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森谷俊之

LibRu代表取締役

個人・小規模事業者向けのマーケティング・ブランディングのコンサルタント/セールスコピーライター

経営者の3つの課題「お金がない、時間がない、人材がない」は、シンプルな仕組みで解決できます。集客から販売までを自動化して、ビジネスを成長させていくための仕組み構築を支援します。

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【失敗例あり】介護事業の開業(起業)で失敗する理由と成功のコツ

  • 介護事業に失敗する原因は?
  • 介護事業の成功のポイントが知りたい!
  • 介護事業を開業する際の注意点を教えて!

核家族が当たり前で高齢化も進む近年では、介護事業に頼る人は増え続けています。

ですが、「介護を受けたい人がたくさんいるから介護事業を始めれば成功するだろう」と考え開業すると失敗してしまいますよ。

なぜなら、新たに介護事業を起業する人や他の職種から介護事業に参入する企業もあり、介護事業には競合が多いからです。

ここでは種類の多い介護事業のなかで主な事業についての説明や、介護事業の開業で失敗する理由、失敗した人の経験談も紹介します。

介護事業開業を成功させるために、ぜひ参考にしてくださいね。

目次

【失敗談】介護事業で開業した人に聞いた失敗の経緯と理由を公開!

ここからは、介護事業を開業したのに失敗した人がどんな経緯で失敗したのか、失敗の理由を紹介します。

どの職場でも、働くメンバーの足並みが揃っていなければ良い仕事はできません。

収支のバランスが取れていることも事業運営には大切ですよね。

事例を詳しくみていきましょう。

事例①社長の人柄が災いし、人材不足で廃業した40代女性

最初に紹介するのは、訪問介護を開業した女性の失敗談です。

この女性は、知り合いになった社長の会社で介護事業を始めたのに、人材不足から失敗して廃業しています。

どうすれば人材を確保できたのか、女性の経験からみていきましょう。

訪問介護の開業に失敗した40代女性の事例:開業・起業に失敗した経緯

とある企業の社長と知り合い、その会社で、訪問介護を主軸とした介護事業を立ち上げました。

しかし、腰掛けとか「福祉の仕事はこんなに大変とは思ってなかった」という人間が入職してきては辞めるを繰り返し、人材不足で最終的に解散となりました。

※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。

訪問介護の開業に失敗した40代女性の事例:開業・起業に失敗した理由は?

経営者とスタッフの関係・スタッフ同士の関係が上手くいかなかったこと、人材不足、開業した地域柄が失敗の原因だと思います。

まず人間関係では、立ち上げメンバーとそれ以外のメンバー間での、介護事業に対しての価値観の違いやズレにより、シフトがうまくまわりませんでした。

社長のスポ根的なもの、怒鳴るとか時間に関係なく呼びつけるみないな行動も職員の意欲を低下させていました。

そのようなことから、社長とスタッフの間には溝があったのも理由のひとつだと思います。

次に人材不足。人材の確保が上手くいかず、24時間365日でやっていたけれど夜間や土日にシフトに入ってくれる人間がわずかしかいませんでした。

最後に、地域や時代と上手くマッチングできなかったことも失敗の理由だと思います。

介護とは関係ない企業での介護事業参入だったり、20代そこそこのメンバーが主体での立ち上げだったことから周りからは「若い人が何をしているのかわからない」「怖い」といった思われ地域と馴染めませんでした

※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。

訪問介護の開業に失敗した40代女性事例:次の開業・起業に活かしたいポイントは?

