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森谷俊之

LibRu代表取締役

個人・小規模事業者向けのマーケティング・ブランディングのコンサルタント/セールスコピーライター

経営者の3つの課題「お金がない、時間がない、人材がない」は、シンプルな仕組みで解決できます。集客から販売までを自動化して、ビジネスを成長させていくための仕組み構築を支援します。

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【実例あり】パーソナルジムの開業(起業)で失敗する4つの原因と対処法

  • パーソナルジムを開いたけれど儲からない…
  • 広告をだしてもお客さんが来ないのはなぜ?
  • 赤字を埋めるには、どうしたらいい?

パーソナルジムは個人経営・フランチャイズ問わず数多くあり、競争の激しい世界です。

他店との差別化を図ったり効果的な集客を行わなければ、競合に埋もれて経営を続けていくことはできません。

パーソナルジムを開業したけれども、思うようにいかず、失敗してしまうケースは多いのですよ。

この記事ではパーソナルジムの開業で「なぜ失敗するのか」4つの原因と対処法をまとめました。

パーソナルジムの開業に失敗する原因と失敗しないための対処法をしっかりと理解して、他店との競争に巻き込まれることなく、ご自身のパーソナルジム経営を成功に導いていきましょう。

目次

【失敗談】パーソナルジムの開業(起業)に失敗した実例を紹介

パーソナルジムは資格がなくても開業できるため、始めやすいビジネスのひとつです。

しかしその反面、さまざまな理由で失敗し閉店しまうケースも多いのが実情ですよ。

パーソナルジムを開業する際は、慎重に準備を進めてからが安心ですね。

失敗から学ぶこともあるので、まずはパーソナルジムの開業に失敗した方の実例を見ていきましょう

失敗談①フランチャイズのパーソナルジム開業で失敗(40代男性)

実際にパーソナルジムを開業した40代男性の失敗談を紹介します。

これから紹介する方はフランチャイズでパーソナルジムを開業したものの、集客できずに閉店せざるを得なかった方です。

パーソナルジムの開業に失敗した原因や反省点についても述べられていますよ。

パーソナルジムの開業を検討されている方は、ぜひご参考になさってくださいね。

  • 40代男性パーソナルジム経営の実例:開業・起業に失敗した経緯
  • 40代男性パーソナルジム経営の実例:開業・起業に失敗した原因は?
  • 40代男性パーソナルジム経営の実例:失敗を次の開業・起業に活かすとしたら?

40代男性パーソナルジム経営の実例:開業・起業に失敗した経緯

40歳を過ぎて今の仕事の仕方に対して疑問や不安がありました。

コロナ禍だったことも影響していたと思います。

転職か起業か迷っていたところ、たまたまパーソナルジムのフランチャイズ募集を見つけ、担当の方と打ち合わせをしてみました。

元々トレーニングが好きでジムに通っていたことも影響していますが、非常に魅力的な仕事内容と収入だと感じました。

トントン拍子に話が進み契約したのですが、フランチャイザーのフォローアップ体制をよく確認していなかったため集客ができない状況が続いてしまったのです。

結果、ロイヤリティが負担となりパーソナルジムを閉店することとなりました。

※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。

40代男性パーソナルジム経営の実例:開業・起業に失敗した原因は?

フランチャイズなので、集客に対する宣伝広告や競合他社との差別化、開店する地域での戦略など手厚いフォローアップが受けられると思い込んでいたことが原因です。

実際はフランチャイズ本部側はこちらが思ってたほどの仕事はしてくれませんでした。

契約書を見ても「ふわっとした業務内容(本部側の履行する内容)」しか書かれておらず、結局はフランチャイジー・事業主としての自分の努力が足りないのでは?という話になりました。

契約前に他のフランチャイズ加盟店の視察をしたり、本部と加盟店の役割を明確化できていなかったことが失敗につながったと思っています。

※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。

40代男性パーソナルジム経営の実例:失敗を次の開業・起業に活かすとしたら?

