【実例あり】便利屋は儲からない?!便利屋の開業(起業)で失敗する原因と成功のポイント
- 便利屋の開業は何からはじめればいいの?
- 便利屋で独立して成功したい!
- 便利屋の集客方法が知りたい!
便利屋は開業資金や運営コストが低く、利用者の困りごとを解決するというやりがいのあるビジネスに魅力を感じ、便利屋として独立したいと思っている人も多いでしょう。
ですが、せっかく便利屋を開業しても準備不足で失敗してしまう人も大勢いるのが現実です。
そこで本記事では、便利屋の開業が失敗する原因や開業を成功させるポイント、集客方法や必要な資格など便利屋の開業準備をする際に重要なことを解説します。
実際に便利屋の開業で失敗した人の経験談や開業する際によくある疑問も紹介しています。
この記事を参考に、しっかりと開業準備をして便利屋の開業を成功させましょう。
【実例】便利屋の開業(起業)で失敗した人の経験談
はじめに、便利屋を開業して失敗した人の経験談を紹介します。
便利屋を開業しても、事業計画や集客などが不十分でうまく利益を上げられず、失敗してしまう人も多くいますよ。
実際の失敗談を参考にして、自身の開業に役立てましょう。
失敗談①資金が足りず便利屋を廃業した30代男性
準備不足が原因で便利屋の開業に失敗した30代男性の経験談です。
どのような経緯をたどって失敗したのか見ていきましょう。
便利屋の開業で準備すべきことについても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
便利屋を開業した30代男性の経験談:開業・起業に失敗した経緯
元手をかけず一人でのびのびと仕事がしたいと思い、便利屋さんを開業しました。
テナントを借りて経営していましたが、売上に対してテナント料が高く、予定よりも出費が多かったです。
また、開業してすぐに新型コロナウイルスが広まってしまいました。
1年目の経営はカツカツではあるものの何とかなっていましたが、2年目に関しては依頼がまったくなく、大赤字になったため泣く泣く廃業を選びました。
テナントを借りずに もう少し 小さく営業していればと反省しています。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
便利屋を開業した30代男性の経験談:なぜ開業・起業に失敗したのか?
まず一番はテナントを借りて経営していたことです。
そして、そのテナント料が予定よりも大幅に高くついてしまったことも失敗の原因だと思います。
手持ちを準備していなかったため、開業から2年という短い期間で資金不足に陥りました。
何よりもこの手持ちの資金についての考えが甘かったと痛感しています。
準備金は最低でも100万円は用意すべきだったと思います。
そして、便利屋さん自体には、テナントなどはまったくと言っていいほど必要性がないことにも早く気づくべきでした。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
便利屋を開業した30代男性の経験談:次の開業・起業に活かしたいポイントは?
準備金に関しては開業にかかる費用にプラスして100万円ぐらい余裕をもって用意しておくと安心です。
それと、できるだけ固定費はかけず、シンプルにことを運んだほうが良いとも思います。
開業前の準備では自分の事業にはテナントは必要か、宣伝や集客はどのようにおこなうのか、それにどれくらいのコストをかけるのが妥当なのか下調べをしっかりおこなうことが大事です。
また、いきなり専業でやるよりも、副業感覚で時間をかけてやったほうが伸び率が高かったかなと思います。
一人でできる仕事という強みを生かすことが大切ですね。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
失敗談②便利屋が軌道に乗ったものの廃業を決めた30代男性
次は便利屋として順調な経営をしていたものの、やる気や資金面の難しさから廃業を決断した男性のケースを紹介します。
体験談からはモチベーション維持の難しさや、準備不足が伝わってきますよ。
便利屋の開業で学び、他の事業での起業を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
便利屋(個人経営)を開業した30代男性の経験談:開業・起業に失敗した経緯
元会社員からITサービス系で起業したいと思いましたが、経理や営業の経験がほぼなかったので、経験を積むために、便利屋を開業しました。
開業後は集客のために、自前でチラシを作成して投函したり、LPを作成してGoogle広告を使うなどの施策を行いました。
仕事内容は家屋の簡単な修繕や一人世帯の引越しサポート、買い物代行やITサポートまで幅広く、個人でできる範囲内で地元住民に貢献しました。
特に引越しサポートでは、引っ越し後のインターネット設定やパソコン設定などの依頼など、リピートでご利用頂くこともありました。
順調に経営していたのですが、そもそも起業したい分野はITサービス系であり、便利屋として事業を拡大・継続していくには資金面で難しいと判断し、廃業を決めました。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
便利屋(個人経営)を開業した30代男性の経験談:なぜ開業・起業に失敗したのか?
