが落ち着いている地域で、子育てで心理的に困っている人の数自体が少ないということもあった。
あわせて、個人で開業するのであれば、本来その地域の機関などに数年勤めて、状況を把握したりコネクションを作ったりした上で開業するのが理想的なのだと思う。
しかし、自分は地域のニーズをリサーチせず、コネクションもないところで急に始めてしまったため事業が続かなかった。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
40代男性の実例:失敗したから分かる開業・起業に必要なこととは?
まずはその地域で、ネットワークを作ることが大事だと思う。
自分の力量を知ってもらった上で、この人になら任せたいという関係性を作り、お客さんを紹介してもらえるネットワークを作っておく。
地域選びはかなり重要で、子どもがたくさんいる地域であること、経済的にある程度の水準であることが重要と考える。
それに加え、子どもが落ち着かない、いわゆる不登校や非行の発生率が高いということなど、心理相談室がビジネスとして成立する基盤がある地域を選ぶことにも配慮すべきだと思った。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
失敗談②開業前の関係作りが上手くいかず廃業した心理カウンセラー
次に紹介するのも、地元での心理カウンセラー起業に失敗したケースです。
「知っている土地や暮らしている地域だから大丈夫」と、開業前の準備をおろそかにすると集客に困るケースが多いですよ。
失敗談から、開業前にやっておくべきことを詳しくみていきましょう。
40代男性の実例:開業・起業に失敗した経緯
地元で心理カウンセラーとして開業しました。
心理カウンセラーとしての経験もそれなりにありましたし、地元に戻るということである程度地域の事情も分かっているつもりでした。
ですが開業してみると、ほとんどお客さんは来ることはなく、結局は廃業となりました。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
40代男性の実例:開業・起業に失敗した理由
一番の要因は地元に戻るということで、その地域のことを分かっているような気になっていたことだと思います。
自分が育った時代とは状況が異なっていることや、その地域の人にとって、自分のことをよく知られていない状況で開業してしまったことが要因になっていたと思います。
地域の医療機関や相談機関と事前にしっかりつながっておけば、紹介してもらうこともできたと思いますが、開業してから関係を作り始めたので、なかなか紹介してもらえなかったです。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
40代男性の実例:失敗したから分かる開業・起業に必要なこととは?
地域柄もあるとは思いますが、自分で相談機関を探して来られるお客さんは少ないです。
なので、地域住民や専門機関との関係性がある程度できた上での開業を目指すと良いと思います。
開業する前に、パート勤務でも良いので、地域の病院やデイケア施設などに顔を出して、その機関とつながって信頼を得ることで、お客さんを紹介してもらえるような体制を作っておくことはかなり重要だと思います。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
失敗談③開業を甘く考えて失敗した40代心理カウンセラー
次に紹介するのは、マッサージ兼カウンセリングルームを開業し失敗した女性のケースです。
「好きだから開業する」といった気持ちは大切ですが、開業には経営のノウハウが必要ですよね。
学び続け成長できるのかも、起業を成功へと導くポイントだとわかる実例を詳しくみていきましょう。
40代女性の実例:開業・起業に失敗した経緯
35歳のとき、介護職で心身共に疲れていたため、マッサージ店と同時にカウンセリングをし「心も体も癒やされる」を、店のコンセプトに開業しました。
ただ、自分自身が心身共に疲弊してしまいお店を閉めることが多くなり、お客様が離れていきました。
常連のかたにも「気が向いたときしか開いてない店」とネットで言われてしまいました。
収入的にも、マッサージ店とカウンセリングルームでは厳しく、お店をたたみました。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
40代女性の実例:開業・起業に失敗した理由
私自身が、開業にあたって簡単に考えすぎていたのが失敗の原因だと思います。
資格が取得できたからと開業してしまい、商売についてや経営学などを全く学んでいなかったため、失敗したように思います。
当時していた介護職の傍らマッサージ店とカウンセリングルームを始めたらよかったのですが、介護職を退職し、店一本にしたため、収入的にもマッサージ店とカウンセリングルームでは、かなり厳しかったです。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
40代女性の実例:失敗したから分かる開業・起業に必要なこととは?
