【例つき】思わず目を引く面白いキャッチコピーとは?
- キャッチコピーの面白さに秘訣はあるの?
- 面白いキャッチコピーの事例が知りたい!
- 面白いキャッチコピーの効果的な使い方は?
お客さまの心を掴むためには、ユーモアのある面白いキャッチコピーを使うと効果があります。
ですが、ひとことで面白いキャッチコピーと言っても、どんなものなのか分からず悩む方もいますよね。
この記事では、思わず目を引く面白いキャッチコピーの秘訣を紹介します。
有名企業が使って反響を得たキャッチコピーの事例も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
面白いキャッチコピーの効果とは?
面白いキャッチコピーには、見た人の注目を集める効果があります。
なぜなら、ユニークなフレーズは一度見ただけで印象に残り、興味を持ってもらったり話題にしてもらえる可能性が高いからです。
お客さまが企業や商品に対して好意的になり「●●するときはこの会社にしよう」「この商品を買おう」と行動に移してくれる期待も持てます。
他社と同じような商品を扱うときはキャッチコピーをうまく活用して、商品に付加価値をつけ差別化を図ることもできますよ。
また、面白そうな会社というイメージがあると親しみを感じてもらえます。人の心を和ませたり明るくさせることも、面白いキャッチコピーの効果です。
ビジネスでは興味関心をひく工夫をフックと言い、面白さ以外にもフックとなる要素があります。
フックになるキャッチコピーについてはこちらの記事を参考にしてください。
キャッチコピーにおける「面白さ」の秘訣とは?
キャッチコピーにおいては「面白さ」といっても、その種類はさまざまです。
ここでは、キャッチコピーにおける「面白さ」の秘訣を4つ紹介しますね。
キャッチコピーの考え方や書き方など、詳しくはこちらの記事にまとめてあるので参考にお読みください。
秘訣①シャレをきかす
ひとつめのキャッチコピーの面白さの秘訣は、お客さまの関心を引くためにシャレのきいたフレーズを使うことです。
キャッチコピーで言いたいことをストレートに伝えるだけでは面白みがなく、人の興味を引くことはできません。
なので、ダジャレや嫌味にならない皮肉を入れて、ユーモアのあるキャッチコピーを作りましょう。
見た人が自然にクスっと笑ってしまうような感じにするのが大事です。
「面白いから」とSNSでシェアされ広がっていけば、キャッチコピーが企業や商品に興味を持ってもらうきっかけになります。
秘訣②リズムや語呂を意識する
「可笑しい」とは違う意味で、心地良いリズムやテンポのある言葉を面白いと感じ、キャッチコピーを気に入ってくれる人もいます。
2つめの面白さの秘訣は、リズミカルな文や語呂の良さです。さりげなく韻を踏んだフレーズを使うのも効果的ですよ。
たとえば「●●がある。△△もある。」のように語尾を同じにすると、リズムがあり語呂の良いキャッチコピーになります。
面白いキャッチコピー作りには、伝えたい内容をどんな言葉で表現するのかがポイントです。
言葉のリズムやつながりを意識しながら、ひとつひとつ言葉を選んで並べていきましょう。
秘訣③意外性と納得感を表現する
3つめの秘訣は「新鮮で面白い」といった感情を引き出すために、意外性や納得感を表現することです。
キャッチコピーに意外性や納得感が表現できていると、見た人はハッと気づくことがあったり「なるほど」と納得もできます。
今までの自分の考え方と違って「そういうことだったのか」と分かると、もっと深く追求したくなりますよね。
宣伝の言葉に納得すると、「商品が欲しい」「サービスを受けたい」という気持ちが強くなります。
意外性や納得感のあるキャッチコピーは、人を引きつける面白さの秘訣です。
誰もが知ってることでも言葉の使い方や言い回しを変えるなどの工夫次第で、お客さまに意外なことと感じさせたり、納得させたりすることも可能になりますよ。
秘訣④オマージュする
キャッチコピー作りでは、すでに出回っている文脈を真似する方法もあります。
アニメや映画のセリフや有名なキャッチコピーをオマージュするのも、キャッチコピーの面白さの秘訣です。
有名なセリフやキャッチコピーは、もともと質が高くファンも多いので、良い見本になり関心を持ってもらえる可能性も高くなります。
ですが、ただ真似しただけやあまりにも似すぎていたのでは面白さは伝わりません。
基にする作品を充分に理解したうえで、自分のケースではどう伝えたら良いかを考えていきましょう。
著作権の問題もあるため、オマージュする際は注意してください。
ユーモアに富んだ名作!有名企業の面白いキャッチコピー事例12選
ここからは、有名企業のキャッチコピーを紹介します。
