バーナム効果とは?意味や恋愛・ビジネスでの活用例をわかりやすく解説
- 占いや性格診断で使われるバーナム効果とは?
- バーナム効果は、恋愛やビジネスでも使えるの?
- バーナム効果を活用する際のコツを知りたい!
星座占いや性格診断などで「これは自分に当てはまる、当たっている!」と感じたことありませんか。
それは、バーナム効果によって「自分の特性を掴んでいる」と思わせるよう心理的に誘導されているためです。
バーナム効果は恋愛やビジネスでも効果的に活用できますよ。
バーナム効果を上手く活用すれば、営業成績を伸ばしたり、恋愛も良い方向へと進められます。
この記事では、気になるバーナム効果の意味や、恋愛、ビジネスでも活用される例をわかりやすく解説していきます。
バーナム効果とは?由来や心理学的な意味をわかりやすく紹介
バーナム効果とは、誰にでも当てはまるような曖昧な発言や表現をされたときに「自身のことに当てはまっている」と感じてしまう心理的現象のことです。
極端な例ではありますが「今、あなたは悩みを抱えていますよね」と言われた場合、共感してもらえている気がしませんか。
なぜなら、私たち人間は少なからず何かしら悩みを抱えているからです。
バーナム効果を感じた場合、初めて会った相手でも、自分の特徴や悩みを分かってくれていると心理的距離がぐっと縮まりますね。
ここでは、バーナム効果の名前の由来や、どのような心理学的な意味を持つのかをわかりやすく解説していきます。
バーナム効果の由来
「バーナム効果(Barnum effect)」の名前は、アメリカの心理学者「ポール・E・ミール」によってつけられました。
興行師P・T・バーナムの”we’ve got something for everyone”(誰にでも当てはまる要点というものがある)という言葉に因んで名付けられたのです。
また、アメリカの心理学者バートラム・フォアラー(Bertram R. Forer)も実験をしており別名「フォアラー効果(Forer effect)」とも言われます。
彼らの実験では、一般的な特徴や性格を記すことで、自身に当てはまると思わせる効果があると明らかにしました。
実際に、バーナム効果は星座占いや血液型診断などでよく用いられていますよ。
バーナム効果の心理学的な意味
バーナム効果とは、誰にでも当てはまる性格記述でも、「まさに自分のことだ」と信じてしまう心理現象を意味します。
たとえば血液型診断の場合「A型の人は、几帳面」「B型の人はマイペース」などと、よく言われますよね。
しかし、実際には、血液型と性格には因果関係は実証されていません。
また、たいていの人は二面性を持っており、几帳面であり、ときにマイペースな一面があります。
そのため、誰にでも当てはまりそうな二面性を提示することで、必ず当たるとされています。
他の人にも当てはまる内容を、「自分のことを言い当てられている」と考える心理現象がバーナム効果です。
バーナム効果の活用で期待できる2つのメリット
バーナム効果は、ビジネスや恋愛においても活用できます。
ちょっとした一言で、売上アップに繋がったり、人とのコミュニケーションが円滑になれば嬉しいですよね。
バーナム効果の活用で、期待できる2つのメリットについてご紹介します。
メリット①売上を上げることができる
まず1つ目のメリットは、売上をあげられることです。
なぜならセールストークや広告の際にバーナム効果を活用することで、相手の悩みや関心事を理解していると思わせることができ、説得感が増すからです。
たとえば会社へ「パスワードの管理に困っていませんか」や、お年寄りへ「健康のお悩みを抱えていませんか」といったセールストークは誰しもに当てはまりますよね。
つまり相手が「自分にぴったりの商品、サービスだ」「悩んでいることが解決できそうな商品だな」と感じやすくなるのです。
上手にバーナム効果を活用して、相手の納得感を高めるセールストークを身につけましょう。
メリット②コミュニケーション能力が上がる
2つ目は、バーナム効果を上手く活用すると、コミュニケーション能力が上がることです。
初対面や、まだ親交が深くない相手でも、バーナム効果を使うことでコミュニケーション能力があがり、距離を近づけることができますよ。
たとえば「〇〇さんは」「あなたは」と相手を特定する言い方をすることで、「私のことを理解してくれている」と思わせることができます。
これは恋愛やビジネスシーンでも活用でき、まだ関係性が深くない相手と早く人間関係を構築するためには、とても効果的なテクニックです。
日頃から相手の名前をきちんと覚えて呼びかけることで、コミュニケーション能力を向上させましょう。
【具体例】バーナム効果の使い方3選
バーナム効果は恋愛やビジネスに効果的に使え、さまざまなシーンで円滑にコミュニケーションを取ることに役立ちますよ。
では、バーナム効果が恋愛やビジネスシーンで使われる具体的な3選についてみていきましょう。
使い方①キャッチコピーで共感を呼ぶ
1つ目の使い方は、キャッチコピーで共感を呼ぶことです。
たとえば、次のフレーズを比較してみてください。
- A:「痩せられない方に」
- B:「何をやっても痩せられないあなたに」
Bの方が「あなたに、あなただけに」と個人への呼びかけがより強調されています。