とにかく学ぶこと、そして戦略を立てて実践することだと思います。
経営学、技術の維持のための勉強会、宣伝方法、同業者の分析など開業にあたって学ぶべきことは多いです。
日々の運転資金や経費、テナント料など、お金面もしっかりと把握し、どう運営していくのかを開業前にしっかりと考えるべきだと思いました。
学ぶ、自分のなかで考える、実践する、結果を改善するの繰り返しが大切だと思います。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
心理カウンセラーが開業・起業に失敗する4大要因
ここでは、心理カウンセラーの開業に失敗する4つの要因を解説します。
心理カウンセラーの開業に失敗した事例でも紹介した、「開業する地域の需要を見極められなかった」というのも今回解説する要因のうちの一つです。
起業を成功させるために、失敗してしまう原因を理解しておきましょう。
失敗要因①需要を見極められていない
どんなに質の高いカウンセリングを提供できても、開業する地域やターゲットの需要がなければ、相談者を獲得できません。
事例にもあるように、需要を見極められていない状態で心理カウンセラーの開業をすると失敗する可能性が高いのです。
心理カウンセラーの開業をする際は、開業する地域やターゲットが自身のサービスを必要としているかしっかりと分析しましょう。
失敗要因②開業前からの集客ができていない
開業前からの集客ができていないことも、心理カウンセラーの開業に失敗してしまう要因となります。
というのも、開業とともに集客をはじめても、すぐに結果がでないからです。
たとえばSNSやホームページは多くの人に見てもらえると考えられますが、アカウントやページの存在自体が認知されなければアクセス数は伸び悩んでしまうでしょう。
ポスティングや近隣への挨拶なども同様に、1度だけのチラシ配布では心理カウンセリングの必要性を感じてもらえない可能性は高いですよ。
つまり開業前にできる集客を怠ると、集客の結果がでる前に資金が底をついてしまうリスクがあるのです。
集客も開業準備と捉え、行動することが心理カウンセラーの起業で失敗しないためには大切ですよ。
失敗要因③カウンセリングのスキル不足
カウンセリングのスキル不足も失敗の要因となります。
カウンセリングが問題解決につながらない場合、相談者は不信感を抱きますよね。
カウンセリングに対する満足度が低いので、リピーターになることはありません。
リピーターがいない状態では、売上を安定させるのは難しいです。
このような事態を避けるためには、開業する前に企業や教育機関などで経験を積み、カウンセリングのスキルを向上させましょう。
カウンセラーの技術だけでなく、傾聴力や分析力、対応力なども必要になるため、コミュニケーション能力を磨くセミナーの受講などもおすすめですよ。
傾聴スキルの習得方法については、こちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてみてくださいね。
失敗要因④経営者としての感覚を持っていない
開業するなら、経営者としての知識や能力が必要です。
心理カウンセラーとしての知識やスキルがあっても、経営者であるという意識がないと失敗してしまいます。
マーケティングや財務、会計など経営に関わる知識を理解しておきましょう。
また、ビジネスとして成功するためには時代の変化に応じられる先見性や決断力、高いコミュニケーション能力といった経営者としての資質も必要です。
心理カウンセラーの開業を成功させるために、このような経営者に必要な知識を養い能力を磨いておきましょう。
【重要】心理カウンセラーが独立開業して成功するための8つのコツ
ここからは、心理カウンセラーの開業を成功させるための8つのコツをお伝えします。
失敗の要因をふまえたうえで、成功のコツをしっかりと押さえましょう。
コツ①初期費用を抑える
心理カウンセラーの開業では、初期費用をできるだけ抑えましょう。
カウンセリングは特殊な設備が必要ないので、知識と経験があれば少ない資本で始められるのがメリットです。
ですが、対面でカウンセリングをする場合は場所を用意しなければなりません。
初めからテナントや部屋を借りると初期費用だけでなく、毎月の固定費の負担が大きくなりますよね。
初期費用を抑えるため、自宅の一室で開業をする、軌道に乗るまではオンラインカウンセリングをメインとするなど規模を小さくして、赤字のリスクを回避しましょう。
テナント料は一番大きな出費になり得るので、開業のための費用削減に効果が期待できます。
成功するためには、カウンセリングという職種のメリットを生かして事業が安定するまでにかかる費用はできるだけ抑えましょう。
コツ②マーケティングリサーチを行う
マーケティングリサーチとは、潜在的な顧客ニーズを知るために調査をすることです。
開業する際はターゲットとしている地域や人の需要が見込めるのか予測や分析、考察する必要があります。
たとえば、自身のカウンセリングが、想定しているターゲット層や場所においてどのような位置づけにあるのか予測し、インターネットなどによるアンケートに回答してもらうことで仮説を検証しましょう。
実態が把握できたら、そこで心理カウンセリングがビジネスとして成立するのか見極めます。
需要が見込めなければ、スムーズに相談者を獲得できません。
また需要が小さすぎても安定した売上が見込めず事業が失敗となってしまうので、しっかりとマーケティングリサーチをおこなうことが大事です。