今の時代であれば、若者が介護事業に参入することには支障はないと思います。

重視するべき点は地域性とどのような需要が多くあるのか、同業者の運営方針などだと思います。

他と同じことをしていてもなかなか評価されません。

ここだけは、この分野だけはというアピールポイントをもつためにはそのような調査は必須です。

また人材確保ができるか、周辺地域では介護事業の求人がどのくらいでているのかもリサーチすると良いと思います。

介護事業は狭い世界で転職を繰り返す人も多いので、求人情報を入手できる人脈やリサーチはポイントだと思います。

※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。

事例②事業規模を大きく見積もりすぎて経営困難に陥った50代男性

次に紹介するのは、デイサービスを開業した男性の失敗談です。

男性は共同出資した友人に営業や経営を任せ、自分は介護の実務を担当していました。

結果的に経営が困難になり介護事業は失敗しています。

具体的に体験談をみていきましょう。

デイサービスの開業に失敗した50代男性の事例:開業・起業に失敗した経緯

介護経験がある為、友人と一緒にデイサービスを起業しました。

事業形態は、共同出資のフランチャイズです。

必要な手続き、物品や知識など、いろいろと研修を受けて準備しました。

場所は古民家を借りて、その企業から受けた内容に沿って改築して、車も買って送迎も出来るようにしました。

利用者様達を集める為にケアマネさん達とコンタクトをとり、ビラも作って近所の方々に宣伝をしたりしました。

準備万端だと思っていましたが、よくよく考えれば利用者様が集まっていない段階から、車を3台も購入したり、高価な複合機を購入したりと先走ってしまった感があります。

結局は赤字続きの状態が続いている割に利用者様の数が全く増えずに、時が流れてしまい、経営が困難に陥ってしまいました。

※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。

デイサービスの開業に失敗した50代男性の事例:開業・起業に失敗した理由は?

経営や営業に関しては、全て友人に任せてしまったことが原因だと思います。

友人は大企業の営業を長年経験してきており、集客に自信があると言い切っていたため安心していましたが、実際は違ったようです。

友人は経営全般、私は介護の現場やスタッフについてしっかりと担当していれば、経営は上手く回っていくだろうと安易に考えてしまったのが失敗の理由だと思います。

※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。

デイサービスの開業に失敗した50代男性の事例:次の開業・起業に活かしたいポイントは?

共同出資する場合は、2人とも経営者の意識を持って、自分も積極的に経営に携わっていくべきだと思います。

信頼できるパートナーと共同経営していくのは良いと思います。

だた、営業の経験があるから、大手企業の役職についていたからなどの理由で、全てを相手任せにしてはいけないのだなと思いました。

次に介護事業で開業するなら、自分も経営者なんだと自覚してやっていきたいと考えます。

※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。

介護事業にはどんな事業がある?主な4つの事業を解説!

介護事業といえば高齢者ケアのイメージが強いですが、介護事業にはさまざまな種類があります。

要介護・要支援者のための手すりの設置などの小規模な住宅改修も介護事業です。

要介護者・要支援者の自宅や自宅以外の場所で受けられるサービスは、いろいろな事業形態に分かれています。

ここでは、主な4つの介護事業について紹介していきます。

事業①通所介護(デイサービス)

通所介護はデイサービスと呼ばれ、日帰りで行われる介護サービスです。

要介護認定を受けている方にデイサービスセンターなどに通ってもらい、食事の提供や介助/入浴などの介護を行います。

レクリエーションなどの遊びや生活機能訓練もできる事業です。

デイサービスは外出するのが困難になった人でも家に閉じこもらずに、他の高齢者や介護職員と交流が持てる良い機会になります。

事業②認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

認知症対応型共同生活介護はグループホームでの介護事業です。

認知症の症状がある要介護者・要支援2の方がサービスの対象ですよ。

グループホームは、認知症で自分の身の回りのことをするのが難しい人たちが共同生活をする場所になります。

食事/入浴/排泄の介護や支援、日常生活をおくるためのお世話をする事業です。生活機能訓練も可能です。

少人数で家庭的な雰囲気で生活することができるので、入居者にはストレスがかかりにくい環境を提供できます。

事業③訪問介護(ホームヘルプ)

訪問介護事業では、ホームヘルパーが自宅を訪問し必要な介護・支援をします。

利用者が自宅で暮らしていくための手助けの役割もありますよ。

食事/入浴/排泄など、要介護者の状態に合わせた介護や、掃除/洗濯/買い物/調理などの生活支援を行う事業です。

通院のときに病院への送り迎えや付き添いをするケースもあります

事業④居宅型介護支援(ケアマネージャー)