ライバルを意識して作られたキャッチコピーやそれに対して見事に応えた作品、他の人のフレーズや昔の自社の作品をオマージュしたキャッチコピーもありますよ。
見ただけで笑ってしまったり、ツッコミたくなる作品もあるので見ていきましょう。
- のぞみへ。先に、行ってるね♡(日本航空)
- 東海道新幹線のCO2排出量は航空機の約10分の1(東海道新幹線)
- バカも休み休みyeah!(映画 オースティン・パワーズ)
- お前も足立区民にしてやろうか(アダチ区民放送局)
- お、ねだん以上。(ニトリ)
- やっぱりイナバ 100人乗っても大丈夫(稲葉製作所)
- ひと目で義理とわかるチョコ(有楽製菓 ブラックサンダー)
- まずい、もう一杯!(キューサイ 青汁)
- さぁ、ブタバースの世界へ。(みそかつ矢場とん)
- 3、4時間戦えますか(第一三共 リゲイン)
- オッサンも変わる。ニッポンも変わる。(森下仁丹株式会社)
- ようこそ、ブラックな企業へ。(トゥモローゲート株式会社)
のぞみへ。先に、行ってるね♡(日本航空)
日本航空がキャッチコピーを発表した2003年は、JR東海の新幹線が高速化され利便性が高くなり、航空会社が危機感を持っていました。
そこで、新幹線のぞみに対象を絞って、勝てるポイントである到着時間の速さをアピールしたキャッチコピーを作っています。
まるで待ち合わせしたのぞみさんに向けて「遅いから先に行く」と駅の伝言板に書いたようなユーモラスなキャッチコピーです。
東海道新幹線のCO2排出量は航空機の約10分の1(東海道新幹線)
日本航空の「のぞみへ。先に、行ってるね♡」のアンサー的にJR東海が2007年に発表したキャッチコピーです。
飛行機が速さを武器にしているのに対し、新幹線は環境に配慮した乗り物であることを示すために、あえて航空機のCO2と比較しています。
航空機と明確にすることで、東海道新幹線の反撃が始まったと思わせるところがユニークです。
バカも休み休みyeah!(映画 オースティン・パワーズ)
映画オースティン・パワーズの日本語版の宣伝に使われたキャッチコピーです。
映画を見たら思わず「バカも休み休み言え」と言ってしまうほど、バカバカしいネタばかりというコメディーさが伝わります。
語尾を「yeah!」に変えたところも、コメディーならではの明るさを感じますよね。
お前も足立区民にしてやろうか(アダチ区民放送局)
ヘヴィメタルバンド聖飢魔Ⅱの「お前も蠟人形にしてやろうか」というフレーズはとても有名です。
アダチ区民放送局が開局にあたり作ったキャッチコピーは、聖飢魔Ⅱの蝋人形のフレーズをオマージュしています。
まるで足立区民になることが怖いことのように自虐ネタになっていて、印象に残るキャッチコピーです。
お、ねだん以上。(ニトリ)
ニトリがキャッチコピーでアピールしていることは、自社の販売商品が安く買えるのに品質が高く「お値段以上」の価値があることです。
ストレートに「お値段以上」とは伝えずに「お、ねだん以上。」と表現することで、シャレが効いたユニークなキャッチコピーになっています。
見た人の記憶にも残りやすく、今では知らない人がいないくらい浸透していますね。
お得感も強調され、お客さまをお店に誘う効果もあります。
やっぱりイナバ 100人乗っても大丈夫(稲葉製作所)
稲葉製作所のキャッチコピーには、自社製品の特長を数字を使って表現しています。
「やっぱりイナバ」のフレーズで自社の特別感を出し、「100人乗っても大丈夫」では、製品の丈夫さが良く分かりますよね。
特に100人という数字のインパクトは大きく、具体的な人数を示すことでどのぐらい頑丈であるか、信憑性を高める効果があります。
数字による信頼性と、「物置(収納)」×「上に乗る」といった意外性は新鮮で、面白いと感じられるキャッチコピーです。
ひと目で義理とわかるチョコ(有楽製菓 ブラックサンダー)
有楽製菓は自虐的なキャッチコピーを使い、安価であるため決して本命チョコにはなれないことを、逆手にとってアピールしています。
このキャッチコピーにより「義理チョコと言ったらブラックサンダー」と言われるほど、多くの人に認知されました。
ブラックサンダーのキャッチコピーは、ユーモアで新たなポジションを生み出した成功例です。
まずい、もう一杯!(キューサイ 青汁)
1982年に発売されたキューサイの青汁は、1990年のCM撮影時に演者が思わず口にした「まずい、もう一杯」という一言でブレイクしました。
当時の青汁は健康には良いが今のようにおいしく味わえるものではなく、好んで飲むものではなかったのです。
なので、まずいのにもう一杯欲しいという矛盾を面白く表現しているキャッチコピーで人々の関心を集めました。