フランチャイズの選択はしません。

なぜなら、ロイヤリティが大きな負担となるからです。

集客ができて、安定した収入が確保できていればロイヤリティを支払ってもいいと思います。

しかし、ロイヤリティの取り決めは基本的にフランチャイザー側に有利なので、余程そのビジネスに参画したいという理由でもなければフランチャイズは選択しません。

自身で新たにパーソナルジムを開業するなら、地域性や競合の有無をじっくり時間をかけてリサーチし、提供内容や価格を決めていきます。

後は、儲かる未来では無く、儲からなかった場合の未来も想像したうえで開業した方が良いと感じました。

※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。

パーソナルジム開業の流れとは?開業・起業の方法は2つ

パーソナルジムの開業で失敗する原因に入る前に、パーソナルジム開業の流れについて説明しましょう。

パーソナルジムの開業方法には次の2つが挙げられます。

  1. 自分でパーソナルジムを経営する
  2. フランチャイズで開業をする

個人経営もフランチャイズもそれぞれメリットやデメリットがありますので、それらを十分に理解した上で、堅実な経営を目指してくださいね。

また、スポーツ選手のサポートの経験や知識があるならば「スポーツトレーナー」という選択肢もありますよ。

こちらの記事ではスポーツトレーナーの開業における失敗の原因や成功するためのポイントを紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

方法①自分でパーソナルジムを経営する

ひとつめの方法が自分でパーソナルジムを経営する方法です。

自分でパーソナルジムを経営するメリットは、経営の自由度が高いことです。

たとえばパーソナルジムのコンセプトやターゲット層、トレーニングプログラムから店舗のイメージまですべて自分の望み通りに作り上げることができます。

フランチャイズのように加盟金やロイヤリティを支払う必要がないため、費用の捻出を抑えられる点も個人でパーソナルジムを経営するメリットですね。

以下にパーソナルジム開業の流れを、簡単にまとめました。

  1. 開業する物件を探す
  2. 資金の調達と物件の契約
  3. 税務署への開業届の提出
  4. マシンや設備の設置、料金および支払い方法の設定
  5. 集客方法を行う

このように一連のプロセスが個人の裁量で自由に決められる反面、すべてを自分でやりくりしなければいけないデメリットもあります。

見通しを誤るとパーソナルジムの経営に失敗するリスクが高くなるので気をつけましょう。

頼れるのが自分一人のため事業を立ち上げるのは難しいですが、努力次第で収益性の高いビジネスが可能なのがパーソナルジムの個人経営です。

方法②フランチャイズで開業をする

2つ目の方法が、親会社となるジムとフランチャイズ契約を結んでパーソナルジムを経営する方法です。

加盟金やロイヤリティを支払うことによって、経営のノウハウがなくても、本部からのサポートを受けられるのがフランチャイズのメリットですね。

自分で経営する場合、何もかも自分一人で行わなければなりません。

しかし、フランチャイズの場合はマニュアルやノウハウの提供だけでなく、開業資金の負担まで行ってくれるケースもあるので未経験でもチャレンジしやすい環境が整っています

開業までの流れは、基本的には自分でパーソナルジムを開業する場合と同じです。

加わるプロセスとしては、フランチャイズの加盟先の検討や、加盟後の本部との打ち合わせなどですね。

本部からのサポートを受けられるため、自分で開業する場合と比べて事業が立ち上げやすいのが特徴です。

しかし、ロイヤリティの発生によって収益性に負担がかかることがデメリットとしてあげられます。

さらに本部の意向に従わなければならないため、自由に店舗の拡大や移転などができない点もフランチャイズのデメリットですね。

事業が立ち上げやすい反面、ロイヤリティによる利益の減少や自由度が低く経営が制限される可能性があります。

フランチャイズでの開業を検討する場合は、契約内容や本部によるサポート内容を十分に確認し、納得したうえで加盟する必要がありますよ。

なぜ儲からない?パーソナルジムの開業で失敗する4つの原因

パーソナルジムの開業に失敗する主な原因は4つです。

これから下記の4つの原因と対処法について詳しく解説します。失敗しないパーソナルジム経営のためにぜひお役立てくださいね。

原因①広告をだしても集客につながらない

パーソナルジムの開業に失敗する原因として、広告をだしているのにお客さんが集まらないことが挙げられます。

どんなに効果のあるパーソナルジムであっても、集客できなければ利益に繋がりません。

広告を出してもお客さんが集まらないのには、以下の理由が考えられます

  • お客さんから共感されにくい広告をだしている
  • パーソナルジムに通うことによって得られる価値が見いだせない
  • 達成できるゴールが見えてこない
  • 予約あるいは申し込み方法が分かりづらいので、集客につながらない
  • 情報が不足していることによって、お客さんから選ばれづらい