居住型介護支援とは、要介護認定を受けた利用者ができる限り自宅で自立した生活をしていくために、適切なサービスが受けられるように支援する事業です。

利用者の身体的、心理的な状況や生活環境に応じた介護や支援が受けられるように、ケアマネージャーがケアプランを作ります。

作成されたプランに沿ってサービスが受けられるように、受け入れ先の事業者や関連する機関に連絡したり調整作業を行います。

のサービスや事業者にお願いするかは、公正中立に行うことがルールです。

なぜ介護事業の独立・開業は失敗しやすいのか?大きな4つの原因とは

介護事業の開業には、人手の確保や資金の準備が必要です。

経営や要介護者のケアを勉強することも大切になります。

また、他の介護事業者の存在にも気を付けておく必要がありますよね。

ですが介護事業の独立・開業に失敗するケースでは、このような準備やリサーチができていないケースが多いです。

ここでは4つの失敗の原因を説明していきます。

原因①資金不足

介護事業の開業には、法人としての手続きや規定人員の確保などにもお金がかかります。

なので、資金の準備ができていないことが失敗の原因になります。

介護事業の開業申請は、法人であること/人員基準を満たしていることが必須条件になるので、開業前から職員の雇用が必要です。

申請が受理され開業できても、収入がない段階から職員の給与の支払いが発生するので、開業前の事業計画書で想定ができていないと資金が足りなくなりますよ。

また、介護保険サービス利用料が支払われるまでには3カ月ほどかかります。

たとえ報酬が入っても最初から多くの利用者は見込めないので、軌道に乗るまでは収支がマイナスになることを考えておくことも大事です。

冒頭で紹介したデイサービスの開業に失敗した男性も資金面が失敗の原因でしたね。

介護事業開業に失敗しないように、当面の運転資金は必ず準備しておきましょう。

原因②人材不足

介護職は収入が低く重労働というイメージを持つ人が多いため、要介護者は増えているのに反して、慢性的な人員不足です。

失敗体験で紹介した女性が人員が足りずに解散してしまったように、人材不足は介護事業開業失敗の大きな原因になります。

求人の掲載にもコストがかかり、費用をかけただけの結果が得られれば良いですが、良い人材が確保できないケースもありますよ。

人材不足解消はどの介護事業者も抱えている課題です。

原因③ノウハウ不足

介護事業は普通の事業経営とは違い、介護事業ならではの法令やルールが存在します。

介護の現場でも要介護者のケアにはさまざまなルールがあり、しっかりルールを守ることが大事です。

ですが、介護/経営共に知識がないままに介護事業を開業してしまうと上手くいきません。

ノウハウが足りないことは介護事業の開業に失敗してしまう大きな原因のひとつです。

早く開業したいと焦らずに、まずはルールを理解してしっかり介護や経営ができるように、ノウハウを身につけることが大切ですよ。

原因④競争の激化

参入しやすいといわれる介護事業は、競合が多く事業者同士の競争の激化が開業失敗の大きな原因になります。

介護事業では在庫を抱えるリスクもなく、報酬の9割が介護保険から支払われるので、介護を実施すれば他の事業を開業するよりも比較的安定した収入が得られます。

また、質の高いサービス提供ができていれば気に入ってもらえて何度も利用してもらうことも可能です。

他の事業をしている企業の参入や介護の資格を持っている人の独立開業のハードルが低く、競争相手が増えてしまうのが競争の激化につながっています。

差別化から経営戦略までを網羅!介護事業を成功させるための7つのポイント

介護事業では経営者の視点を忘れずに、利用者や働いている職員に対しても差別化を行うことが大切です。

利用者や職員に、ここでサービスを受けたら心も体も楽になる/ここの事業所ならスキルアップできる、などベネフィットを伝えることも大事ですよ。

自分の事業所が選ばれるためには「リハビリなら〇〇事業所」といったブランディングは欠かせません。

職員に対しても、他の事業所に優る部分をアピールしていく必要があります。

自分の事業の立ち位置や周りの状況などから、戦略的な事業展開をしていきましょう。

ここからは、介護事業を成功させるための7つのポイントを説明していきます。

ブランディング手法はこちらの記事で解説していますので参考にしてください。

ポイント①ICTを導入してスタッフの業務を効率化させる

ICT導入は介護事業成功のポイントのひとつです。

ICTを取り入れて介護事業スタッフの業務を効率化させていきましょう。

ICTとは、「Infomation and Communication Technology」の略語で、日本語で情報通信技術のことです。