コツ③専門分野を明確化する
心理カウンセラーの開業を成功させるためには、明確に専門分野を打ち出すことが大事です。
その道の専門家になれば、ほかのカウンセラーとの差別化が図れるため、相談者に選んでもらいやすくなります。
また、カウンセリングする分野を絞り込むことでその分野に対するカウンセリングの経験が増え、カウンセリングスキルを向上させることもできます。
カウンセリングの相談内容は多岐に渡るので、専門分野を分かりやすく提示して相談者からの信頼を獲得しましょう。
カウンセラー開業の際は、キャッチコピーでも専門性をアピールできるので、ぜひこちらの記事を参考にキャッチコピー作りをしてくださいね。
コツ④常に知識を更新しスキルアップする
メンタルケアの分野では、新しい知識や技能が生み出され続けています。
相談者に最適のカウンセリングを提供するために、常に知識のアップデートやスキルアップが求められるのです。
スキルアップのために、セミナーや勉強会に出向いたり、資格の取得をしたりと積極的に行動しましょう。
また、心理カウンセリングの現場で経験を積み、他のカウンセラーからカウンセリング技術を学ぶことも効果的です。
カウンセリング技術の継続的なスキルアップに努めましょう。
コツ⑤集客経路を確保する
心理カウンセラーとして独立して成功するには、集客経路の確保が大事です。
たとえばオンラインカウンセリングに誘導するために、SNSやホームページ、ブログを活用しましょう。
ただし営業感の強い誘導や、自分の考えを押し付けるだけの発信はNGです。
心理カウンセラーとしてアドバイスしたいことを記事にしたり、SNSで気づきを与えられるような発信したりすることで、信頼度や知名度が高まり集客へとつながりますよ。
カウンセリング技術に自信があっても、相談者が集まらなければ事業として成り立ちません。
新規の相談者はどのように集客していくのか、リピーター獲得のためにどんな集客の施策をおこなうのかなど、集客方法をしっかりと開業前に決めておくのがコツです。
心理カウンセラーの集客について、詳しくこちらの記事にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
コツ⑥リピーターを増やす
心理カウンセラーとして長く活躍するためには、リピーターを増やすことが大事です。
多くのリピーターを獲得できれば安定した売上につながります。
相談者との信頼関係を築いて、何度も通ってくれるようになれば、いい口コミを広めてもらえる可能性も高まります。
カウンセリングでは、相談者に寄り添った丁寧なカウンセリングが大事です。
「また相談したい」と思ってもらえる心理カウンセラーになるために、誠実に向き合いましょう。
コツ⑦オンラインカウンセリングの環境を整える
心理カウンセラー開業をする際は、オンラインカウンセリングの環境も整えましょう。
メールやチャット、LINEなどを使ったカウンセリングは、出向く必要がなく比較的安い値段で受けられるのでハードルが低く感じられ、需要が高まっています。
また、オンラインカウンセリングであれば、場所に縛られることなく、遠くに住んでいる人や外出が困難な人、通う時間がとれない人などにもアプローチできるので、相談者の幅を広げることができます。
カウンセラーと相談者、双方にメリットの多いオンラインカウンセリングをぜひ取り入れましょう。
こちらの記事ではオンラインカウンセリングでも活用できるツールを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
コツ⑧カウンセリング以外の仕事で収入を補う
心理カウンセラーの開業で成功するには、カウンセリング以外の仕事で収入を補うこともおすすめです。
心理学に関する講演やセミナーを開いたり、心理カウンセラーに向けたスクールを開いたり、仕事の幅を広げてみましょう。
医療や福祉、教育機関などで非常勤として働くのもおすすめです。
たとえば、児童相談所や家庭裁判所の相談員、企業の産業カウンセラーなど、心理カウンセラーが必要とされる場所はたくさんあります。
本業がおろそかにならないように気をつけていれば、収入を安定させるだけでなく、心理カウンセラーとしての経験を積むこともできますよ。
心理カウンセラーの開業・起業に関するFAQ
心理カウンセラーの開業に失敗する原因、成功させるためのコツがわかりましたね。
最後に、心理カウンセラーの開業・起業に関するよくある疑問にお答えします。
気になる疑問を解消して、心理カウンセラーの開業を成功させましょう。
心理カウンセラーと臨床心理士・公認心理師との違いは?
資格の種類 | 受験資格 | 更新 | |
---|---|---|---|
心理カウンセラー | なし | なし | なし |
臨床心理士 | 民間資格 | 指定大学院卒 専門職大学院 外国で指定大学院と同等以上の教育歴+日本で2年以上の実務経験 | 5年毎(研修必須) |
公認心理師 | 国家資格 | 大学と大学院で指定科目を修了 大学卒業+2年以上の実務経験 | なし |
受験資格などに違いがありますが、3つとも人の心の問題を解決するためのサポートをする仕事です。
資格を所有していると信頼や実績につながりますよ。
そのため臨床心理士や公認心理師の資格をもち、心理カウンセラーとして活躍していくケースが多くあります。
心理カウンセラーになるには資格は必要?独学でもいい?