お客さんが集まらないからと言って、簡単に集客効果が見込める「低価格」を売りに出すケースもあるでしょう。

低価格であれば確かにお客さんは集まるかもしれませんが、利益が少なくなるため、経営が続かなくなる危険性があります。

長期的な経営を望むなら、低価格や値下げで集客することは避けましょう

パーソナルジムの集客を成功に導くためには、低価格によって価値を下げるのではなく、お客さんにとってもプラスになる形で価値を上げ共感を得ることが大切ですよ。

広告を出しても集客につながらない場合の具体的な対処法をここで学んでいきましょう。

【対処法】明確なベネフィットを伝える

開業したパーソナルジムにお客さんを集めるためには、明確なベネフィットを伝えましょう。

パーソナルジムに通うことで得られるプラスの変化や、明るい未来像を明確にすることによって、人々の共感を得ることができ、選ばれる理由となるからです。

たとえば「このパーソナルジムなら短期間で効果が出て、昔着ていたお気に入りの服が着られるようになる」「トレーニングによってケガをしにくい体になり、スポーツのパフォーマンスが向上する」といった内容ですね。

「このパーソナルジムには最新のマシンが揃っていて、資格を持ったパーソナルトレーナーが丁寧にマンツーマンで指導します」といったメリットだけでは、人々の共感を得にくいのです。

お客さんを集めるためには、パーソナルジムに通うベネフィットをしっかりと訴えていきましょう。

ただし、効果には個人差があるため「2か月で-20kg減量をお約束」などと具体化しすぎると、景品表示法に引っかかるおそれがあります。

景品表示法の「優良誤認」にあたる表現は避けるよう、注意してくださいね。(※1)

(※1)優良誤認とは|消費者庁

【対処法】分かりやすいゴールを設定しておく

広告を出す際には分かりやすいゴールを設定することも重要ですよ。

プラン名や料金の区分だけでは、お客さんがイメージしづらいため申込につながりません。

パーソナルジムに入会してどんなゴールにたどり着けるのかを設定することで、お客さんも目標がはっきりと見えるようになりパーソナルジムに通う理由となります

「婚活に向けて身体を引き締める」「スポーツのパフォーマンスを高める」といった具体性を持たせたゴール設定を行いましょう。

分かりやすいゴールを設定すれば、お客さんと一緒にそのゴールに向かってトレーニングを続けていけるので、結果として継続的に通ってもらえるようになりますよ。

【対処法】LP(ランディングページ)を作成する

LP(ランディングページ)を作成するのも広告の集客効果をあげるのに有効です。

LP(ランディングページ)は、訪問した人が申し込みや問い合わせといった次のアクションを起こすために設置されたWebページです。

商品やサービスの紹介を縦長の1つのページでまとめ、視覚的にも注目されやすいデザインとなっているのが特徴ですね。

先に挙げたベネフィットやゴールをLP(ランディングページ)に効果的に記載して、訪問者に訴求すれば集客につながりやすくなります

申し込みや問い合わせなどのボタンを大きくして、アクションを促しやすくするのもいいですね。

LP(ランディングページ)を作成すれば他の広告よりも申し込みや問い合わせなどにつながりやすくなりますよ。

LPの作成でキャッチコピーを作る際は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。

原因②開業先にターゲットがいない

パーソナルジムの開業先にターゲットとなるお客さんがいなければ、集客できずに経営を続けていけません。

たとえばビジネスパーソンをターゲットとしているのに、学校が多い学生の街に開業しても集客に苦戦してしまいますよね。

ビジネスパーソンを狙うなら、オフィス街や通いやすい駅近などに開業することが必要です。

パーソナルジムの開業で成功するためには、ターゲット設定はもちろん、そのターゲットがいる場所に開業することが最低限の条件になりますよ。

開業先にターゲットがいないことが原因で、パーソナルジムの開業に失敗するのを防ぐための2つの対処法について詳しく見ていきましょう。

【対処法】開業前の商圏分析を徹底する

「駅前で人が多いから」「パーソナルジムのターゲット層がいそうだから」と自分の思い込みだけで開業すると、実際には「ターゲットがいない!」となる傾向にあります。

何の根拠もなく、お客さんが集まりそうな感じがするからと開業先を選んでも見込み違いになって集客できないのですね。

ターゲットに合った開業先を決めるためには、事前の「商圏分析」をしっかりと行いましょう

商圏分析とは、国勢調査などの結果を調べたり、現地に足を運んだりして、開業を検討している商圏に住んでいる人や訪れる人の年齢/性別/年収などの傾向を分析することです。