ほぼ資金がない状態で始めた事業だったことと、便利屋が資金を借り入れしてまで続けたいことではなかったのが原因だと思います。
便利屋での依頼が多かったのは主に引越しに伴う大型家電や家具の搬出、搬入などでした。
ですが、一人で対応するには手が足りず、作業員を雇い入れるまでの資金的余裕がなかったことで、多くの依頼をお断りすることになってしまいました。
また、新型コロナウイルスの発生、流行に伴う追加設備を用意する余裕がなかったことで、事業継続を断念することになりました。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
便利屋(個人経営)を開業した30代男性の経験談:次の開業・起業に活かしたいポイントは?
人件費を計算しておくことと、事業拡大を見込むのであれば、軽貨物運送許可をとることです。
仕事内容によっては、思ったより人手が必要なことがあります。
人を雇い入れる資金があるのか、どれくらいの人員を確保すべきかなどは、起業前に計画するべきだと思いました。
後は、事故に備えて保険に加入することも大切です。
軽貨物運送許可については、持っていると、軽自動車などを使用した貨物運送で運賃をいただくことができるので、もし需要が落ち込んでも売上先を確保することができると思います。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
失敗談③集客が上手くいかず住宅メンテナンスの便利屋を廃業した30代男性
次は、便利屋の集客で失敗した男性のケースを紹介します。
便利屋を開業する際に「サービスがしっかりしていれば勝手に依頼がくる」と考えるのは間違いです。
失敗談からは、開業前に集客方法を決めておくことが大切であるとわかりますよ。
失敗談を詳しくみていきましょう。
住宅メンテナンスの便利屋を開業した30代男性:開業・起業に失敗した経緯
前職は住宅メーカーの施工管理の仕事に就いていました。
施工管理の仕事を10年ほどしていたので、大工、水道、電気、クロス等の、住宅工事全般における施工についてはある程度は頭に入っており、自身の技術としても身についていました。
住宅メーカーは縛りが多く、自由な仕事ができなかったので便利屋の開業に踏み切りました。
自身で0から工務店を立ち上げるには初期投資がかなり必要だったので、メンテナンス事業として立ち上げました。
失敗してしまった原因は、顧客がつかなかったことです。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
住宅メンテナンスの便利屋を開業した30代男性:なぜ開業・起業に失敗したのか?
施工対応に関しては問題なく、むしろ一定の評価を貰えていました。
しかし、宣伝、広告がうまくいかず、新規の顧客をなかなか獲得できませんでした。
事業は2人で始めたのですが、私が施工管理の監督、もう1人は職人上がりだったので、技術と知識はあったのですが、ネットが苦手で効果的な集客ができず、知り合いからの依頼しかありませんでした。
新規はほとんどなく、以前勤めていた住宅メーカーへ営業をかけましたが、バレてしまいそれもうまくいきませんでした。
売り上げが上がらなかったため廃業しました。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
住宅メンテナンスの便利屋を開業した30代男性:次の開業・起業に活かしたいポイントは?