ITを導入してうまく活用していくことをICTといいます。

介護事業でICTを導入すると、利用者情報を管理・共有でき、結果的に利用者や職員にも良い効果を与えられますよ。

特に勤務場所がその都度変わる訪問介護のケースでは、業務報告作業などが簡単に済ませられるので、負担が軽減できるのがメリットです。

事業所や施設のケースでも、利用者の体の状態/ケアの内容/接して気づいたところなど、書類に書く場合は手間がかかりますよね。

紙ベースで保管されていると、データを見たくても探す時間がかかります。

ICTを 導入しタブレット端末などでデータが共有されていれば、入力や検索が簡単なので手間を省けますよ。

前回のサービス内容や利用者の様子など、即座に調べることができ適切な対応もできますね。

利用者側にも、いつもケアしてくれる職員がいないときでも一貫したサービスを受けられるという良さがあります。

激務でやめていく人が多い介護業界でICTを導入すると、職員ひとりひとりの負担が少なくなり、人員の定着が期待できます。

ポイント②スタッフの資格取得サポートをする

介護事業のスタッフは資格のある人ばかりではありません。

働きながら資格取得を目指す人も多いです。

すぐに取れる資格もありますが、実務経験が必要な資格もあり、スキルアップを考えている人もいます。

なので、スタッフの勤務年数に応じた資格取得のサポートをおこないましょう。

たとえば既に資格を持っている職員に勉強会を開いてもらったり、外部講師を招いた講習会をしたり、資格取得にかかる費用のサポートをしたりなどが考えられますね。

資格取得のサポートを手厚くすることで、人員も集まりやすくなります。

スタッフのモチベーションも保て、サービス向上の期待もできます。

ポイント③利用者に対して保険外サービスを提供する

介護保険では事業形態ごとにサービスに限りがあります。

なので介護事業の利用者に対して、保険外のサービスを提供して収益を増やしていきましょう。

特に宅食作り置きサービスなどは、自宅で暮らし続けたいけど食事作りが困難な人や、高齢者の食事メニューに悩む家族から重宝されます。

庭の手入れ訪問理美容外出支援サービスなどを希望する人もいますよ。

介護保険適用外で利用者に寄り添ったサービスを提供すると「〇〇事業者ならなんでも頼める」と評判を上げることもできますね。

ですが保険外のサービスをするためには、そのための書類や専用の職員も必要になります。

介護事業に専従規定の職員を使うことはできないので、人員の確保も考えておきましょう。

ポイント④営業活動はしっかりおこなう

介護事業を成功させるためには営業活動は大事です。

「利用したい人が多いから集客しなくても大丈夫」と考えていては、誰も来てくれない可能性もありますよ。

介護や支援を受ける人は、居宅介護支援事業所のケアマネージャーが決めたケアプラン通りのサービスを受けます

どの介護事業所を利用するかはケアマネージャーの調整次第です。

なので居宅介護事業所にあいさつ回りに行くなどの営業活動をしましょう。

名前や事業内容を認知してもらい、信頼を得ることが大事ですよ。

さらに、ホームページを開設して介護事業所の理念や提供しているサービスの様子、サービス内容などを利用者や利用者の家族に向けて積極的に発信していきましょう。

ポイント⑤地域のニーズを把握する

地域のニーズを把握することは介護事業成功の大事なポイントです。

介護事業は地域に住む人から支持されることが重要で、他の事業者が先に開業し地域住民からの信頼が得られている場合は、同じ事業を展開するのが難しい現状にあります。

まずは地域住民の傾向やほかの事業者を分析し、しっかりとニーズを把握しましょう。

ニーズに合ったサービス提供ができたら自身の介護事業所を利用してもらえますよ。

病状の進んだ人の看取りや終末期ケアなどを取り入れれば、要介護者本人やご家族の手助けにもなりますね。

利用者が求めているサービスを理解し、利用者に寄り添うことが大切です。

ニーズや競合の分析にはSTP分析が有効です。STP分析については、こちらの記事で詳しく解説します。

ポイント⑥小さな事業から始めてみる

介護事業を成功させたいなら、小さな事業から始めることもポイントです。

なぜなら、大きく始めると準備期間が長くなり多額の資金も必要で、失敗した時のダメージも大きいからです。

たとえば介護タクシーなど、小さな事業から始めることをおすすめします。

小さく始めると、もし失敗してしまっても大きな負債を抱えずに済みますよ。

介護タクシーが軌道に乗ってから、利用してくれるお客さまに他のサービスを提供していけるよう、事業を広げていくこともできます。