商圏分析を行い、ターゲットとなるお客さんがいる地域へパーソナルジムの開業を行えば、集客しやすくなりますよ。

また、パーソナルジムは普通のフィットネスジムやスポーツクラブとは違い、マンツーマンできめ細やかな指導を行うため、客単価を上げられます

そのため高所得層が多い商圏を狙うことも重要ですね。

十分な商圏分析を行ってターゲットとなるお客さんの多い地域に開業すれば、集客効果が上がりパーソナルジムの開業で失敗しにくくなりますよ。

【対処法】選ばれる理由を見直す

開業してみて「ターゲットがいない!」と思っていても、お客さんからするとそのパーソナルジムを選ぶ理由がないというケースもありえます

開業したパーソナルジムがお客さんから選ばれる理由を見直しましょう。

そのためには「USP」という考え方が役に立ちますよ。

USPとは(Unique Selling Proposition)の頭文字で「顧客から見た売り手独自の売りや強み」という意味です。

有名な例をあげると、パーソナルジムのライザップが謳っている「結果にコミットする」がUSPにあたりますね。

確実に結果になることが約束されていることが伝わり、安心感や期待感につながってお客さんから選ばれているのです。

お客さんが感じることのできる魅力や他店舗では真似のできない強み、お客さんの叶えたい希望は何かを分析してUSPを見つけましょう

USPを作ってお客さんから選ばれるパーソナルジムづくりをすれば、ターゲットとなるお客さんを獲得できるようになりますよ。

原因③立地条件が悪い

お客さんが集まらない原因として立地条件が悪いことも挙げられます。

立地条件の悪さは通いづらさにつながるため、ターゲットが集まってきません。

駅から遠い/駐車場や駐輪場が遠い/車やバイクを停められない、といった立地条件ではターゲットは敬遠してしまいますよね。

また、人が集まりターゲットが多くいそうな場所でも落とし穴はあります。

たとえば、特急や急行の停まるような大きな駅の近くにあっても、入り組んだ狭い路地裏にジムがあって行きづらいとお客さんにマイナスに感じられてしまいますよね。

他にも競合となるパーソナルジムが多ければ集客に苦労する可能性が高いでしょう。

パーソナルジムの開業において、立地条件は集客を左右する重要な要素なのですね。

ただし、どうしても好ましい立地が見つからない場合でも決してあきらめてはいけません。

駅から遠ければ、駐車場や駐輪場が近くにあるような物件を選んだり、逆に駐車場や駐輪場が近くになければ、駅やバス停の近くの物件を選ぶなどしてカバーしましょう。

また、オンラインレッスンを活用するなど対策はいろいろとありますよ。

では、「立地条件の悪さ」に対してどのような対処法をとったらいいのかを詳しく見ていきましょう。

【対処法】通いやすさを重視して物件を選ぶ

立地条件で重要なポイントになるのがお客さんにとっての「通いやすさ」です。

ひとえに通いやすさといってもさまざまな要素があります

ターゲットとなるお客さんが電車を利用する機会が多いならば「駅から近い」ことが挙げられるでしょう。

自転車やバイク、マイカーを利用するお客さんが多ければ、駐輪場や駐車場が備わっていることも通いやすさの判断基準となりますね。

買い物ついでに立ち寄れそうな繁華街に位置し、治安面でも安全な場所に面していることも立地の面ではプラスに働きます。

お客さん目線での通いやすさを考慮しながら、物件を選ぶようにしましょう

【対処法】オンラインレッスンを活用する

どうしても望ましい立地条件が得られないならば、オンラインレッスンを活用するのも手ですよ。

オンラインレッスンなら立地条件に左右されることなくお客さんを獲得できます

お客さんにとってもジムに通う手間が省けるので大きなメリットとなりますね。

ただし、オンラインレッスンは単調で飽きやすい点に気をつけなければいけません。

お客さんが飽きないように、レッスン内容を工夫することが大切ですよ。

また、お客さんが集合住宅に住んでいる場合は、エクササイズの足音やジャンプの音といった騒音には気を配るようにしましょう。

オンラインレッスンのやり方については、こちらの記事にも詳しく書かれていますので、ぜひご参考にしてみてくださいね。

原因④閑散期の赤字をカバーできない

パーソナルジムの開業で失敗する原因の4つ目は、閑散期の赤字をカバーできないことがあげられます。