世の中にある事業はサービスのクオリティは当たり前で、それよりも顧客獲得の方法を考えて起業することが大切だということを思い知らされました。
いくら技術や知識があっても、顧客がつかなければ、どんなにいい仕事をしても利益があがらないです。
顧客を獲得する方法やアテを作ってから新規事業を始めるべきだと思います。
今はリペアの技術を学んでいます。
ゆくゆくは住宅メーカーへ営業をかけて、リペア事業に今までの知識をミックスさせたビジネスで勝負しようと思います。
※上記は自社の独自アンケート調査をもとに作成したものです。
便利屋を開業する方法は2つ!フランチャイズ型or独立型
便利屋を開業する方法は、フランチャイズ型と独立型の2種類あります。
ここでは、それぞれの開業方法について解説します。それぞれの特徴を知り、自身に合った開業方法を選びましょう。
方法①マニュアルやサポートがある「フランチャイズ型」
フランチャイズとは、本部となる親企業にロイヤリティを支払い、その企業のブランド力や経営ノウハウを生かし個人事業主として起業する仕組みのことです。
フランチャイズ型で便利屋を開業すると、フランチャイズの商標や看板を使用できるのが魅力です。
お客さんからの信頼という土台ができるため、一から自分で集客する必要がありません。
親企業独自のマニュアルやサポートといった便利屋を営むためのノウハウの提供もあります。
また、研修などで同じ便利屋業界での人脈を形成しやすく情報交換が盛んにできることなどを考えると、メリットは多いですね。
ですが、フランチャイズに加盟すると加盟料や研修費といった初期費用が数10万円〜100万円前後必要です。
毎月、売上に応じてロイヤリティを請求されることもあり、使用料が掛かってしまいます。
そのため、手元にお金が残らず、起業するために支払った費用を回収できない可能性もでてきます。
フランチャイズ型は、ある程度の資金に余裕がある場合や、自由度よりも事業を展開するノウハウがほしい場合におすすめですよ。
方法②経営から作業まで完全に一人でおこなう「独立型」
独立型の場合は、自身のやり方で自由に便利屋を経営できるのが最大のメリットです。
ただし、未経験で便利屋業界に参入する場合は集客に苦労します。
フランチャイズ型のように企業の認知度という恩恵を受けられないので、はじめからすべて自分で集客する必要があるからです。
経営のサポートやマニュアルがない状態で起業しても、事業をうまく軌道にのせられず失敗してしまうケースも多いのです。
独立型で開業するなら、経営のノウハウや集客方法の勉強、人脈形成を自分でしっかりとおこなわなければなりません。
業界内の新しい情報を常に取り入れ、自分で向上していける力があれば、便利屋として成功できるでしょう。
【準備不足】便利屋の独立・開業で失敗してしまう3つの原因
便利屋を独立・開業しても準備不足が原因で失敗してしまうケースがあります。
ここでは、その原因となりうる原因を解説していきます。
事業を成功させるために、まずは失敗する原因をおさえ、注意を払ったうえで開業準備をはじめましょう。
原因①事業計画を立てていない
事業計画を立てずに便利屋を独立・開業すると、上述の失敗談のように資金が不足して失敗してしまいます。
独立・開業してどれだけの利益が得られるのか、その利益を出すには何にいくら経費がかかるのか事前に洗い出しておきましょう。
フランチャイズの場合も開業する地域や環境などによって状況やニーズはさまざまです。
たとえマニュアルがあったとしてもすべてその通りに進むわけではありません。
フランチャイズに頼りすぎて事業計画が疎かになると、毎月のロイヤリティの支払いが厳しくなったり初期費用を回収できなかったり、結果的に赤字となってしまう可能性もでてきます。
また、経営が軌道にのるまではできるだけ経費を抑えるのも大事です。
たとえば、便利屋の場合は独立・開業してすぐに店舗を構える必要はありません。便利屋の開業失敗を防ぐには、必要がないものにまでお金をかけないようにしましょう。
原因②集客したつもりになっている