- 臨床心理士
- 公認心理師
- メンタル心理カウンセラー
- メンタルケアカウンセラー
- キャリアカウンセラー
- チャイルドカウンセラー
心理カウンセラーに資格は必須ではありませんが、上記のような資格があれば相談者からの信頼感が高まります。
先ほどもお伝えしたように臨床心理士と公認心理師は受験するための条件がありますが、それ以外の4つの資格は一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)が認める講座を修了すれば、自宅での受験が可能です。
カウンセリングのスキル不足は心理カウンセラーの開業を失敗してしまう原因のひとつです。
資格を取っただけで安心せず経験を積んでカウンセリングスキルを磨くようにしましょう。
活躍の場はどこにある?心理カウンセラーの仕事内容とは?
医療機関 | 病院の精神科、心療内科、小児科・クリニック |
教育現場 | スクールカウンセラーを配置する学校・大学の学生相談 |
企業 | 企業内・企業提携の外部機関・ハローワーク |
福祉施設・相談センター | 児童相談所・老人福祉施設・女性相談センター |
心理カウンセラーには、主に4つの活躍の場があります。
組織のなかで心理カウンセラーとして活躍する場合は、カウンセリングスキルのほか従事する業界の専門的な知識も求められます。
心理カウンセラーとして働ける場所はさまざまです。どの分野で心のケアをしたいのか目標を決めましょう。
心理カウンセラーは自宅開業できる?
心理カウンセラーは自宅で開業できます。
事業を軌道に乗せるまでは、テナント料のかからない自宅やオンラインカウンセリングで開業することをおすすめします。
ただし、自宅、テナントを問わず開業する際、屋号に「クリニック」という文言を入れると法律違反になるので注意してくださいね。
心理カウンセラーの開業資金はどのくらい?
心理カウンセラーの必要最低限の開業資金は、10万円程度です。
心理カウンセラーは開業資金が少なく済むことがメリットのひとつです。
必要なものは、電話・パソコン・プリンター・名刺ぐらいなので、手持ちのものを活用できればそれほど費用はかかりません。
初期費用はなるべく抑えて開業しましょう。
こちらの見出しで、初期費用を抑えることが事業を成功させるコツであることを解説しているので、読み返してみてくださいね。
1回あたりのカウンセリング料金の相場は?
1回あたりのカウンセリング料金の相場は、対面カウンセリングで1時間5,000円~10,000円程度です。
オンラインや電話カウンセリングの場合は、1回1時間あたり4,000円~8,000円程度、チャットやメールカウンセリングでは、1往復で2,000円程度が相場となっています。
料金の設定は対面やオンラインカウンセリングは時間単位、チャットやメールカウンセリングは、1往復あたりの料金で設定するケースが多いです。
また、期間を決めて定額プランを設定している、いわゆる「サブスク」といったケースもありますよ。
独立しても仕事がない?心理カウンセラーの平均年収は?
心理カウンセラーの平均年収は、企業に属している場合で300万円~400万円となっています。
しかし、しっかりと実績を積んでから独立開業すれば、年収1,000万円を稼ぐことも可能です。
コロナ禍では、心の不調を訴える人が増加し、子どもから大人までなんらかの形で心のケアを必要としている人が増えています。
この先、心理カウンセラーの需要が増えると予想できますね。
カウンセラーの仕事は大変?心理カウンセラーに向いている人とは?
- 他者に関心を示し気持ちに共感できる人
- 傾聴力があり適切な距離を保つコミュニケーション能力がある人
- 視野が広く考え方に柔軟性がある人
- 論理的で客観的に物事を判断できる人
- 相手の様子に合わせて待つことや察することができる人
逆に心理カウンセラーに向いていないのは、自分の調子が悪いときに人の話を冷静に聞くことができない人です。
また、相談者の悩みに引っ張られて落ち込んでしまう人も心理カウンセラーの仕事をこなすことはできないでしょう。
心理カウンセラーの開業を目指すなら、常に心が安定していて人に影響されない精神力も必要ですね。
まとめ
最後に、心理カウンセラーの開業を成功させるためのポイントを簡単にまとめます。
- ターゲットの需要を見極め、集客経路を確保する
- 専門分野を明確にして、常にカウンセリングスキルの向上に努める
- 経営者としての感覚も磨いておく
- できるだけ初期費用を抑え、カウンセリング以外の仕事で収入を補う
- オンラインカウンセリングの環境を整える
- 安定した収入を得るためにリピーターを増やす
コロナ禍以降、さまざまな理由で心に不調を抱える人が増えているので、心理カウンセラーが活躍できる場も増えています。
ですから、今回お伝えした失敗する原因や成功するコツをしっかりおさえて、心理カウンセラーとして多くの人の悩みを解決に導いてくださいね。