パーソナルジムは、春から夏にかけての時期が繁忙期です。

薄着になるために体型を隠すことができなくなるので、シェイプアップをしたいという需要が増えるからですね。

また、新年度が始まる4月も「新しいことを始めたい」といった需要が多い時期です。

一方、秋から冬にかけては肌を露出する機会が減り、体形に対する熱意も冷めがちになるので閑散期となります。

赤字に陥りやすい閑散期に向けた対策を考えないと、赤字をカバーできずに経営難に陥る可能性が高くなるのですよ。

はじめからあれこれとお金をかけてしまうよりも、閑散期の赤字をカバーできるだけの規模で「小さく始める」ことが起業の基本です。

閑散期に向けた対策を開業前にしっかりと考えておきましょう。

【対処法】人件費を見直す

どの業界でも経費の中で大きな割合を占めるのが人件費です。

繁忙期を基準にしてスタッフを雇った場合、閑散期における人件費の割合が一層高くなり、大きな負担となってしまいます。

閑散期も見据えたうえで人件費の見直しを行いましょう。

たとえば、繁忙期にはアルバイトスタッフを雇って人数を増やし、閑散期は最低限のスタッフでやりくりするといったように、流動的な雇用で対応するなどですね。

ただし、人手不足に陥ったりスタッフの負荷が大きくなってしまうとお客さんに満足のいくサービスを提供できなくなる可能性もでてきます。

人件費の見直しを行う場合には、業務の効率化や設備への投資なども含めて考えるようにしましょう。

【対処法】SNS集客を検討する

閑散期にもお客さまの獲得ができるようにSNS集客も取り入れましょう。

ホームページの開設やWeb広告、チラシの配布などは意外と費用がかさみます。

しかし、SNS集客は無料で始められるのでコストを抑えて宣伝できるのですね。

パーソナルジムの場所やトレーニング内容といった基本的な内容はもちろん、パーソナルトレーナーの人柄が伝わるような情報発信も効果的です。

ご自身のパーソナルジムがターゲットに対してどのような価値を提供できるのかを明確にして発信すると、ターゲットに刺さる情報となりますよ。

SNSにもInstagram/Twitter/LINE/Facebookなどさまざまな種類があるので、SNSの特徴やユーザー層に合わせて情報を発信するようにしましょう。

なるべく広告費はかけすぎないよう、費用対効果を分析しながら広告手段を取捨選択し、必要があれば改善していくのがコツですよ。

こちらの記事でSNS集客で成功するためのコツについて、詳しく解説していますのでぜひご覧ください。

2023年7月よりTwitterはX(エックス)へ名称を変更しています

パーソナルジム開業で集客を成功させる4つのポイント

パーソナルジムの集客を成功させるためには、数あるパーソナルジムの中から自分のパーソナルジムを選んでもらう必要があります。

「いかにしてお客さんから選ばれるか」が重要なのですね。

ここでは、パーソナルジムの集客を成功させる4つのポイントを解説していきます。

ポイント①セルフブランディングで価値を上げる

セルフブランディングとは自分の価値を向上させるために、自分をブランド化することです。

セルフブランディングが確立されると、お客さんの方から「あの人がいるから行ってみたい」あるいは「あの人にお任せしたい」という気持ちを抱いてもらえます。

パーソナルトレーナー自身の価値が高まることで、お客さんが集まってくるようになるのですね。

セルフブランディングは「自己分析/強みの設定/情報発信/結果分析」の4つのステップからなります。

自分の強みを客観的に見つめ、一貫性のある情報を発信することで競合からの差別化を図りましょう。
  
他のパーソナルジムでは得られない価値を提供できれば、お客さんから選ばれるパーソナルジムになりますよ。

セルフブランディングの正しいやり方と成功のポイントが知りたい方は、こちらの記事で解説していますのでご覧ください。

ポイント②分かりやすい料金形態にする

パーソナルジムは一般的なジムに比べて割高な分、分かりやすい料金形態にすることが大切です。

利用する側にとって、分かりにくい料金プランでは思わず足も遠のいてしまうからです。

たとえば「個人に合わせたトレーニング内容を行うので料金はお問い合わせください」「月額5,000円から始められます」だけしか書かれていないと、実際にいくらかかるのかが分からず、申込にも二の足を踏んでしまいますよね。