便利屋を独立・開業するなら集客が大事ですが、チラシを配ってお客さんを待っているだけでは集客できているとはいえません。
集客にはチラシやホームページ、SNSなどさまざまな方法があり、地域性やターゲットのニーズを分析して効率的におこなう必要があります。
このように、集客する際は事業内容にあった集客方法についてしっかりと学ぶことが大事なのです。
原因③競合リサーチができていない
競合リサーチがしっかりとできていない状態で開業するのも、便利屋の独立・開業失敗の原因となります。
便利屋の場合、競合は同業者だけでなく専門の業者など多岐にわたります。
たとえば、水道工事や電気工事、不用品回収や清掃など便利屋が請け負う多くの業務に専門業者が存在していますね。
競合がおこなっているサービスや料金設定などをリサーチして、自身のサービスが差別化できるところを探りましょう。
「便利屋が多い地域だから需要が多そう」と、競合が多いエリアで独立・開業することはおすすめできません。
なぜならお客さんに選んでもらうために料金設定を競合よりも低く設定するようになるので、十分な収益を得られない可能性が高いからです。
競合をリサーチすることで、独立・開業するエリアや強み、料金設定など自身の店をどのような立ち位置におくのか見えてきますよ。
このように市場の全体像を把握するにはSTP分析を活用するのがおすすめです。
狙うべき市場を決定して競合との位置関係を決定するのに役立ちます。詳しくは、こちらの記事で解説しているのであわせてご覧くださいね。
失敗しない!便利屋の開業を成功させる6つのポイント
ここからは、便利屋の開業を成功させるポイントを6つ紹介します。
成功のためのポイントを知っていれば便利屋の開業を成功させる近道になりますよ。
詳しくみていきましょう。
- ポイント①何ができるのか明確にしておく
- ポイント②地域のニーズを分析する
- ポイント③信頼を得てリピーターを増やす
- ポイント④キャンペーンを展開する
- ポイント⑤副業から始める
- ポイント⑥戦略立てて集客をおこなう
ポイント①何ができるのか明確にしておく
便利屋の開業を成功させるには、何ができるのか明確にしておくことが大事ですよ。
何が得意なのか(強み)や受注できる具体的な依頼内容などを明確にしておくと、「どんな依頼なら引き受けてもらえるのか」がわかるのでお客さんから選ばれやすくなるからです。
便利屋のサービスは多岐にわたりますが、何でもできるわけではありません。
開業して間もないうちは少しでも仕事をとりたいと考えがちですが、採算が合わない依頼ばかり引き受けてしまっては事業を軌道に乗せられませんよね。
さらに、実施するには免許や許可が必要な作業もあります。
ホームページやチラシなど集客で活用するツールには過去の事例やよくある質問などで、受注可能な依頼内容を具体的に記載することがおすすめです。
何ができるのか、キャッチコピーでお客さまへ伝える方法もあります。こちらの記事で、キャッチコピーの作り方を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
ポイント②地域のニーズを分析する
地域のニーズの分析も便利屋の開業成功のために欠かせません。
たとえば、北海道や東北地方のような雪の多い地域なら、道路の雪かきや屋根の雪下ろしのサービスが考えられます。
九州や四国のように台風が多い地域なら、暴風雨に対する備えや被害への対応のニーズが多いと予想できますね。
このように地域の問題点を考えれば、その地域でどんなサービスが必要とされるのかわかるのです。
自身のサービスの強みとニーズがマッチすれば需要が高まるため、集客力アップや高単価での受注が見込めますよ。
また、住む人の年齢層によってもサービス内容が変わってくるでしょう。
そのため、高齢者が多い、子どもが多いといった住む人の特性の分析も大事です。
便利屋を開業する際は、地域のニーズを分析して、自身が提供できる事の中から喜ばれるサービスを考えましょう。