同じく、訪問介護事業でも自宅に事務所を置き最少人数で始めれば、リスクを最小限に抑えられますし事業拡大の可能性もありますよ。

地道に小さな事業から始めて、徐々に大きくしていくことで成功の確率は高くなります。

ポイント⑦補助金や助成金を申請する

介護事業にはさまざまな補助金や助成金があるので、申請をして運営に活かすことが介護事業成功のポイントです。

助成金の一例としては、介護福祉機器の購入/人材採用/育児休業/離職率低下/職員のキャリアアップ、などに活用できるものがあります。

補助金・助成金の知識がないケースでは、介護専門のコンサルタントに依頼して経営や助成金についてのアドバイスをもらう方法もありますよ。

補助金・助成金ともに国や自治体の条件を満たせば申請でき、返済の必要はありません。

申請可能な補助金・助成金があるのなら、申請して経営に役立てることをおすすめします。

介護事業の立ち上げや運営に関する2つの注意点

介護事業の立ち上げには個人で開業することができないことや、雇用する人員のなかに必要な資格を持つ人を含む必要があります。

また介護事業開業後には、行政から適正に運営されているかなど、調査が入ることも理解しておきましょう。

ここでは、介護事業立ち上げや運営に関する2つの注意点を紹介します。

注意点①一人で介護事業の立ち上げはできない

法人格を有することが介護事業開業のために国や自治体が定めた基準です。

個人やフリーランスでは申請できません。

資格に対する基準や人員の決まりもあり、介護事業を行うには「サービス提供責任者」の資格保持者がいることが条件です。

介護事業の開業に必要な人員は事業形態により違います。

一人で介護事業を立ち上げることは不可能です。

ご自身が目指している介護事業にはどれだけの人員がいるのか、事前にしっかり調べ一緒に開業する人を見つけることが大切です。

注意点②実地指導に備えておく

介護事業には実施指導という行政からの調査があります。

介護保険サービスが適正に運営されているのかを、行政の担当者が介護施設や事業所を直接訪れて調べるものです。

実施時期には決まりはなく、実施指導をする1カ月前までに通知が来ます。

不正を暴くためではなく、利用者に対する質の良いサービス提供や介護事業の運営の支援が目的です。

指導担当官があらかじめ用意した資料や当日提供される資料、当日の聞き取り調査の結果で指導を行います。

なので資料が整っていないとスムーズな調査ができない上に、ルーズなイメージを与えてしまいますよ。

いつ実施指導の通知が来てもいいように、定期的に書類を整理しておくように注意しましょう。

介護事業は儲かる?収益構造を理解しよう

介護事業の収益構造は、他の事業と違っているため気を付けなければいけません。

介護保険制度では介護サービスごとに報酬が決められていて、1割は利用者の負担になり9割が介護保険で賄われます。

なので、利用者がいればある程度利益を確保できると考えてしまいがちですが、そうではありません

公的介護報酬は3年ごとに制度が見直されます。

高齢化の進み具合や国の財政などに見合う内容にしていくためです。

もしも、主に行っているサービスの値段が下がってしまったら、大幅に収益が減る可能性もあります。

一方では報酬が上がり増収になる事業所もありますが、3年後にはまた見直されてしまいます。

制度の見直しによる打撃をうける事の無いように、介護事業の収益構造をしっかりと理解しておきましょう。

まとめ

この記事では、介護事業の開業で成功するコツを紹介しました。

最後に簡単にまとめます。

  • 介護事業の主なものは、施設や事業所で行われるデイサービス/グループホーム、在宅で行うホームヘルプがあり、ケアプランを作るケアマネージャーは必要である
  • 介護事業失敗の原因には、必要資金の見積もりの甘さ/人員確保の難しさがある
  • 経営や介護のノウハウ不足/競合する介護事業者が多いことも介護事業失敗の原因
  • 介護事業成功のためにはスタッフの負担軽減やサポートが大事なので、ICT導入でテータ入力や情報共有/資格取得の手助けをする
  • 介護事業成功のためには保険には含まれないが利用者に寄り添ったサービスの提供も必要
  • 営業活動やホームページで周知することも大事で、求められるサービスの提供も成功のポイント
  • 申請できる補助金・助成金を使うこと/小さな事業から始めることも介護事業成功のポイント
  • 介護事業立ち上げや運営には、法人に限る/不定期な実施指導の準備を怠らないという注意点があるが、収益構造が他の事業と違う点にも理解が必要

事業を成功させるためにも、しっかりと勉強をしたうえで介護事業の開業をしましょう。

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