「月に〇回のトレーニングでいくら」という料金設定を設けたり、入会金やオプション費用などをしっかりと明記してお客さんに安心感と信頼感を抱いてもらうことが重要なのです。

また昨今は、現金以外にもクレジットカードやスマホでのQRコード/バーコード決済、電子マネーなど支払い方法が多様化してきたので、支払い方法の豊富さはメリットのひとつとなります。

キャッシュレス決済を導入してさまざまな支払い方法に対応できるようにしておくことをおすすめしますよ。

ポイント③コンセプトで差別化を図る

お客さんから選ばれるパーソナルジムになるためには「差別化」が必要です。

そのためにはコンセプトを作りこみましょう。

「うちのパーソナルジムはこうだ!」といった、具体的な売りや核となるものですね。

たとえば「下半身痩せに特化」「ダイエットにフォーカス」あるいは「男性/女性専用」などです。

お客さんに対して、共感や価値の提供をもたらす部分は何かを考えましょう

コンセプトは、差別化にあたって「軸」となる部分ですので、しっかりと作りこんでくださいね。

コンセプトを明確に打ち出せば、お客さんの求めるニーズとのズレも生じにくくなりますので満足度の向上にもつながっていきますよ。

ポイント④SEOに強いホームページを作る

せっかくホームページを作っても、検索結果の上位に出てこなければ、多くの人から見てもらうことはできません。

より多くの人に見てもらうためにもSEO対策をしっかりと行いましょう

パーソナルジムを検索している人は、地域名や店舗名のほか「ダイエット/トレーニング/エクササイズ/筋トレ/ボディメイク/個人」などのワードで検索しています。

これらのキーワードをディスクリプションやホームページのコンテンツ内にうまくちりばめると効果的ですよ。

他にもユーザーのニーズを満たす良質なコンテンツづくりも上位表示には欠かせません。

「就活に間に合うダイエット」や「もやしボディ返上」など、分かりやすいキャッチコピーを使って、ターゲットに役立つ内容やターゲットの悩みを解決するような内容を発信していきましょう。

SEOに強いホームページを作れば、上位表示されて集客しやすくなりますよ。

こちらの記事でSEOに強いホームページ作りのコツやSEOの対策方法についてまとめていますので、ぜひご参考になってみてくださいね。

起業の前にチェック!パーソナルジム開業でよくある質問6選

ここでは、パーソナルジムの開業でよくある質問をご紹介します。

どの質問もパーソナルジムの開業を検討している方の参考になる内容ばかりですよ。

それでは、これらの質問の回答について詳しく見てみましょう。

  1. パーソナルジムの開業資金の目安は?
  2. パーソナルジム開業に必要な資格は?
  3. パーソナルジムの開業に必要な物件の広さは?
  4. 儲かる?パーソナルジムの経営の平均年収はどれくらい?
  5. 田舎のジム経営は失敗しやすいって本当?
  6. フランチャイズ?個人経営?パーソナルジム起業でのおすすめは?

パーソナルジムの開業資金の目安は?

パーソナルジムの開業資金の目安は495~900万円台です。

具体的な内訳は次の通りです。

  • 物件取得費: 家賃30万円/月×6ヶ月分=180万円
  • 内装費: 300~600万円
  • 器具等の購入費: 15~150万円

ただし、壁や床、水回りや空調に手を加える必要のない物件でしたら、内装費は20~50万円の範囲で済むケースもありますよ。

器具等の購入費も高額なマシンを購入しなければ、ある程度安く抑えることもできます。

開業するパーソナルジムの規模や立地によって変わってくる部分もありますが、こちらの目安をもとにあらかじめ予算を組んでみましょう。

パーソナルジム開業に必要な資格は?