ポイント③信頼を得てリピーターを増やす
便利屋の開業では、新規顧客の獲得の他にも、1度サービスを利用してくれたお客さんをリピーターにする努力をしましょう。
家事や庭の手入れ、買い物代行など定期的に頼みたくなるサービスを利用してくれるリピーターが増えれば、安定的な売上を上げられます。
さらに、サービスを気に入ってもらえれば、口コミで店の情報を広めてくれる可能性もあります。
リピーターになってもらうには信頼を得ることが大事です。
サービスを利用してくれたお客さんを常に大事にして、「またお願いしたい」と思ってもらえるような満足のいくサービスを提供しましょう。
こちらの記事では、信頼を構築する方法を詳しく解説しているのであわせてご覧ください。
ポイント④キャンペーンを展開する
お客さんに喜ばれるキャンペーンを展開するのも、便利屋の開業を成功させるのに効果的です。
最近ではインターネットで調べれば、サービスの質やお店の評価を簡単にリサーチできます。
そのため、比較してから便利屋を選ぶお客さんが多いのです。
割引やキャンペーンは魅力的な特典となるので、同じようなサービスならお得感の強い便利屋を選ぶ傾向がありますよ。
初めての利用をお試し価格で提供したり、シーズンものの早割り企画を展開したりとお得なキャンペーンでお客さんの心をつかみましょう。
ポイント⑤副業から始める
便利屋を開業する際は、いきなり開業するのではなく副業から始めると安心です。
いきなり開業すると収入が大幅に減ったり、失敗して収入がなくなったりするリスクが大きいからです。
副業であれば精神的に安定できるだけでなく、本業の収入にプラスして収入が増えるので金銭的にも余裕ができます。
増えた収入を独立する際の資金に回すこともできますね。
便利屋の開業を成功させるには、本業で収入を確保しつつ、事業が軌道に乗り便利屋としての基盤がしっかりできてから独立するようにしましょう。
ポイント⑥戦略立てて集客をおこなう
便利屋の開業を成功させるには、戦略を立てて集客することが大事です。
ここでは、便利屋の開業に効果的な4つの集客方法について解説します。
それぞれの特徴を理解して、効率的に集客をおこないましょう。
集客方法:ホームページ・ブログを開設
便利屋の集客には、ホームページやブログの開設がおすすめです。
最近は、インターネットで検索して困っていることを解決しようとする人が多いです。
また、単に便利屋を探す際にもインターネットは使われるでしょう。
ホームページには、このような悩みや困りごとをもつ人が疑問を解決するためにキーワードで検索して訪問してくるので、ニーズはあるけれど自身の店のことは知らない潜在的なお客さんの獲得につながります。
また、ホームページやブログを開設しておけば、サービス内容や料金、対応可能エリアなどの情報をたくさんの人に24時間いつでも効率よく届けられます。
さらに、顔写真などを掲載すれば安心感や信頼感を与えられますよ。
アメブロなどの無料ブログでも効果的なので開設しておきましょう。
解決したいキーワードを検索して訪問してくるということは、ホームページに記事を投稿する際は、キーワードの選定がとても大事です。
自身のサービスの強みや地域名などをしっかりとキーワードとして盛り込んでおきましょう。
こちらの記事でも、便利屋のような個人で開業する際にホームページを持つべき理由や作成方法を詳しく解説しているので参考にしてみてくださいね。
集客方法:SNSで認知拡大
TwitterやFacebook、InstagramやLINEなどのSNSも便利屋の集客に効果的です。
SNSで困っていることの解決法や役に立つ情報を提示してホームページに誘導しましょう。
ターゲットを明確にして共感できる内容を投稿すれば親近感を与えられ、サービスを利用するハードルも下げられます。
また、SNSは拡散力の強さも魅力のひとつです。
短期間でファンが増えることもあり、認知度が上がる可能性もあります。
基本的にどのSNSも無料で利用できるので、集客を成功させるためにぜひ取り入れてみましょう。