さぁ、ブタバースの世界へ。(みそかつ矢場とん)
2023年元旦の中日新聞に、みそかつ矢場とんが出した広告のキャッチコピーです。
「異次元の美味しさをさらに。」と続きます。
世の中で話題になっている、インターネット上の仮想空間であるメタバースと、食材である豚をかけたユニークなキャッチコピーになっていますね。
3、4時間戦えますか(第一三共 リゲイン)
リゲインには、1980年代後半に「24時間戦えますか」という有名なキャッチコピーがありました。
この「3、4時間戦えますか」というキャッチコピーは、過去の作品のオマージュともいえるものです。
現代では長時間労働ができない時代になっているので、キャッチコピーも時代とともに変化しているという面白さがあります。
オッサンも変わる。ニッポンも変わる。(森下仁丹株式会社 )
森下仁丹株式会社が世間一般でオッサンと呼ばれる世代を、「第四新卒」と名付けて募集するためのキャッチコピーです。
オッサンという言葉は美しくはありませんが、あえて使うことで世の中のオッサン世代に刺さりやすくなっています。
オッサンやオバサンでも「まだまだ必要とされているんだな」と感じてもらえ、力が湧いてくるようなキャッチコピーです。
ようこそ、ブラックな企業へ。(トゥモローゲート株式会社)
面白さを追求する企業、トゥモローゲート株式会社のリクルーティングキャッチコピーでは、「ブラックな企業」というインパクトのあるフレーズが使われています。
一見ブラック企業なのかと誤解されそうですが、「ブラックな企業に誘うってどういうことだろう」と見た人の興味を引き、詳しく知りたくなるキャッチコピーになっていますね。
会社の理念通りにキャッチコピーのなかに面白さが現れています。
広告だけじゃない!面白いキャッチコピーの使い道
面白いキャッチコピーは、ポスターやチラシなどの紙面広告に載っているイメージが強く、実際によく使われています。
ですが、お客さまがその場所に行ったりチラシを手にしないと、キャッチコピーを見てもらえません。
最近では、紙の広告よりホームページやSNSなどのWebで企業や商品を知る人が増えています。
なので、Web上に面白いキャッチコピーを活用することで、キャッチコピーの効果も期待できますよ。
特にSNS上でバズれば多くの人に知ってもらえるチャンスになり、大きな反響につながります。
ホームページのキャッチコピーの作り方は、こちらの記事にまとめています。
面白いキャッチコピーの効果を高めるためには?
面白いキャッチコピーを使って興味を引いただけで終わりではありません。
面白さを追求するだけでなく、購入してもらったりサービスを受けてもらうなど、お客さまの次の行動につなげていくことが大事です。
なのでキャッチコピーで伝えきれなかった部分を、ボディコピーやショルダーコピーで補っていきましょう。
ボディコピーはキャッチコピーで関心を持ったお客さまに、具体的に商品やサービスを説明する文章です。
お客さまに共感や納得感を与えられるように書くと、心に届きやすくなりますよ。
ショルダーコピーは企業名・商品名の近くにある短い一文ですが、企業や商品のブランドイメージを伝える重要な役割をしています。
キャッチコピーに入りきらなかった届けたい情報をしっかり伝えることで、面白いキャッチコピーの効果をさらに高めることができますよ。
ボディコピーの他にもリードコピーがあり、書き方についてはこちらの記事に、コピーライティングについてはこちらの記事にそれぞれまとめてあるのでチェックしてください。
まとめ
この記事では、思わず目を引く面白いキャッチコピーについて、ユーモアに富んだ有名企業のキャッチコピー事例を交えて紹介しました。
最後に簡単にまとめます。
- 面白いキャッチコピーには、お客さまに企業・商品に興味を持たせ成約につなげる効果がある
- キャッチコピーの面白さの秘訣はクスっと笑えるシャレをきかすこと
- 言葉のリズムやつながりを意識することもキャッチコピーの面白さの秘訣
- 見た人を意外にさせたり納得してもらうキャッチコピーも面白さにつながる
- 素敵なキャッチコピーをオマージュすると関心を持たれる可能性が高い
- 面白いキャッチコピーをWebで使うと広く周知させる効果がある
- キャッチコピーで伝えきれなかったことは、ボディコピー・ショルダーコピーで補足してお客さまの行動を促す
面白いと感じる部分は人それぞれ違いますが、面白いと感じたものに関心を持つのは同じです。
面白いキャッチコピーでお客さまを引き付けて集客するために、ぜひこの記事を参考にしてください。
キャッチコピーを書くときは、こちらの記事を参考にすることをおすすめします。