さらに「何をやっても」という一言で「私も同じだ!」と自分事に感じ、共感が高まるようなキャッチコピーになっていますよ。
バーナム効果を活用して、より多くの人が「私にぴったり」と共感できるキャッチコピーを作りましょう。
使い方②納得感が増すセールストーク
次に紹介するのは、バーナム効果を活用した納得感が増すセールストークです。
たとえば、お年寄りの方へ健康グッズをおすすめしたい場合、「健康のお悩みを抱えていらっしゃいませんか」と声掛けします。
年齢を重ねるにつれ誰もが健康に対する悩みを抱えている人は多く、誰にでも当てはまる声掛けですが、言われた方からすると「自分のことを理解してくれている、言い当てられた」と感じられます。
誰にでも当てはまる内容でも、相手は自分の悩みを理解してくれていると思うことで、納得感が増し購買意欲につながりますよ。
セールスする際に、バーナム効果を活用することで、成績アップが期待できますね。
使い方③興味関心を高める恋愛テクニック
3つ目の使い方は、バーナム効果を活用して興味関心を高める恋愛テクニックです。
たとえば「〇〇さんって、とても気が利きますよね」「初対面だけど〇〇ちゃんって、とても話しやすいね」といった会話は誰にでも当てはまりそうですが、相手に理解してもらえていると感じ、気分も良くなりますよね。
バーナム効果を恋愛で活用する際のポイントは、「相手の名前を呼ぶこと」と「多くの人に当てはまる褒め言葉を使うこと」です。
ぜひ、バーナム効果を活用して「この人は、自分のことを理解してくれている」と興味、関心を高める恋愛テクニックを取り入れてみてください。
バーナム効果を使うときのコツ4つ
バーナム効果は、色々な場面で使うことができ、とても便利なテクニックです。
では、バーナム効果を有効的に使うための4つのコツや注意点についてわかりやすく解説していきます。
しっかりコツを掴んで、相手とのコミュニケーションや人間関係をより良くするために活用していきましょう。
コツ①多用しない
1つ目は「多用しないこと」です。
同じ相手に何度も、誰にでも当てはまるようなことを伝えると「誰にでも当てはまることばかり言っている」とバレてしまいます。
最初のうちは、「自身のことを言い当てられている」となっていたのに、多用することで次第に信頼性がなくなる可能性があります。
バーナム効果を使う際は、タイミングや頻度などに注意しましょう。
コツ②ポジティブな内容にする
2つ目は「ポジティブな内容にすること」です。
バーナム効果を使う際は、ネガティブな内容は避けるようにしましょう。
なぜなら、人は自分にとって都合の良いことは受け入れたり、記憶しやすい性質を持っているからです。
できるだけネガティブな内容は避け、ポジティブなフレーズに言い換えてみてくださいね。
コツ③相手個人にだけと思わせる
3つ目は「相手個人にだけと思わせること」です。
バーナム効果では誰にでも当てはまることを伝えるので、「誰にでも言えることだよね」「そう思う人が大半でしょ」と考える人もいますね。
なのでバーナム効果では、相手を特定して「自分だけのことを言っている」と思わせることがポイントです。
たとえば相手の名前を呼んで「あなたに伝えている」とアピールしたり、星座や血液型、生年月日など確認して会話に盛り込むなどの工夫をしましょう。
誰にでも当てはまることでも、事前に相手の情報を確認したり、名前を呼びかけることでバーナム効果が期待できますよ。
コツ④悪用しない
4つ目は「悪用しないこと」です。
バーナム効果を活用することで、信頼されやすくなり、相手との距離も縮まる場合があります。
よって、相手の行動や思考を誘導することができてしまいます。
相手が必要としていないのに思い込ませる、悪質業者に騙されるといったことにならないよう注意してください。
きちんとポイントを押さえて、バーナム効果を悪いことに使うのではなく、良いことに活用して相手からの信用度を高めましょう。
バーナム効果と似ている「コールド・リーディング」との違いとは?
「バーナム効果」と似ている「コールド・リーディング」との違いについてわかりやすく解説していきます。
「コールド・リーディング」とは、相手のことを見透かしているように見せる話術のことです。
「コールド」とは、事前情報、事前準備なしで、「リーディング」は、相手の心を読み取るという意味です。
相手を注意深く観察したり、説得力のある会話で、相手を信用させたいときに使われます。
占い師、詐欺師、セールスマンもこういった話法を使っています。
コールドリーディングをする際に、誰にでも当てはまるバーナム効果を使うことで、より特定された説得力のある話術になります。
まとめ
最後に、バーナム効果を恋愛やビジネスで活用する際のポイントをまとめました。
- 誰にでも当てはまるようなポジティブな内容にする
- 名前を呼ぶなど、相手に「自分だけのこと」と思わせる
- 多用せずに、適度な頻度やタイミングにする
- 悪用せずに、良いことに使う
バーナム効果を活用すると、相手に「言い当てられている」「私を理解してくれている」と思わせる効果が期待できますよ。
ぜひ、恋愛やビジネスの際にバーナム効果を活用して、円滑にコミュニケーションをとるテクニックを身につけてくださいね。