個人事業主がSNSを活用して集客するコツはこちらの記事で詳しく解説していますよ。
2023年7月よりTwitterはX(エックス)へ名称を変更しています
集客方法:口コミを集客に活かす
最近はインターネット検索で企業や店舗のホームページやSNSを見るだけでなく、実際に店舗や商品、サービスを利用した人の口コミを検索してから選ぶ人も多いです。
便利屋の場合も利用を検討するとき、口コミを参考にする人が多いため集客に役立つツールとなります。
評価の高い口コミはサービスを利用しようか迷っている新規顧客の獲得にとても効果的です。
また、悪い口コミには誠実に対応しサービスの問題点を解決できれば、悪いイメージを良いイメージに変えられます。
口コミを集客に生かすには「エキテン」「ジモティー」「Googleビジネスプロフィール」「yahoo!プレイス」など口コミも書き込めるサイトを利用すれば効率的です。
口コミへの返信や管理も簡単にできるので登録してうまく活用しましょう。
集客方法:チラシをポスティングする
便利屋の集客では、チラシのポスティングも大事です。
便利屋の場合、自身が出向いて行ける範囲の人に「この地域には便利屋がある」ということを知ってもらう必要があるからです。
なにか困りごとができたときに思い出してもらえるよう、チラシにサービス内容はもちろん、料金や問い合わせ先、ホームページへアクセスできるQRコードなどを記載しておきましょう。
開業したエリアのお客さんにダイレクトにアピールできるため、地域の特性に合わせた集客ができますよ。
また、チラシは、周辺地域に住んでいる人の特徴に合わせた内容で作ることが大事です。
インターネットの普及で若い世代の新聞離れが進んでいる一方で、高齢者の場合はほとんどの世帯が現在も新聞を利用しています。
そのため、高齢者が多い地域であれば、チラシを新聞に折り込むとより見てもらえる可能性が高くなり、若い世代が多い場合は新聞よりもポスティングの方が有効とです。
このように、集客する際はターゲットによってアプローチを変えて相手目線でおこなうようにしましょう。
【一覧表】便利屋によくある依頼に必要な資格・届出の申請
便利屋によくある依頼に対応できる主な資格や届け出を、かかる費用とともにまとめました。
主な作業 | 必要な資格・届け出 | 資格取得・届出にかかる費用 |
---|---|---|
電気工事 | 第二種電気工事士 | 9,600円(郵送) 9,300円(インターネット)(※1) |
物品の買取・売却 | 古物商許可証 | 19,000円(※2) |
不用品回収 | 一般廃棄物収集運搬業 | 10,000円 |
害獣・害虫駆除 | 建築物ねずみ昆虫等防除業 | 35,000~40,000円(自治体によって異なる) |
ペットシッター | 第一種動物取扱業 動物取扱責任者 | 15,000円~16,000円(自治体によって異なる) 約2,500円(自治体によって異なる) |
自治体によって許可取得にかかる費用が異なるため、管轄の自治体に確認しましょう。
補足として、ペットシッターを事業としておこなう場合は、その許可を取得しても従業員に「動物取扱責任者」の資格を持っている人がいなければ、ペットシッターとしての業務はできません。
そのため、一人で開業する場合はどちらも取得する必要があります。
また、資格所得の場合は受験料だけでなく取得までに別途費用がかかります。
たとえば、表にある第二種電気工事士であれば、このほかにも筆記試験および技能試験のための参考書や、技能試験用の工具などが必要になります。
結果的に、合計約50,000円程度は必要になるでしょう。
決して安い金額ではありませんが、資格を取得したり届け出を提出すると、できる業務が大幅に広がります。
便利屋の開業を成功させるためには、積極的にスキルアップを図りましょう。
(※1)一般財団法人 電気技術者試験センター 「第二種電気工事士の資格取得フロー」
(※2)警視庁 古物商許可申請
【注意】便利屋が絶対に引き受けてはいけない依頼とは?