基本的にはパーソナルジムの開業に必要な資格はありません。

ただし専門知識を習得して、トレーナーとしての力量を証明するための資格としては次の3つがおすすめですよ。

  • NSCA-CPT(全米ストレングス&コンディショニング協会)
  • NESTA-PFT(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)
  • JATI-ATI(日本トレーニング指導者協会)

NSCA-CPTやNESTA-PFTは国際的に知名度や信頼度が高く、世界中に取得者が多い資格です。

JATI-ATIは日本の認定資格の中でも最も有名な資格で、国内外において取得者人口が比較的多い資格となっていますよ。

パーソナルジムの開業に必要な物件の広さは?

目安として、10坪(20帖=32.4平方メートル)の広さは最低限必要です。

「小さく始めること」が起業の基本ではありますが、賃料の安さにこだわりすぎて、あまりにも狭い物件を選んでしまうと必要な備品が置けなくなってしまいます。

開業するパーソナルジムのコンセプトにもよりますが、器具を設置するためのスペースのほか、更衣室や受付などのスペースも考えて物件を選んでくださいね。

儲かる?パーソナルジムの経営の平均年収はどれくらい?

パーソナルジムの規模や料金設定によっても異なりますが、パーソナルジムの経営では年収1,000万を超えることも珍しくありません。

パーソナルジムのトレーニング料金の平均相場は2ヶ月16回のコースで23万円ほどです。(※2)

毎月コンスタントに10人の入会者がいると仮定すると、年間の売上は23万円×10人×12ヶ月で2,760万円ですね。

家賃や水道光熱費、広告費などのランニングコストが100万ほどと考えると、1年で1,200万円です。

2,760万円の売上から年間のランニングコスト1,200万円を差し引くと単純計算で1,560万円が収入となるわけです。

国税庁の「令和3年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者1人当たりの平均年収は443万円なので、パーソナルジムの経営がうまくいけば平均年収を大幅に超える額を稼げる可能性がありますね。

田舎のジム経営は失敗しやすいって本当?

必ずしも田舎でのパーソナルジムの経営が失敗するとは限りません。

「田舎」といっても、大学を誘致して学生がたくさんいるところもあれば、近隣に工業団地があって工場で働く人が集まるところもあります。

また、車やバイクでちょっと移動するだけで、住宅街や商業地域にたどり着けるところもあるでしょう。

ターゲットが訪れやすい環境で集客のためのコツを抑えて、USPをしっかりと作り込めば田舎でも経営は可能です。

集客のコツやUSPについては、先項の「なぜ儲からない?パーソナルジムの開業で失敗する原因」をご覧くださいね。

フランチャイズ?個人経営?パーソナルジム起業でのおすすめは?

加盟金やロイヤリティの負担がなく、稼いだ分だけ手元に入る点では、個人経営に軍配が上がります。

確かにフランチャイズは、教育面や資金面でのサポートが充実している点がメリットです。

しかし、個人経営はそのようなサポートがないものの、本部の意向に左右されない自由な経営ができますね。

自分次第で高い年収を得られるのが個人経営のパーソナルジムの大きなメリットなのですよ。

フランチャイズと個人経営のメリットやデメリットについても、先項の「パーソナルジム開業の流れとは?開業・起業の方法は2つ」で紹介していますので、参考にしてくださいね。

まとめ

ここまでパーソナルジムの開業で失敗する原因とその対処法についてご紹介しました。

立地条件や効果的な広告を出せていないことでうまくターゲットを集客できていなかったり、閑散期の赤字をカバーできないことがパーソナルジムの開業に失敗する原因であることが分かりましたね。

パーソナルジムの開業で失敗しないための対処法や成功のコツをまとめると、以下の通りとなります。

  • お客さんに来店することのベネフィットを伝え、分かりやすいゴールを設定する
  • ランディングページを作成してお客さんがアクションを起こしやすくする
  • 徹底した商圏分析を行い、USPを用いて自分のジムが選ばれる理由を見直す
  • 通いやすい立地を選んだり、オンラインレッスンを取り入れるなどしてお客さんを集めやすくする
  • 人件費の見直しやSNS集客によって広告費を浮かせることによって経費削減を行う

パーソナルジム業界は現在、競争が激しい状況です。

安易に低価格路線に走ろうとすると、価格競争に巻き込まれてしまいます。

綿密なターゲットの分析や、ブランディングの手法を取り入れて価値を上げることによって「選ばれる存在」となり、価格競争から抜け出すことが重要ですよ。

ご自身のパーソナルジムがたくさんのお客さんから「選ばれる存在」となれるよう、この記事で学んだことをぜひ実践してみてくださいね。

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