便利屋が絶対に引き受けてはいけない依頼は下記の2つです。
- 資格や免許が必要な依頼
- 非道徳的な依頼
便利屋といってもどんな依頼も引き受けられるわけではありません。
無資格で電気工事などの資格や免許が必要な作業をおこなって事故が起こっても保険は下りません。
すべて自分で責任をとらなければならないので注意しましょう。
少しでも多くの依頼を受けたいなら、開業前に資格や免許を積極的に取得しておきましょう。
また、法に触れるような依頼や倫理に反する非道徳的な依頼を引き受けると、トラブルに巻き込まれたり罪に問われるたりする可能性があります。
その結果、信頼を失いその後の事業展開もうまくいかなくなるので、道徳に反する依頼は絶対に断りましょう。
個人で便利屋を開業するときのFAQ
最後に、便利屋を開業するときによくある疑問にお答えします。
初めて開業する際は、疑問に思うことも多いでしょう。
わからないことはすべて解消して便利屋の開業を成功させましょう。
便利屋の開業で開業届けは必要?
個人事業主として便利屋を開業する際は「開業届」を最寄りの税務署に提出する必要があります。
開業届は、個人事業主として便利屋の事業をおこなっていることを知らせるために提出するものです。
また、開業届を提出すると確定申告で青色申告が選択できるので節税対策にもなります。
開業届は原則として開業後1ヶ月以内に提出します。
便利屋で開業した場合の成功率は?
便利屋で開業して成功し、月に100万円程度の売上を上げている人はほんの一握りというのが現状です。
利益を上げるには、資格取得や許認可を積極的におこなってサービス内容に幅をもたせたり、自身の強みを生かしてファンを増やしたりといった工夫が必要になります。
また、人脈形成をしっかりおこなえば同じ便利屋同士でお客さんを紹介し合うといったこともできるので、成功に近づけるでしょう。
便利屋はもうからない?年収の目安は?
便利屋で独立した場合の年収は、100万円程度から1,000万円以上でもうかるかどうかは人によってさまざまです。
フランチャイズ経営では、450万円程度が平均年収だといわれており、資格取得などで業務の幅を広げれば600万円から700万円まで年収を増やせる可能性もあります。
便利屋の社員として働く場合の平均年収は370万円程度で、約400万円である日本の平均年収と比べると少し低いとです。
独立・開業した場合の年収の目安を割り出すのは難しいですが、開業するなら成功するための施策を講じてしっかり稼げるレベルを目指したいですね。
便利屋を開業するにはどれくらいの開業資金を準備すればいい?
独立型の場合は、車両や工具、電話があれば広告費のみで開業できます。
そのため、すでに必要なものがそろっているのであればそれほど資金はかかりません。
一方、フランチャイズは、加盟料や研修費など初期費用が必要になるので、プラス数200万円程度、用意しておく必要があります。
このように、便利屋の開業資金はサービスの内容や開業形態によって変わってきますが、10万円から300万円くらいを目安として考えておくとよいでしょう。
開業にかかる資金のほかにも、最初から事業がうまくいくとは限らないことを考慮して、ある程度の資金をストックしておくと安心ですよ。
田舎で便利屋の開業は難しい?
田舎だからといって必ず失敗するわけではありません。
田舎での開業は、都会と比べて人口が少ないことがデメリットですが、一方で競合が限られていることや口コミで話題になりやすいといったメリットもあります。
どこで開業しても需要がなければ事業は成り立たないので、開業前にしっかりと事業計画書を作成することが大事です。
その地域でどの程度の需要があり、どのようなニーズがあるのか調査して、事業を展開できるだけの利益が得られるかを数字で出してから、開業するかどうか慎重に判断しましょう。
まとめ
最後に、便利屋の開業を成功させるポイントを簡単にまとめます。
- 地域のニーズの分析や競合のリサーチをして、しっかりと事業計画を立てる
- 安定した収入を確保するために、お客さんの信頼を得てリピーターを増やす
- お客さんから選ばれるようなお得なキャンペーンを展開する
- 非道徳的な依頼は断る
- サービス内容やターゲット層を考慮して戦略的に集客をおこなう
- できることとできないことを明確にする
便利屋の事業形態はフランチャイズ型と独立型がありますが、どちらの場合であっても開業を失敗する原因は準備不足です。
しっかりと事前準備をおこなってから、便利屋を開業するようにしましょう。
また、成功するためには積極的に資格の取得や届け出の提出をして、できる業務の幅を広げましょう。